2019/12/16LROニュース(6)

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  • 2019.12.17 UP
    2019/12/16LROニュース(6)
    • 【1】 クウェートが船内における使い捨てプラスチック製品の使用を禁止
      • 【1】11月28日、クウェート政府通信省は、クウェートの領海内において外国籍船を含むすべての船舶の中で、一部の使い捨てプラスチック製品の使用を禁じる告示(Circular No. 08/2019)を発表した。告示の発表と同時に使用が禁止される使い捨てプラスチック製品としては、ナイフ・フォーク・スプーン・皿・コップ・容量10リットル以内の飲料ボトル・ごみ袋・レジ袋・容量10リットル以内の液体洗剤のボトルが指定されている。また、2020年から禁止されるものとしては、袋・トレー・食品の包装材・牛乳のボトル・冷凍バック等多くの製品が列挙されている。新規則では、クウェート籍船についてはこれらの使い捨てプラスチック製品の輸送(持ち込み)が禁じられるが、外国籍船については、クウェート領海内の使用が禁じられ、港内・領海内においては対象製品を鍵のかかる貯蔵庫に保管されることが求められている。一方、インドも10月24日に船内における使い捨てプラスチック製品の使用の禁止が発表されたが、その後、この禁止措置は当分の間延期されることとなった。
      • 原文 December 5, 2019, Gard(長谷部正道)
    • 【2】 環境団体:アイスランドがスクラバーの使用を許容したことを非難
      • 【2】アイスランド自然保全協会と北極海における船舶重油燃料の使用に反対するNGOのClean Arctic Allianceは、アイスランド政府が2020年から領海内における船舶が使用する燃料の硫黄含有分を0.1%以下に規制強化したことを歓迎する一方で、スクラバー装着船に対して、引き続き重油燃料の使用を許可することを批判し、北極海における重油燃料の使用と運搬の禁止に関するIMOの議論に先行して、禁止に踏み切るべきだとする共同声明を12月9日発表した。特に開放型スクラバーの排水には高濃度の硫黄分や重金属等が含まれたまま海洋に放出され、排気に含まれる黒煙についてもスクラバーでは完全に除去できず、黒煙が北極圏の氷雪に付着することによって雪氷の融解や気温上昇を誘発し、油濁事故による環境汚染の可能性も見逃されていると指摘している。
      • 原文 December 9, 2019, Clean Arctic Alliance(長谷部正道)
    • 【3】 大手船社の6割が既にパリ協定の目標達成水準に到達
      • 【3】Transition Pathway Initiativeが、メンバーであるロンドン大学LSEの気候変動と環境に関する研究所で、自動車製造業・航空輸送・外航海運の3分野の大手企業57社を対象に、気候変動対策の管理の品質(Climate Management Quality)とGHG排出実績(Carbon Performance)について調査を実施し、発表したところその概要は以下のとおり。①交通事業者全体の35%は、パリ協定加盟国のNDCsに従ったGHG削減計画を立てているが、2℃以内の目標に達しているのは全体の19%となっている。②海運業界は世界で人為的に排出されるGHG排出総量の3%を排出し、重油燃料を使用してきたため、環境対策に反する最悪の違反者とみなされてきた。③しかし、単位当たり排出量(emissions intensity)で比較すると、自動車製造業や航空輸送事業と比較して、はるかに高い割合の61%の企業が2℃以下目標を達成できる水準までGHG削減に成功している。④ただし、今回の調査では株式が公開されている大手海運上位13社を対象としたため、他の平均的な海運会社と比べて、運航する船舶がより新しくより大型のため、単位当たりのGHG排出量も低くなったと考えられ、海運業界全体の実態を反映していない可能性が高い。
      • 原文 December 4, 2019, Transition Pathway Initiative(長谷部正道)
    • 【4】 北極海で進行する海洋の酸性化の影響
      • 【4】北極評議会は、COP25で北極海の酸性化を訴えるパネルディスカッションを開催したところその概要は以下のとおり。①北極海は他の海洋に比べて、海水温が低いために、海洋に吸収できるCO₂の量も多いので、他の地域の海洋に比べて、2倍の速度で酸性化が進んでいる。②さらに、河川から流れ込む水量の増加や海氷の融解量の増加から真水の量が増え、酸化を中和する海洋の能力が減少している。③海水が酸性化すると、魚類や貝類が生きていくためにより多くのエネルギーが必要となり、成長が遅れたり、天敵から逃れる能力が低くなる。④この結果、ホッキョクタラの資源量が減ると、ワモンアザラシや白イルカなどタラを捕食している海洋哺乳類の数が減少し、これらの哺乳類を狩猟している先住民の生活にも影響を与えている。⑤従って北極圏におけるGHG排出量の削減を緊急に行う必要がある。
      • 原文 December 9, 2019, Nunatsiaq(長谷部正道)
    • 【5】 デンマークが人工島を造成して大規模風力発電を計画
      • 【5】デンマーク政府は、12月6日に2030年までにGHG排出量を70%削減するという意欲的な法案の議会承認を得たが、この目標を実現するために、1千万戸分の家庭の消費電力を十分に賄える最大10GWの発電能力を持つ大規模洋上風力発電施設を人工島の周辺に建設する計画を発表した。この事業には約2千から3千億デンマーククローネの投資が必要となるが、大部分は民間資金で賄う予定。デンマークでは既に2018年の実績で電力需要の41%を風力発電によって供給しており、再生可能エネルギー依存度は欧州でも最高水準にある。デンマーク政府はこの事業によって発電された電力を、国内で消費するばかりでなく、海外にも輸出するため、発電された電力をハブにどのように蓄え、その電力を利用して再生可能水素を生産するための研究開発費を別途6500万クローネ準備している。
      • 原文 December 10, 2019, Reuters(長谷部正道)
    • 【6】 地中海汚染防止条約加盟国が地中海をECAに指定するロードマップに合意
      • 【6】地中海汚染防止(バルセロナ)条約の加盟国は12月初めにナポリで会合を開催し、地中海を大気汚染物質放出規制海域(ECA)に指定するための段取り(ロードマップ)について合意した。しかしながら、ECAは硫黄酸化物に特化したもので、窒素酸化物は対象とされず、IMOへの提案も2022年となる見込みで、積極的にECA指定を後押ししてきた仏の当初提案(2020年にIMOに提案)より2年遅れ、IMOの承認を得て実際にECAが発効するのは2024年以降となる見通しとなった。環境NGOは今回合意を歓迎しつつも、ECAの対象に窒素酸化物も含め、かつ実施の手続きを早めることを要求している。2019年に入ってからスペインがECA設立支持に回ったため今回の合意が成立した。
      • 原文 December 10, 2019, Ship & Bunker(長谷部正道)
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