2017/9/12 LROニュース(5)

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  • 2017.09.12 UP
    2017/9/12 LROニュース(5)
    • 1】USCGがミクロネシア連邦から米国港湾に入港する船舶に制限措置
      • 1】米国沿岸警備隊(USCG)は、5月3日、船舶に対する立ち入り制限・安全保安措置に対する監視措置等、港湾における船舶のテロ防止措置がミクロネシア連邦において不十分であると認定した。これを受けて、7月7日USCGは同政府に対して、同認定結果を通知し、テロ対策措置の向上に関する勧告を90日以内に実施するよう通告したが、同国政府が勧告に基づきテロ対策の向上を図らなかったため、8月21日、同国の港湾に最近入港した船舶に対し、9月5日から米国入港にあたり一定の条件を課すると発表した。具体的には、同国の港湾入港中、「船舶と港湾施設の保安のための国際コード(ISPSコード)」に定める「保安レベル2」の警備措置が船舶に対して実施されていたこと。船舶の乗船口・船舶の周辺が入港中、常に監視下に置かれていたこと等の条件が定められている。
      • 原文 August 21, 2017, FR (長谷部)
    • 2】英国港湾業界が港湾労働者の健康と安全と意欲を引き出すガイダンスを作成
      • 2】英国の港湾事業者等の団体であるPort Skills and Safety (PSS)は英国安全衛生庁(HSE)・労働組合連合(Unite the Union)等と協力して、「港湾産業における安全衛生面での事業者のリーダーシップと労働者の働く意欲」というガイダンスを作成したところ概要は以下のとおり。このガイダンスは、港湾産業の経営者、安全衛生問題にかかわる従業員が、効果的に安全衛生面での指導力を発揮し、労働者の労働意欲を掻き立てるための最新の知識を提供し、各人が現在安全衛生面で実行している措置を検証し、港湾関係企業が安全衛生面の施策の向上を継続的に図ることを目的としている。港湾労働における安全衛生改善のための万能薬はないものの、安全衛生環境面での継続的な改善に寄与するいくつかの共通の要素を本ガイダンスでは紹介している。
      • 原文 August 17, 2017, PSS (長谷部)
    • 3】トランプのエネルギー外交:リトアニアにLNGの輸出を開始
      • 3】(論説)リトアニアは旧ソ連の共和国として従来ロシアのガスプロムにLNGの供給を依存していたが、8月末に米国からLNGを輸入することで合意した。米国はシェールガス革命により2011年にロシアを抜いて世界最大のLNG生産国となり、原油生産でも今やサウジアラビアと首位を競っている。米国はLNGの輸出により、トランプ大統領ご自慢の国内の雇用を増やすだけでなく、欧州・アジア諸国との関係を強化しようとしている。米国は2020年までに豪州・カタールに次ぐ世界3番目のLNG輸出国となる見込みで、LNGの輸出により対中・対日・対印の貿易赤字を縮小することを目的としている。米国の同盟国で従来カタールとインドネシアからのLNGの輸入に依存してきた韓国の大統領が6月に訪米した際にもLNGの供給を約束している。
      • 原文 August 30, 2017, Reuters (長谷部)
    • 4】北極海航路の利用に積極的な中国:利点と課題
      • 4】(論説)8月31日、中国の連雲港を1隻の重量物運搬船が、ロシアの地下鉄建設工事に使用されるトンネル掘削機と、デンマーク向けの風力発電装置を積載して、北極海北航路を目指して出港した。中国は本年中に6隻の船舶が北極海北航路を利用する計画を持つが、今回が3隻目の船舶となる。6月に、中国は一帯一路政策の一環として、中国と他の大陸を結ぶ3つの「海洋経済ルート」を発表したが、欧州と中国を結ぶ北極海北航路もこれらのルートの一つである。7月にも、習近平主席はプーチン大統領と北極海北航路を「氷のシルクロード」として開発協力することに合意している。既存のスエズ運河ルートと比べて北極海北航路を利用すれば、所要日数を短縮するとともに、燃料の節約を通じて地球温暖化問題にも貢献できるし、海賊やインド洋の台風も気にする必要がない。しかし、北極海北航路についても、海氷や白夜・極夜などの厳しい気象・海象条件、航路沿いのインフラの未整備や、遭難時の救援の困難性などの問題を克服しなくてはならない。
      • 原文 August 31, 2017, 新華社(長谷部)
    • 5】デンマーク政府が船舶の登録料の無料化等を提案
      • 5】デンマーク政府は、デンマーク産業界の成長を促進する対策を提案したが、海事分野については、商船の登録料の無料化や、中古船をデンマーク国際籍船として登録する際の手数料の無料化が含まれている。デンマーク船主協会も政府の提案を歓迎し、デンマーク籍に登録する際の障害が取り除かれたと評価している。現在はデンマーク籍に船舶を登録する際に船価の0.1%を登録料として支払い、さらに船舶抵当権を登録する際にも船価の0.1%の登録料を支払わなければならないし、同様の登録手数料は中古船をデンマーク国際船籍に登録する際にも支払わなくてはならないが、競合する他の登録国では、同様の手数料ははるかに低額に抑えられており、デンマーク籍船を増やすにあたっての障害となっている。
      • 原文 Sept. 1, 2017, デンマーク船主協会(長谷部)
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