2018/12/14LROニュース(6)

NEWS


※LROニュースの内容については、有料メールニュースなど営利目的での転載はご遠慮頂くとともに、2次使用の際はLROニュースからの転載である旨を明示していただきますよう、お願いいたします。

トップページ > LROニュース > 2018/12/14LROニュース(6)

記事アーカイブ

  • 2018.12.17 UP
    2018/12/14LROニュース(6)
    • 【1】 米ボストン市:プラスチック製レジ袋の提供禁止条例を施行
      • 【1】米ボストン市では、ごみの総量と環境汚染の削減、河川・海洋の環境保全、地球温暖化ガス(GHG)排出削減の目的で、12月14日からプラスチック製レジ袋の提供が原則として禁止された。今後、小売事業者が顧客に提供できる袋は、①ごみ回収によりリサイクルされた原料を4割以上使用し、100%リサイクル可能なことが袋の外に明示されている再生可能な紙袋②製品規格ASTM D6400の認証を受け、他の堆肥化可能素材と同じ速さで分解する堆肥化可能な袋③複数回使用することを前提に生産され、耐久性素材または耐久性プラスチックでできた厚さ3ミル以上の再利用可能な袋のみとなる。小売り事業者は上記の袋を消費者に提供するにあたり、1枚当たり5セント以上徴収することが義務付けられる。ただし、新聞紙の袋、農産物・冷凍食品・肉・魚を包む袋、クリーニングの袋、ごみ箱用のごみ袋は条例が適用除外されるほか、①合理的な代替品がないこと②条例を遵守することにより、法的に保護された権利が奪われること③現在の在庫を使い切る必要があることを証明できれば小売事業者は適用除外を申請することができる。
      • 原文 Dec. 10, 2018, City of Boston(野口美由紀)
    • 【2】 開放型スクラバー:来年から中国の河川で使用禁止、海港については未定
      • 【2】中国海事局(China Maritime Safety Administration : CMSA)消息筋の情報によれば、開放型スクラバーの使用を今後、同国の港湾で認めるか否かについては判断を留保するものの、2019年から国内河川で開放型スクラバーの使用を禁止することを年明けにも正式に発表すると見られる。IMOによる2020年の硫黄含有分規制強化に先立ち、中国は排出規制海域(Emission Control Area: ECA)を導入するなど、最近、海洋汚染に対して厳しい措置を講じている。開放型スクラバーでは排ガスの洗浄にポンプでくみ上げた海水が使われ、排ガス中のCO2は海水のpHにより炭酸や重炭酸塩、炭酸塩を形成しながら海水中に溶解していく。現在、開放型スクラバーの使用は、ベルギー・カリフォルニア・マサチューセッツ・独ライン川で禁止されており、2020年1月からはシンガポールでも禁止される予定である。
      • 原文 Dec. 3, 2018, Splash247(野口美由紀)
    • 【3】 船舶の入港の効率化のために航海情報の定義の標準化の必要性について合意
      • 【3】11月29日、ロッテルダムにおいて港湾入港最適化国際タスクフォース(International Taskforce Port Call Optimization: ITPCO)をはじめとする海運・港湾関係事業者や海事関係機関が参加して、船舶運航のデジタル化に対応し、船舶の入港の効率化を図るために、航海情報の定義の標準化を図ることにより、船舶の入港に関わるすべての関係者が共通の情報を共有する必要性が確認され、航海運航情報の定義について合意された。次のステップとしてはデータ自体の様式の共通化を図ることによって、異なる航海関連機器の間で情報のやり取りを可能とする必要がある。具体例としては、船舶の着岸にあたり、ターミナル管理者・船舶代理店・船長が共通の情報を共有していれば、間違った岸壁に着岸したりすること等を防止でき、入港作業の効率化を図ることができる。今後今回合意された定義を公表し、情報の標準化を担当する国際機関に提出することとなる。
      • 原文 Nov. 29, 2018, ロッテルダム港 (長谷部正道)
    • 【4】 GEF・UNDP・IMOが共同でGloFouling事業を始動
      • 【4】地球環境ファシリティ(Global Environment Facility: GEF)、国連開発計画(UNDP)、IMOは共同で船底等に付着した外来侵略性生物による生物多様性の減少や海洋生態系への悪影響を防止するための取り組みであるGloFouling(GF)事業を始動した。外来侵略性生物は、生物多様性や海洋生態系に影響を及ぼし、その結果、漁業・養殖・海洋エネルギー産業に対しても経済的損害を及ぼすので、外来侵略性生物の侵入の防止は、海洋生態系の健全性を保持するのみならず、沿岸域の海洋資源に依存する沿岸住民の生活を保護することにもつながる。具体的にはIMOで作成された船舶に付着する生物の管理に関するガイドラインを、世界的に整合的に実施するとともに、海運以外の海事産業で侵略性海洋生物を管理するための基準やベストプラクティスを構築していくことを目指していく。
      • 原文 Nov. 26, 2018, UNDP (長谷部正道)
    • 【5】 ロールスロイス等がフィンランドで自律自動車フェリーの運航に成功
      • 【5】12月3日、ロールスロイス社はフィンランドの国営フェリー会社が運航する自動車フェリーを用いて、トゥルク沖合の群島間を結ぶ実際のフェリー航路で、80人のゲストを乗船させて、往路は自律運航、復路は遠隔操縦運航に成功したと発表した。自律運航は同社の有するセンサー融合技術・自動知能・自動衝突予防技術などを結集して行われた。自律運航には自動接岸技術も含まれた。フェリーには様々な先進的なセンサーが搭載され、センサー融合技術により肉眼を上回る制度の周辺認識情報をトゥルクの郊外にある遠隔操縦センターにリアルタイムで転送し、同センターにいる船長が運航を監視し、必要が生じれば自律運航に介入し、遠隔操縦できるようになっている。同社は同海域でこれまで400時間に上る試験運航を重ねてきた。
      • 原文 Dec. 3, 2018, Rolls-Royce (長谷部正道)
    • 【6】 COP24: アッテンボロー卿のスピーチ概要
      • 【6】12月3日、英国BBC制作の”Planet Earth”や”Blue Planet”の出演者で英国において環境問題に強い影響力を持つアッテンボロー卿は、国連で新たに設けられた一般人の意見を聞くイニシアティブ(People’s Seat Initiative)の一環として、COP総会でスピーチを行ったところその概要は以下のとおり。①人類は現在人間が作った世界規模の危機に直面している。②過去数千年の歴史の中で、気候変動は最大の脅威であり、人類が直ちに行動を起こさない限り、人類文明の崩壊と多くの自然界の絶滅が目前に迫っている。③もう残された時間はない。政策決定者である皆さんは直ちに行動を起こさなくてはない。④人類文明や自然界の存続の是非は世界のリーダーとしての皆さんにかかっている。
      • 原文 Dec. 3, 2018, Live Science (長谷部正道)
  • 資料閲覧 その他