2020/03/27LROニュース(7)

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  • 2020.03.30 UP
    2020/03/27LROニュース(7)
    • 【1】 コロナウィルス:BIMCOが海運会社向け対策ガイドラインを発表
      • 【1】 3月26日、BIMCOは海運会社に対する一般的な(陸上の事業所に関する)コロナウィルス対策ガイドラインを発表したところその主な内容は以下のとおり。①WHO・政府・地方公共団体・マスコミからコロナウィルス蔓延の状況について最新の情報を把握する。②地方自治体の勧告・指示を実施するため従業員に徹底する。③職場等における衛生・清掃の水準を引き上げることなどにより従業員の安全を確保する。④事業継続計画を立て、事業を継続することを顧客等の関係者に伝えて事業の維持を図る。⑤健康安全管理計画・健康緊急対応計画・緊急危機管理計画を作成する。各計画の中に含めるべき事項等詳細は以下のリンクを参照。
      • 原文 March 25, 2020, BIMCO(長谷部正道)
    • 【2】 欧州委員会が定期船コンソーシアに対する競争法の一括適用除外を延長
      • 【2】 定期船コンソーシアに対するEU競争の一括適用除外を求める欧州委員会の規則は、2009年に策定され、その後2014年に一括適用除外の5年間の延長が認められ、2020年4月25日に期限切れを迎えることとなっていたが、関係者からの意見聴取を経て、欧州委員会は2024年4月25日まで4年間一括適用除外を再延長する決定を行った。具体的には合計市場占有率が30%を超えない範囲で、複数の海運会社が共同で定期船事業を実施する協力協定(価格固定協定又は市場分割協定を含まず)を締結することをEU競争法から適用除外するもの。協力協定を締結することにより、規模の経済と船腹の空きスペースの有効活用を図ることができ、欧州委員会は一括適用除外延長の根拠として、24フィートコンテナでみれば、輸送コストと輸送価格がともに過去数年で約3割減少したうえで、サービス水準が安定していることなどを挙げている。
      • 原文 March 26, 2020, World Maritime News(長谷部正道)
    • 【3】 Unix Lineのタンカーがビルジの不法海洋投棄で米国で165万ドルの罰金
      • 【3】 商船三井グループのUnix Lineの製品タンカーであるZao Galaxyが、フィリピンから米国カリフォルニア州リッチモンド港への航海中に、違法と知りながら未処理のビルジを海に放出したとして、裁判所は同社に165万ドル(約1億8千万円)の罰金の支払いと4年間の保護観察期間に置くことを命じた。2019年2月11日、当該船舶はリッチモンド港へ入港し、USCGによるPSC乗船検査を受けた際、同船に乗船していた内部通報者が、油交じりのビルジをMARPOL条約で定める汚染防除装置を通さずに、「魔法のパイプ」を使用して違法に海洋投棄する様子を記録したビデオを提出した。同社は2020年に入ってから起訴事実を認めていたが、この度裁判所から処分が言い渡された。同社の米国内におけるMARPOL条約違反事例は2003年以来2度目である。またビルジの不法海洋投棄と証拠の隠滅を命じた2等機関士は個人的にも訴追されており、連邦のガイドライン上最大の量刑を受け、数十年は刑務所で服役することになる。
      • 原文 March 24, 2020, The Maritime Executive(植木エミリ)
    • 【4】 VLSFOとHSFOの価格差減少等で船主がスクラバー改修を見直しへ
      • 【4】 最近のIMO 2020規制適合低硫黄燃料油(VLSFO)と重油燃料(HSFO)の価格差の縮小により、船主がスクラバーに投資を行う経済的なインセンティブは薄れてきており、もし現在の水準のような価格差が続くようであれば、船主がスクラバーに対する投資を回収するのに4年かかるという分析もある。一方で中国の造船所におけるコロナウィルスの影響によるスクラバー改修工事の遅れは依然として続いているため、スクラバー改修工事を延期・解約する船主が、船種ごとに異なる理由で出始めている。タンカーについては、サウジアラビアとロシアによる原油増産に伴うタンカー市況の回復で、スクラバー改修工事待ちだったタンカーが、スクラバー改修工事を待たず市場に再投入され、ばら積み船やコンテナ船についてはコロナウィルス禍による需要減少に対応するために、経費削減の一環としてスクラバー改修工事の延期・解約する船主が出始めている。スクラバーの普及を支援するClean Shipping Alliance 2020は、依然としてスクラバー導入の経済合理性があると主張しているが、改修工事の延期・解約の動きが顕在化する可能性がある。
      • 原文 March 27, 2020, Splash 247(長谷部正道)
    • 【5】 ギニアのコナクリ錨地で賊が貨物船に違法乗船
      • 【5】 3月27日午前2時30分、ギニアのコナクリ錨地に錨泊中のばら積貨物船に数人の賊が違法乗船し、居住区に侵入して同船の現金、複数の電子機器、乗組員の所持品を奪って逃走した。本事件は、2020年に入って同海域で発生した最初の事例であり、2019年には4件の強盗事件と1件の違法乗船事件が発生している。強盗や違法乗船は同海域で行われる主要な犯罪となっており、ニジェール・デルタ地帯で見られる組織立った悪質な犯行グループによるものとは異なり、闇市に売りさばき利益を得るために乗組員の所持品などを盗むことを目的に、地元民により場当たり的に行われていると見られている。
      • 原文 March 27, 2020, Dryad Global(若林健一)
    • 【6】 コロナウィルス:G20緊急首脳会合の共同宣言
      • 【6】 3月26日、G20首脳はコロナ対策について緊急会合を開催し、共同声明を発表した。首脳は、人命の保護・雇用と収入の確保・経済の信頼の回復/金融の安定性の維持・コロナ対策による貿易と国際的な供給網に対する支障の最小化・救援が必要な国に対する支援・公共衛生/金融支援対策の6項目を重点政策目標として、各国の政策の整合性を図ることに合意した。海運に関連する記述としては、「国際交通と貿易に不必要な支障が発生しないように、国際貿易を促進し、各国の施策の整合性をとるよう今後とも共同で作業を続けることに首脳は合意した。国民の健康を守るための緊急措置は、対象を絞り込み、目的達成に必要な範囲で、透明性を図りながら、暫定的なものとすべきである。首脳は貿易担当大臣に対して、パンデミックが貿易に与える影響について評価するよう指示する。」と書き込まれている。
      • 原文 March 26, 2020, G20(長谷部正道)
    • 【7】 英国首相が新型コロナウィルスに感染、一日の死者数は100人を超える
      • 【7】 3月27日、ボリス・ジョンソン英国首相は自身が新型コロナウィルスに感染したことを公表した。症状は軽く、首相官邸で自主隔離の措置をとりつつテレビ会議を利用するなどして引き続き対応の指揮をとるとしている。
        英国政府の発表によると、3月26日時点の英国国内のこれまでの新型コロナウィルス感染者数は11,658人となり1万人を突破、前日からの死者数は115人に達しこれまでの最多を更新し、死者数の合計は578人となった。26日午後8時には、新型コロナウィルスへの対応の最前線にいる国民保健サービス(NHS)の医療従事者への感謝の意を示すため、英国市民が自宅のバルコニーや窓から全国一斉に拍手を送る取り組みが行われた。
      • 原文 原文2 March 27, 2020, BBC
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