2018/3/16 LROニュース(5)

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  • 2018.03.19 UP
    2018/3/16 LROニュース(5)
    • 【1】 DNV GL がすでに 5万を超える電子証書発行
      • 2017年10月中旬からDNV GLはIMOの規則に従い、同協会が船級証明を行っている6000隻を超える船舶に対して、5万通を超える電子証書を発行し、52の旗国が既に同協会の電子証書を承認しており、さらに今後電子証書を承認する旗国数は増える見込み。2018年に定期検査を迎える同協会が船級証明を行っている全ての船舶において電子証書を導入するのが同協会の目的となっている。電子証書の採用によって、船主の事務負担が軽減され、既に1000件を超えるPSCでも電子証書が承認されている。検査終了後、電子証書が速やかに顧客のポータルサイトにアップされるので、全ての関係者が世界中のどこからでも確認することができる。
      • 原文 Feb. 20, 2018, DNV GL (長谷部)
    • 【2】 ReCAAP 週間レポート( 2月 13 日- 19 日)
      • 2018年2月13日から19日の間にReCAAP情報共有センターに報告のあった海賊及び武装強盗事件は1件であった。2月16日午後10時40分頃、比バシラン州Sibago島付近を航行中の比籍コンテナ船に対し、武装した賊が乗った3隻の小型船舶が接近し、ロープやフックを用いて賊がコンテナ船に移乗を試みたため、コンテナ船船員は賊に熱湯を浴びせ抵抗したところ、賊は約2分間にわたってコンテナ船を銃撃した。コンテナ船側は引き続き2発の照明弾を発射したところ、賊はバシラン方向に逃走した。襲撃によりコンテナ船の乗員が軽傷を負った。襲撃されたコンテナ船は、通報を受けて現場に到着した比沿岸警備隊及び比海軍のエスコートにより、ザンボアンガ港に入港した。
      • 原文 Feb. 19, 2018 ReCAAP ISC (武智)
    • 【3】 モルジブの親中政権を支援するため国海軍が東インド洋に展開
      • 中国海軍の1隻の駆逐艦、1隻以上のフリゲート艦、3万トンの水陸両用輸送
        船、3隻の支援タンカーが、非常事態宣言下のモルジブの親中政権を支援する
        ため2月に入ってから東インド洋に展開している。中国とインドはモルジブの
        支配権を競い合っていたが、親中派の現大統領が中国と一帯一路に関する協
        定を締結して以来、中国の影響力が優勢となっている。2月16日、中国人民軍
        は東インド洋上で中国海軍が救助訓練を行っている様子を公式ツイッターに
        掲載したが、中国政府は2月に入ってから、中国国民に対して、モルジブへの
        渡航制限を勧告している。親中政権は同国の最高裁が政府によって拘束され
        ていた反政府派の9人のリーダーの釈放を現政権に命じたため、政権側はこの
        判決に反発して、2月5日より非常事態宣言を発令している。
      • 原文 Feb. 20, 2018, Reuters (長谷部)
    • 【4】 欧州委員会が邦船 3社を含む 5社の自動車運搬船カルテを摘発
      • 2月21日、欧州委員会は、チリの自動車運搬船社のCASV、邦船3社、北欧の
        WWL-EUKOR社が欧州と他の大陸との間の自動車輸送に関して、2006年から2012
        年にかけてカルテルを行っていたとして、総額3億9500万ユーロの課徴金を科
        すと発表した。委員会の調査報告によると、各社の販売マネージャーは各社
        の事務所やバーなどで定期的に会合しあるいは電話で定期的に連絡を取り合
        って、運賃を調整し、荷主を分配し、為替やバンカー価格の変動に伴うサー
        チャージ等の額など、営業上重要な情報の交換を行った。カルテルに参加し
        ていた船社は市場シェアについて現状を維持することに合意し、自動車メー
        カーが行う入札の際に意図的に高額な入札をし、入札に参加しないことによ
        って、特定航路における他社の昔からの顧客を奪わないように調整を行って
        いた。商船三井はカルテルを告発したことによって課徴金の全額が免除さ
        れ、他社も調査に協力したことによって課徴金を減免された。
      • 原文 Feb. 21, 2018, 欧州委員会 (長谷部)
    • 【5】 シンガポールが 2019 年
      • 2月19日、シンガポール政府はパリ協定の目標を達成するために、2019年から
        発電所など二酸化炭素を多く排出している企業を対象として炭素税を導入す
        ると発表した。具体的には年間2万5000トン以上の地球温暖化ガス(GHG)を排
        出する全ての事業所を対象として、2019年から2023年の間、GHG1トン当たり5
        ドルの炭素税を課税する。各事業者には一定の排出枠が認められ、排出枠以
        上のGHGを排出した場合には、排出したGHG全量について課税され、実際の納
        税義務は2019年の排出量に応じて、2020年から発生する。シンガポール政府
        は対象期間中に炭素税収入として10億シンガポールドルを見込んでいるが、
        企業のエネルギー消費を効率化してGHG排出量を削減するのを支援するために
        同期間中に税収額を上回る予算を支出する予定。
      • 原文 Feb. 20, 2018, Bird & Bird (Dafnis)
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