2018/6/11 LROニュース(2)

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  • 2018.06.12 UP
    2018/6/11 LROニュース(2)
    • 【1】 米海軍が新たな北極圏戦略を今夏公表予定
      • 米海軍長官は上院軍事委員会で、2014年米海軍北極圏ロードマップの見直しとして、北極海遠洋作戦の可能性を反映した新たな北極圏戦略を今夏に公表する予定であることを明らかにした。長官は、ロシアが「捜索救助」の名目で北極圏に12,000フィートの滑走路を設置し軍事プレゼンスを高めていることに言及。一方、米海軍は耐氷型の艦船を有しておらず、潜水艦による年次訓練を除けば最小限のプレゼンスしか北極海に有していないことから、プレゼンスを高める必要があると述べている。2014年ロードマップでは、北極圏の安全保障上の脅威が低く継続される限り、海軍は他国との対立を回避した上で米国の権益を確保する方針が示されているが、その後ロシアや中国が北極圏で活動を活発化していることを受け米欧間で今後の北極圏での軍事作戦について意見が交わされているほか、米沿岸警備隊でさえ、砕氷船に対艦ミサイルを装備する必要性が提起されている。
      • 原文 Apr. 19, 2018, U.S. Naval Institute(武智敬司)
    • 【2】 中国の軍事力誇示で強まる比の米国回帰
      • 比のドゥテルテ大統領は領有権の主張で対立する中国と天然資源の共同開発について議論するなど中国との関係改善を図っているが、中国が4月に大規模な軍事演習を南シナ海で実施し、また、比が領有権を主張するミスチーフ礁に中国が電波妨害施設を設置したことが明らかになるなどをうけ、比政府内で政治的揺り戻しが生じている。中国によるミスチーフ礁への電波妨害施設設置に対し、比外相は必要な外交的措置をとることを明言しており、また、比国防相はこの施設の比への危険性について調査すると述べている。比陸軍の中将はマニラに寄港した米空母セオドア・ルーズベルト艦上において、米軍と比軍は友軍であると強調するコメントを行っている。また、ドゥテルテ大統領の親中的姿勢に対して、大統領のライバル勢力を含む比の多くの著名人は米国との伝統的な同盟関係を評価している。
      • 原文 Apr. 20, 2018, ASIA TIMES(武智敬司)
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