2017/9/23 LROニュース(7)

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  • 2017.09.23 UP
    2017/9/23 LROニュース(7)
    • 1】マレーシア海上法令執行庁が製品タンカーを襲撃した海賊を逮捕
      • 1】9月6日21時、マレーシアのクアラ・トレンガヌの東方54海里の沖合で、ディ—ゼル油を積載した製品タンカーが2隻の高速艇に分乗し、銃とナイフで武装した13人の海賊に襲撃・乗船され、船員は積み荷のディ—ゼル油100万リットルを海賊の母船に移送するよう強制された。船員は船舶安全警報措置(SSAS)を作動させ、マレーシア海上法令執行庁(MMEA)も海賊がタンカーに乗船しているのを目撃した漁民から通報を受けたため、タンカーの動向を監視しつつ、2隻の巡視艇とヘリコプターを出動させた。MMEAの特殊救出隊がタンカーに乗船し、船上にいた海賊10人の逮捕に成功したが、3人は逃走した。船員の中にけが人はなく、タンカーと海賊母船は無事、クアラ・トレンガヌまで護送され、さらなる取り調べが行われた。
      • 原文 Sept. 14, 2017, ReCAAP (Dafnis)
    • 2】中国国務院国有資産監督管理委員会がCOSCOによるOOCLの買収案を承認
      • 2】中国国務院国有資産監督管理委員会(SASAC)は、中国遠洋運輸集団(COSCO)と上海国際港湾集団有限公司(SIPG)から申請されていた東方海外貨櫃航運公司(OOCL)の買収案を承認した。COSCOとSIPGはOOCLの全株式の90.1%と9.9%を1株当たり78.67香港ドルで買い取るオファーを7月に出しており、買収総額は63億米ドルになる見込み。OOCL買収後、COSCOは合計400隻、輸送能力290万TEUの世界第3位のコンテナ船社となる予定。買収が完結するまでには、全ての規制当局の承認とCOSCOホールディングスの株主の承認が必要となり、10月16日にCOSCOは臨時株主総会を開催する予定となっている。
      • 原文 Sept. 11, 2017, World Maritime News (長谷部)
    • 3】Brexitに対する懸念からロンドンにおける海運人材の確保が既に困難に
      • 3】国際的な海運関係人材斡旋会社Faststream社の会長がBrexitの影響について語ったところその概要は以下のとおり。ロンドンにおける海事関係のシニアなポストの求人活動を最近欧州で行うと、既に多くの優秀な人材がBrexit後の不確定要素を懸念して、ロンドンで働くことに躊躇している。目先の利く海運関係企業の多くは既に、Brexit後に彼らの国際的・欧州内の拠点をどこにすべきか検討を始めているし、この検討にあたってはどの都市において海運関係の人材の確保が容易かという点も重要な要素となっている。同社は最近3000人以上の海運関係企業のトップを対象に、今後5年間に世界で最も海運関係の人材が確保できる都市はどこかという質問を行ったところ、シンガポールが36%の支持を得てトップとなり、ロンドンは12%、コペンハーゲンが10%という結果となった。従来、人材の移動は世界の海運活動の中心をはかるよい指標となっている。
      • 原文 Sept. 11, 2017, Splash 24/7 (長谷部)
    • 4】海難残骸物の除去に関するナイロビ国際条約がシンガポールで発効
      • 4】9月8日、海難残骸物の除去に関するナイロビ国際条約(WRC)がシンガポールで発効した。 WRCは海難残骸物が船舶の航行の安全と海洋環境に与える損害の可能性を勘案して、海難残骸物の即時・効果的な除去を行うための法的な根拠を整備し併せて除去に要した費用の保障を行うことを目的としている。シンガポールに入港する300GWT以上の船舶の船主は海難残骸物の除去に必要な費用のうち船主責任制限の範囲をカバーする保険を付保し、当該保険が有効であることを締約国が証明する証書(WRCC)を取得し、船内に備えおくことが義務付けられている。条約ではさらに、船主は遭難した船舶と残骸物の位置を特定し、直近の沿岸国に通報すること、海難残骸物に関する警告を航行する船舶や沿岸国に提供する義務などが定められている。なお、我が国については、未だ同条約を批准していない。
      • 原文 Sept. 8, 2017, HFW (長谷部)
    • 5】インド政府が港湾の成長のために技術革新・規制改革に取り組む
      • 5】インド国内の12の主要港湾は今年の4月から8月のまでの間、合計で対前年同期比3.26%増の26531万トンの貨物を取り扱った。このうち特に大きな伸びを記録したのはコチ港(20%)、新マンガロール港(13.3%)、パラディプ港(12.6%)、コルカタ港(11%)等である。これらの成長は全ての港湾のゲートでRFIDタグを利用しているためで、トラックをゲートでいちいち停止させることなく、ターミナルの中での貨物の効率的な移動を可能とし、保安体制も併せて強化し、人間が処理する書類もなくすことができた。政府はさらにサガルマラ計画の下、時代遅れとなった古い規制を見直し、港湾の効率性を向上するために港湾の接続性の強化を図っている。
      • 原文 Sept 10, 2017, Marine Link (長谷部)
    • 6】アジアにおける8月の船舶に対する武装強盗事件数は4件(ReCAAP月次報告)
      • 6】アジア海賊対策地域協力協定(ReCAAP)情報共有センター(ISC)が8月の月次報告書を発表したところ、その概要は以下のとおり。アジア地域において、8月中に対前年比1件増加の4件(うち1件は未遂)の船舶に対する武装強盗事件が発生した。年初からの累計でみると、対前年同期比20%減の43件で、過去10年間で最低の発生件数となった。8月に発生した3件の武装強盗事件のうち、マラッカシンガポール海峡航行中に襲撃されたが乗組員の負傷がない小規模事件(カテゴリー3)が1件で、他の2件(カテゴリー4)はマニラ港沖合に錨泊中に発生している。
      • 原文 ReCAAP (長谷部)
    • 7】BIMCOが救命艇に関連する人身事故防止のための手引書を作成
      • 7】バルチック国際海運協議会(BIMCO)が救命艇に関連する人身事故防止のための手引書を作成したところその概要は以下のとおり。救命艇に関連する事故防止のため近年様々な措置が取られてきたが、事故が発生した場合、船員の死亡または重傷事故となることが多い。ほとんどの事故が旧式の救命艇昇降装置に起因することが多いが、最近では大型の救命艇にワイヤーロープが落下するなど、他のサスペンションや引き上げ装置が問題点として特定されることもある。IMOは落下防止装置(FPDs)の使用を推奨しているものの、FPDsの使用は、より安全なIMOによって承認された装置が開発されるまでの緊急避難措置ともいうべきものである。
      • 原文 Sept.11, 2017, BIMCO (長谷部)
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