2020/05/01LROニュース(7)

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  • 2020.05.02 UP
    2020/05/01LROニュース(7)
    • 【1】 FMC: コンテナの返却延滞料と超過保管料に関する新解釈規定を公表
      • 【1】米国連邦海事委員会(FMC)は、4月28日、コンテナの返却延滞料(detention)と超過保管料(demurrage)に関する規定と海運会社とターミナル運営会社の慣行の妥当性について、FMCがどのように評価するかを示す新たな解釈規定(Docket No 19-05, Interpretive Rule on Demurrage and Detention under the Shipping Act)を公表した。新たな解釈規定に従い、FMCはどの返却延滞料と超過保管料が、貨物の移動と物流の円滑化をどの程度促進する効果があるか検討を行う。また、FMCはコンテナ返却延滞料と超過保管料に関する慣行の妥当性を評価するにあたっては、海運会社やターミナル運営会社の両料金に関する指針や指針の中の用語の明確性についても検討を行う。新解釈規定は以下のリンクを参照。
      • 原文 April 28, 2020, FMC(長谷部正道)
    • 【2】 米海軍のミサイル巡洋艦が今週2度目の航行の自由作戦を実施
      • 【2】米海軍第7艦隊は4月29日、ミサイル巡洋艦バンカー・ヒルが中国、ベトナム及び台湾が領有権を主張する南シナ海のスプラトリー諸島において航行の自由作戦(Freedom of navigation operation:FONOP)を実施したことを発表した。4月28日には、ミサイル駆逐艦バリーが中国とベトナムが領有権を争うパラセル諸島においてFONOPを実施している。また、これら2隻の米艦船は、鉱物資源探査をめぐり中国とマレーシアが今月上旬から対立を続けるマレーシア沖の海域においても強襲揚陸艦アメリカとともに作戦行動を実施している。中国政府は4月28日の米国のFONOPに対し、中国の主権と安全保障を侵害し、また、地域の安全保障にも危険を及ぼし不測の事態を招きかねないと述べるとともに、国際社会がコロナウィルスの感染拡大と戦っている状況に相容れないとして強く非難した。これに対し米海軍第7艦隊は、南シナ海における違法で包括的な主張は、航行及び飛行の自由に深刻な脅威を与えるとし、FONOPは権利と自由、国際法規に基づく適法な海洋の利用を支えるものであると述べている。
      • 原文 April 29, 2020, Pakistan Defense(若林健一)
    • 【3】 ITF: コロナ不況による船員の待遇の改悪に反対
      • 【3】国際運輸労連(ITF)は、9月29日、コロナ不況による船員の待遇の改悪に反対する声明を発表したところ、その概要は以下のとおり。①コロナウィルス禍の中で、国際的な物流チェーンを支えている船員に対して、いくつかの海運会社は、現在船員が享受している(先進)各国の賃金水準を、はるかに水準の低い国際的な水準に置き換えようと試みている。②英国では、フェリー会社を含む複数の海運会社が、船員に対して無給休暇をとるかレイオフされるかを選択するよう迫っており、船員は極めて苦しい経済状況に置かれている。③カナダでもフェリー会社が船員のレイオフや航海に必要な乗組員数の削減を禁じた労使協定を反故にしようとしている。③各国政府は、コロナウィルスによる経済不況により、船員に対する不当なレイオフや賃金の切り下げが行われないよう担保すべきである。④政府は、レイオフされた船員の賃金や既存の雇用条件を維持することを、海運会社支援の条件とするべきである。
      • 原文 April 29, 2020, ITF(長谷部正道)
    • 【4】 USCG: コロナウィルスに関連する各種ガイドラインの総括
      • 【4】米海軍第7艦隊は4月29日、ミサイル巡洋艦バンカー・ヒルが中国、ベトナム及び台湾が領有権を主張する南シナ海のスプラトリー諸島において航行の自由作戦(Freedom of navigation operation:FONOP)を実施したことを発表した。4月28日には、ミサイル駆逐艦バリーが中国とベトナムが領有権を争うパラセル諸島においてFONOPを実施している。また、これら2隻の米艦船は、鉱物資源探査をめぐり中国とマレーシアが今月上旬から対立を続けるマレーシア沖の海域においても強襲揚陸艦アメリカとともに作戦行動を実施している。中国政府は4月28日の米国のFONOPに対し、中国の主権と安全保障を侵害し、また、地域の安全保障にも危険を及ぼし不測の事態を招きかねないと述べるとともに、国際社会がコロナウィルスの感染拡大と戦っている状況に相容れないとして強く非難した。これに対し米海軍第7艦隊は、南シナ海における違法で包括的な主張は、航行及び飛行の自由に深刻な脅威を与えるとし、FONOPは権利と自由、国際法規に基づく適法な海洋の利用を支えるものであると述べている。
