2018/1/24 LROニュース(6)

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  • 2018.01.24 UP
    2018/1/24 LROニュース(6)
    • 1】 ReCAAP ISC週間レポート(1月9日-15日)
      • 1】 1月9日から15日の間にアジア海賊対策地域協定情報共有センター(ReCAAP ISC)に通報のあった海賊・武装強盗事件は以下の3件。①12月8日午前2時39分頃、インドネシアのGalang錨地において係船中の補給船で、長刀で武装して侵入した4人の賊を当直者が発見、警報を作動させたところ賊は何も盗らずに逃走した。 ②12月20日午前4時頃、中国のCaofeidian港錨地に錨泊中のばら積み船に2人の賊が侵入し、非常用発電機室の軽油タンクからホースを使って軽油を盗んでいるのを巡回中の乗組員が発見、警報を作動させたところ、賊は小舟に乗り移って逃走した。調べたところ軽油90立方メートルが盗まれていた。 ③1月1日午前7時30分頃、ベトナムのCam Pha荷役錨地に錨泊して荷役中のばら積み船で、破壊された南京錠を乗員が発見し船内を調べたところ潤滑油400リットル、グリス182㎏などが無くなっていた。荷役中、周囲に不審なボートなどは見つかっておらず、また、荷役労働者12人がばら積み船に乗船して荷役作業をしていた。
      • 原文 Dec. 15, 2018 ReCAAP ISC (武智)
    • 2】 ロシアの北極海沿岸の港湾の取扱高が急増
      • 2】 ロシア連邦海事水運庁(Agency for Maritime and River Transport)によれば、2017年中に北極海北航路において輸送された貨物の量は、ヤマルLNGや北極海LNG第2次事業などの事業のため過去最高の97億3700万トンに達した。(このうち欧州=極東間の通過輸送量は19万4364万トンと0.02%に過ぎなかった。)この結果、ロシア港湾協会によれば、北極海沿岸のロシアの港湾の貨物取扱総量は対前年比49.1%増の7420万トンとなり、中でも中心的な港湾都市であるムルマンスクは対前年比54.5%増の5170万トンの貨物を取り扱った。さらにノーヴィ新港やヴァランディターミナルからの原油の積み出し量も着実に増加している。
      • 原文 Jan. 16, 2018, The Barents Observer (長谷部)
    • 3】 海上保安庁、4か所の拠点整備を検討
      • 3】 日本が実効支配する尖閣諸島周辺の領海に対する中国公船及び中国漁船の侵入が頻発しているが、海上保安庁はこれに対応するため、敦賀、鹿児島、石垣、宮古の4か所に新たな拠点を2019年前半にも建設を始めることを検討している。前週の4隻に引き続き、1月15日には3隻の中国海警局巡視船が尖閣諸島沖の日本の領海に侵入しているほか、1月11日には接続水域を中国海軍のフリゲート艦と商級原子力潜水艦が航行したことが分かっており、小野寺防衛大臣は緊張を高めるものとして深刻な懸念を表明している。新たな拠点とされる4か所のうち敦賀については、日本海で増加している北朝鮮漁船による密漁に対応することを見据えている。
      • 原文 Jan. 16, 2018 The Maritime Executive (武智)
    • 4】 欧州議会本会議で国際的海洋管理を求める決議を採択
      • 4】 1月16日、欧州議会本会議において「国際的海洋管理:2030年持続可能な開発目標に関する海洋の課題」という法的拘束力を持たない決議が圧倒的多数で採択されたところその概要は以下のとおり。①海洋研究・人材育成・技術移転の分野における国際協力を改善し各国間の調整を支援する制度を立ち上げる等の目的のための法案を準備する明確な期限を設定するよう欧州委員会に求める。②進捗状況報告書の作成などにより海洋管理に関する共同コミュニケーションの実施状況を点検することを欧州委員会に求める。③世界的な管理と政策の整合性を促進するため、他の主要国・国際機関と海洋面での協力関係を進めるための提案を欧州理事会にするよう欧州委員会を奨励する。④海洋環境の保護のために必要な国内法制を整備するよう各加盟国に求める。⑤漁業資源の保全に関する国際条約を批准するよう全ての加盟国に求める。
      • 原文 Jan. 16, 2018, 欧州議会(長谷部)
    • 5】 サンチ号の流出油が1か月以内に日本と韓国に漂着する恐れ
      • 5】 英国海洋学センター(National Oceanography Centre: NOC)とサザンプトン大学の研究者は、EUが開発した最も先進的なNEMO(Nucleus for European Modelling of the Ocean)海洋循環モデルを駆使して、サンチ号から流出した油が、今後どのような海域にどのようなスピードで到達するか緊急予測を行った。サンチ号の衝突事故は、黄海と東シナ海の境界付近で発生したため、当初は3か月程度かかって韓国に漂着するものと予測されたが、その後、東シナ海の端の方まで漂流し沈没したため、流出した油が仮に黒潮に乗った場合、九州・四国の太平洋岸に漂着した後、今後2か月以内に東京湾に到達する恐れがあると発表した。但し、この予測では流出した油の特性については考慮しておらず、サンチ号の貨物は原油ではなく、極めて揮発性の高いジェット燃料に使用されるコンデンセート油であるため、漂流している間に蒸発・拡散する可能性が高い一方で、タンカーの燃料の重油が流出している場合、流出量によっては、黒潮に乗って漂着する可能性はある。(最後の文は訳者注)
      • 原文 Jan. 16, 2018, NOC (長谷部)
    • 6】 EMSAが2018年の年次計画を公表
      • 6】 欧州海上保安機関(EMSA)は1月17日、Single Programming Document 2018-2020を公表した。これは2018年におけるEMSAの活動等について具体的に示したロードマップであり、また、2020年までの中期的な展望を示している。詳細は以下リンクより。
      • 原文 Jan. 17, 2018 EMSA (武智)
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