2018/2/5 LROニュース(6)

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  • 2018.02.05 UP
    2018/2/5 LROニュース(6)
    • 1】 オランダ議会、民間武装警備員乗船を認める法案を審議
      • 1】オランダ議会第二院は、アデン湾及びソマリア沖において海賊からオランダ籍船及びその船員を保護するため、民間武装警備員の乗船を認める法案を審議している。現状、ソマリア沖のハイリスクエリアを航行するオランダ籍商船は国防省から委任された船舶護衛派遣隊(VPD)による護衛を受けるが、VPDによる護衛は柔軟性、迅速性を欠き船主にとってコスト高となっていることから、オランダ船主協会は民間武装警備員を雇う選択肢を求めている。欧州の船主団体は民間武装警備員乗船の実現に向けたオランダ政府の歩みが遅いことに不満を述べており、民間武装警備員の乗船が認められない現状が続けば、オランダ籍船の競争力を阻害し、船員を海賊の危険にさらすことになる。
      • 原文 Jan. 23, 2018 World Maritime News (武智)
    • 2】 コンテナ船の巨大化による港湾運営上の顕著な影響なし
      • 2】世界的な船舶の運航情報を提供するソフトウェア会社のCargoSmart社が、ロサンゼルス港、ロッテルダム港、上海港に2017年に寄港した輸送能力が1万TEUを超える巨大コンテナ船とそれ以外のコンテナ船(非巨大船)に関する平均的な到着・出発遅延時間について、実際のデータに基づき比較したところ、その概要は以下のとおり。①巨大船と非巨大船の到着・出発遅延時間に有意な差がみられなかったので、コンテナ船の巨大化によって港湾の処理能力が大きく影響を受けっていないことが判明した。②ロサンゼルス港とロッテルダム港においては、巨大船の方が非巨大船に比べて平均到達遅延時間がむしろ短かった。③平均出発遅延時間については、全3港において巨大船の方が非巨大船より長かったが、その差は約1時間程度に収まっている。(ちなみに、最も混雑している上海港の平均出発遅延時間は、巨大船が26.9時間、非巨大船が25.4時間となっている。)
      • 原文 Jan. 23, 2018, World Maritime News (Dafnis)
    • 3】 インド洋委員会メンバーがEU海軍作戦本部を訪問
      • 3】1月22日、インド洋委員会(IOC)の加盟国であるマダガスカルとセイシェルの代表団が、アフリカの角オペレーションセンター(MSCHOA)に所在するEU海軍作戦本部を訪問した。この訪問は、EUの支援により両国に設置された地域オペレーションセンターと、2008年以降EUが行う海賊対策の間の協力を構築することを目的に、インド洋諸国の海洋状況把握能力向上支援の一環として英国外務省の資金協力により実施された。訪問団は、MSCHOAによるEU海軍支援の在り方について視察するとともに、最新の情報に基づく当該地域の脅威評価について説明を受けた。
      • 原文 Jan. 23, 2018 EU Navfor (武智)
    • 4】 韓国造船業界の労働者数がわずか3年で半減
      • 4】韓国造船海洋業協会によれば、同国の造船業界で働く労働者数は、2015年には20万人以上であったが、韓国造船業界の大規模な再編と自動化技術の導入により、2017年には13万人に減少し、さらに2018年末までに10万人を割り込む見通しである。なかでも熟練労働者の数は激減しており、10年以上の勤続経験のある労働者は極めてまれになっている。こうした熟練労働者の不足問題を解決するために下請け企業に依存する傾向が高まり、1990年代では造船業界において下請け企業で働く労働者の割合は約2割に過ぎなかったが、現在では約7割に達している。さらに、韓国は世界に先駆けて、作業工程のロボット化(自動化)に取り組んでおり、これも労働者の減少を招いている。大手債権者である韓国輸出入銀行や韓国開発銀行は国際競争力強化のために更なる業界再編を促している。
      • 原文 Jan. 24, 2018, Splash 24/7 (長谷部)
    • 5】 インドで刑期を終えたソマリア海賊が本国へ送還
      • 5】東アフリカでの海賊が最盛期だった2011年にインド海軍または沿岸警備隊に拘束され、インドで服役していたソマリア海賊120名のうち41名が刑期を終え、1月19日にソマリアに強制送還された。120名のうち3人は獄中死しており、残りの76人についても2月に2回に分けて釈放され、母国に送還される予定である。送還はソマリア政府が手配したチャーター機で行われる。
      • 原文 Jan. 23, 2018 The Maritime Executive (武智)
    • 6】 中国が11kmの深海底まで潜水できる有人潜水艇を開発
      • 6】中国大洋鉱産資源研究開発協会(China Ocean Minerals Resources R&D Association: COMRA)の事務局長は、水深11㎞まで潜水できる既存の遠隔操作型の無人潜水機(Remotely Operated Vehicle: ROV)を改善して、2020年ころまでに、同水深に到達できる有人潜水艇を2隻開発すると発表した。中国の有人潜水艇は、2012年6月にマリアナ海溝で7062mの潜水記録を試験航海で打ち立てたが、2018年から通常運航を始める。この他に、2018年に2隻の無人潜水艇を改良し、さらに深海底の持続可能な開発を行うために4機のハイテク装置を開発する予定。
      • 原文 Jan. 23, 2018 Xinhua News (Dafnis)
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