      • 原文 April 29, 2020, Pakistan Defense(若林健一)
    • 【5】 国連事務総長:環境政策に配慮したコロナ復興を求める
      • 【5】4月22日、国連事務総長は「国際母なる地球の日」のスピーチで各国政府に対し、コロナウィルスからの復興は、より持続可能性が高く災害に強い包括的な社会の創造によって、パンデミック発生以前よりも良いものを取り戻す(build back better)機会となることを呼びかけ、環境に配慮した6つの行動指針を示した。①コロナ復興に使われる多額の資金は、より環境に優しい社会への移行を目指した新しい雇用と事業を創出するものであること。②企業の救済に国民の税金が使用される場合は、当該企業が環境に配慮した雇用と、持続可能な成長を目指すことを条件とすること。③炭素多消費型の経済から環境に優しいグリーン経済にシフトし、社会と国民がより地球温暖化の影響に耐えられるような財政支出を行うこと。④公共投資は地球温暖化対策に資する分野や事業に対して行うこと。化石燃料に関する補助金は廃止し、環境を汚染する物に対しては環境回復のコストを負担させること。⑤財政政策・公共政策立案・インフラ投資は、当該政策・事業が環境に及ぼすリスクとメリットを考慮すること。⑥国際社会の一員として、全ての人が共に協力すること。
      • 原文 April 22. 2020, 国連(植木エミリ)
    • 【6】 15億ドルの市場を目指して激化する自律運航船開発競争
      • 【6】人工知能・機械学習・遠隔操縦技術の開発によって、船舶の自律運航が沿岸部ばかりでなく大西洋横断についても近日中に実現する見込みであり、自律運航船の将来の市場規模は2025年までに15億ドル(約1600億円)に成長するとも言われており、いくつかのグループが開発競争を繰り広げている。①IBMとPromareは人工知能を活用したAI Captainを開発し、無人船に搭載して2020年9月に自律運航により大西洋横断を実施する予定。②自律運航船の技術開発はこれまでは北欧諸国が中心となって引っ張ってきたが、今後5年以内に中国が世界のリーダーとなることが予想される。これまでに自律運航技術に関する特許は全世界で約3千件登録されているが、全体の実に96%が中国で過去5年間に登録されている。これは中国政府が全面的に財政支援をして技術開発を支援している証左である。③船舶の検査の無人化のために、FugroとSea Kitは遠隔操縦無人海上艇と自律運航水中艇を開発中で2020年第4四半期の運用開始を目指している。Fugroは全世界で無人検査業務を展開するために、既に7か所の遠隔操縦センターを建設している。
      • 原文 April 23, 2020, Rivera(長谷部正道)
    • 【7】 コロナウィルス感染による入院患者の3分の1が死亡との研究結果
      • 【7】エディンバラ大学、リバプール大学及びインペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者が国内166ヵ所の病院にコロナウィルス感染により入院した患者16,000人以上を対象に実施した研究結果によると、研究期間の終わりには病院に入院した患者の3分の1が死亡し、半数が退院、17%が引き続き入院し治療を受けていたとしている。また、同研究結果は、男性や肥満の患者の間で高い死亡率が確認されているという。同研究結果は査読前で科学雑誌に掲載される前のものであるが、欧州の中でも多くの犠牲者が出ている英国の惨状をうかがい知ることができる。英国政府の発表によると、4月30日時点で前日からの死者数は674人(26人)で死者数の累計は26,711人(415人)となった。
        ※括弧の数値は厚生労働省発表による日本国内の4月30日正午時点の状況
      • 原文 April 30, 2020, Bloomberg(若林健一)
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