2017/9/1 LROニュース(4)
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2017.09.01 UP
2017/9/1 LROニュース(4)
- 1】技術革新が進む米国の港湾
- 1】海事情報のAlphaliner社によれば、2017年上半期の全世界の港湾における取扱量は対前年比6.7%の増加となり、通年でも6%を超える成長が見込まれ、過去6年間で最も好調な実績を上げることが予想される。この中で、米国の港湾はそれぞれ技術革新を進めている。ロングビーチ港ではコンテナターミナルの全てのクレーンが自動コンテナ認識機能などを含む自動クレーンとなった。ロサンジェルス港では、GE運輸と提携して本年前半に港湾コンピュータ化運営管理ポータルの試行に成功し、今後5年間にわたり、1200万米ドルを投入して両者の提携を進める。ヴァージニア港ではコンテナ船の大型化に対応して、全米で最大の26個分のコンテナの幅に対応できる中国上海振貨重工製の大型クレーンを4基導入した。 原文 August 24, 2017, The Maritime Executive (長谷部)
- 2】スリランカ大統領:中国への港湾租借を批難した法相を更迭
- 2】8月23日、スリランカの大統領はハンバントータ港に関する中国企業との合意を批判していた法相を更迭した。先月スリランカ政府は、同港建設のために中国政府から借り入れた多額の負債の償還のために、同港管理会社の70%の支配権を中国の招商局港口控股有限公司に11億米ドルで貸与することに合意したが、国家財産の外国への売却に等しいとして同法相や国民の非難を浴びていた。 原文 August 23, The Washington Post (長谷部)
- 3】英国水路事務所がAVICSの海図情報の最新化について注意喚起
- 3】8月24日、英国水路事務所(UKHO)は同事務所が提供している電子海図サービス(ADMIRALTY Vector Chart services: AVCS)を利用している船主・船社に対して、国際水路機関(IHO)の新たな海図表示に関する規格 (S-52 Presentation Library Edition 4.0)に関する適合期限が8月31日に到来することと、東京・パリMoU等に所属する世界中のPSC実施機関がECDISに重点を置いた集中検査キャンペーン(CIC)を開始することを周知した。さらに、ECDISに表示されるAVCSの航海用電子海図(ENC)がIHOの新基準に適合した最新のものか確認し、もし古い海図情報が表示されている場合には直ちに電子海図表示システム(ECDIS)製造事業者か適切な保守管理会社に連絡し、電子海図情報を最新のものに更新するソフトウエアを入手し、IHOが作成したガイダンスに従い、情報の更新を行うことを勧告した。 原文 August 24, 2017, UKHO (長谷部)
- 4】ロシアが無人化船の試験を行うためのバーチャルプラットフォームを開発
- 4】ロシアがバーチャルリアリティ環境で、無人化船の航行試験ができる新たな技術的なプラットフォームの開発に乗り出した。9月19日からセントペテルスブルグで開催される国際博覧会で国家技術イニシアティブ(NTI)のMariNet作業部会によってこの事業が紹介される予定。この公開されたバーチャルプラットフォームを利用することにより、安全で安価に無人化船の航海システムの妥当性の検証ができる。連邦海洋・河川運輸庁の長官を務める交通副大臣は、電子航海海図の開発や遠隔海域の水深の測定や船舶航行状況の監視のために無人水上ドローン(USVs)を利用する事業の推進・開発を任されている。 原文 August 23, 2017, Port News (長谷部)