2018/7/24 LROニュース(6)

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  • 2018.07.25 UP
    2018/7/24 LROニュース(6)
    • 【1】 船舶燃料に占めるLNG・LPGの合計シェアが2050年までに32%に
      • 【1】(論説)DNV GLが船舶燃料に占めるLNGとLPGの合計シェアが2050年までに32%に達すると予測しているところその概要は以下のとおり。①IMOによって2020年から適用される船舶からの硫黄排出規制の強化と並んで、LNG船舶燃料需要をけん引しているのがクルーズ船である。最近発注されている大型クルーズ船の多くは、LNGを燃料として採用しており、1隻辺りの年間LNG燃料使用量が3万トンから5万トンとなる。コンテナ船も(LNG燃料補給施設が整備された)決まった港湾に寄港することから、LNG燃料に転換することが容易で、1隻辺りの年間LNG使用量も多い。②このようにLNG燃料需要が増加することがほぼ確実なため、燃料補給事業者がLNG燃料補給に必要なLNG燃料補給船等に投資を行いやすい環境が出来ている。③現在、世界の20ヵ国の60の港湾で、各国政府・港湾管理者等の支援を受けてLNG燃料の補給が可能となっており、さらに18ヵ国でもLNG燃料補給施設の建設が検討されている。④こうして世界的にLNG燃料補給体制の整備が進めば、LNGを船舶燃料として選択する船主が増え、LNG燃料の需要が増えることにより、さらにLNG燃料補給体制の整備が進むという好循環が進展することが予想される。
      • 原文 Apr. 30, 2018, Channel News Asia(野口美由紀)
    • 【2】 ICS:2020年硫黄分規制強化に向けて今後さらになすべきこと
      • 【2】国際海運会議所(ICS)が2020年硫黄分排出規制強化について取りまとめ、今後さらに必要な作業として指摘している事項の概要は以下のとおり。①船舶が港湾で規制適合油を給油できなかった場合に提出する「燃料油補給不能報告書(Fuel Oil Non Availability Reports: FONAR)」の標準様式の作成②船舶に供給された燃料油が実際に燃料供給証明書(Bunker Delivery Note: BDN)に記載された硫黄含有比率に合致するか検証する方法について加盟国および関係者向けに手引き書を作成③船舶燃料に関するISOの既存の標準とIMOの硫黄含有分規制の実施との間に齟齬が生じないようにISOにISO 8217を見直すことを要請。
      • 原文 May, 2018, ICS(野口美由紀)
    • 【3】 英MCAが捜索救助におけるドローン活用の実証実験を実施
      • 【3】英国海事沿岸警備庁(MCA)と王立救命艇協会(RNLI)は、異なる4つの捜索救助シナリオに基づいて、1週間にわたりドローンの有効性を確認した。シナリオは、海岸線における遭難者の捜索、沖合における複数の遭難者の捜索、泥地での救助、崖に取り残された遭難者と救助チームが直接通信できない状況におけるドローンでの情報中継の4つである。今回の実験をもとに、捜索救助チームやRNLIの救助艇、救難ヘリコプターとドローンの連携方法など、捜索救助におけるドローン活用の潜在的影響について今後評価を行い、救助能力の向上と救助チームのリスク軽減が図られる見込みである。
      • 原文 May 2, 2018 MCA (武智敬司)
    • 【4】 温暖化対策の国別削減目標に航空・海運分野の目標も含めるべき
      • 【4】NGOの「交通と環境(Transport & Environment)」が、地球温暖化ガス(GHG)の国別削減目標(NDCs)に航空と海運分野のGHG削減対策も含めることを求める提言を発表したところ、その概要は以下のとおり。①航空・海運はパリ協定の対象から除外されているが、同協定において参加国はNDCsの対象となる経済活動の範囲を徐々に拡大することを求められていることから、NDCsの中に積極的に航空・海運に関する削減目標も組み込んでいくべきである。②一方で、参加国は従来とおり、環境に関する高い志を持って、国際民間航空機関(ICAO)やIMOの場で最も強力な世界的な削減対策が取られるよう引き続き務めるべきである。③COP21の決定に従って、2018年には促進的対話(Facilitative Dialogue: FD)が開催される予定だが、参加国やICAO/IMOは、国際航空・海運からのGHG削減に関する取組の進捗状況についてもFDの一環として報告すべきである。
      • 原文 May. 4, 2018, Transport & Environment(野口美由紀)
    • 【5】 中国、南シナ海の人工島に対艦ミサイルなどを配備か
      • 【5】米国CNBCの報道によれば、中国が南シナ海に造成した人工島のうち、ファイヤリークロス礁、スビ礁、ミスチーフ礁に対艦巡航ミサイルと地対空ミサイルを配備したとみられる。配備された対艦ミサイルは半径295マイル以内の艦船を攻撃することが可能であり、また地対空ミサイルは同じく160マイルの航空機を攻撃することが可能であるという。これが事実と確認されれば、ベトナムや台湾などが領有権を主張するスプラトリー諸島への初のミサイル配備となる。米国のシンクタンクである戦略国際問題研究所(CSIS)の専門家は今回のミサイル配備について、これらの人工島でのミサイル格納庫建設や更に北方のウッディ礁へのミサイル配備が昨年確認されていることから、予想されたものと評価しつつ、主要な貿易路である南シナ海に対する中国の支配が新たな段階に進んだといえるとしている。
      • 原文 May 3, 2018 The Guardian (武智敬司)
    • 【6】 ハワイでサンゴ礁に悪影響を与える日焼け止めの販売を禁止する法案が成立
      • 【6】ハワイの上下院でサンゴ礁に悪い影響を及ぼす成分が含まれる日焼け止めを店舗で販売・配布することを禁止する法案が5月1日に承認され、州知事が署名すれば2021年から施行され、米国で同様の規制をする最初の州となる。ABC Stores等の小売業界やハワイ薬品協会等の健康産業からの反対はあったものの、環境団体等の強い支持を受けて、上院では全会一致、下院でも圧倒的な多数で同法案が承認された。
      • 原文 May 1, 2018, Star Advertiser(長谷部正道)
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