2017/8/18 LROニュース(6)

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  • 2017.08.18 UP
    2017/8/18 LROニュース(6)
    • 1】ノルウェーが16番目のUnder2 Coalition参加国に
      • 1】パリ協定を支持し、2050年までに地球温暖化ガス(GHG)排出ゼロを目指す国、州政府、都市から結成されるUnder2 Coalitionにノルウェーが8月9日、16番目の参加国として加わった。Under2 Coalitionは現在6大陸の177の国家と自治体が参加し、全世界の人口の16%(12億人)と全世界のGDPの39%(28兆8000億米ドル)をカバーしている。Under2 CoalitionはCOP21でパリ協定が締結された2015年にカリフォルニア州と独のバーデン・ビュルテンベルク州によって、自治体が積極的に気候変動対策に取り組むために創設された。参加自治体等は2050年までにGHGの排出量を1990年の実績比80-95%削減するか、人口一人当たり2MTの二酸化炭素の排出量を削減することを公約しなければならない。
      • 原文 August 3, 2017, Under2 (長谷部)
    • 2】欧州委員会が船舶解体ライセンスの創設の要否について先送り勧告
      • 2】8月8日、欧州委員会は「安全かつ環境にやさしい船舶の解体を促進するための財政的な手法の可能性」について欧州議会と欧州理事会に報告書を提出した。報告書では認証船舶解体場と認証されていないサブスタンダードな船舶解体場で船舶を解体する場合に発生する解体費用の差を補填するための対策、中でも「船舶解体基金」について2016年6月に発表された報告書の内容を紹介し、基金の改善版として提案されている「船舶解体ライセンス」に対する賛成意見と反対意見も紹介しつつ、結論として欧州委員会が認定した船舶解体場における船舶解体実績などを実際に分析したのちに、財政的な支援策の必要性を再検証すべきだと結論付けている。
      • 原文 August 8, 2017, 欧州委員会(長谷部)
    • 3】バングラデシュがチッタゴン港の開発に外国のターミナルオペレーター活用
      • 3】バングラデシュはこれまで外国のターミナルオペレーターに自国の港湾尾管理を解放していなかったが、同国の港湾の処理能力を拡大するために、同国最大の港湾であるチッタゴン港の新しいばら積みターミナルについて、外国のポートオペレーターを対象に8月20日を応札期限として入札手続きを開始し、同新ターミナルの設計・建設・資金の確保・ターミナルの運用と維持管理を任せる予定。チッタゴン港はバングラデシュの輸出入貨物の92%(約770億米ドル)を処理しているが、バングラデシュの経済は年率6%で成長しており、2016年の同港のコンテナ処理実績は240万TEUに達し、最大処理能力である264万TEUの上限に2019年までに達する見込みである。
      • 原文 August 10, 2017, The Maritime Executive (長谷部)
    • 4】コロンビア大学世界エネルギー政策センターがSox規制に関し報告書
      • 4】8月10日、コロンビア大学世界エネルギー政策センター(CGEP)が2020年Sox規制に関し報告書を発表したところその概要は以下のとおり。①2020年の硫黄含有分規制強化は期待されているほど海運業界を変革し、バンカー業界に破滅的な影響は与えない。②統計上は明確ではないが、海運業界の統合や船舶の技術革新によってすでに多くの燃費節減が達成されているし、海運業界におけるデジタル化の進展はさらに燃料消費量を予測以上に押し下げ硫黄酸化物を含む環境問題の改善に貢献する。③LNGバンカリングはある程度普及するにしてもSox規制の強化によってLNGバンカリングが目に見えるような形で促進はされない。高額の初期投資と十分な準備期間が必要なため、スクラバーやLNGバンカーの使用が規制強化対策として、少なくても規制強化直後においては、主流となりえないであろう。
      • 原文 August 10, 2017, CGEP (Hannah)
    • 5】既に船舶に設置されているBWMSの4割以上が運転不能または問題あり
      • 5】米国船級協会(ABS)が自分の保有・運航する船舶に既にバラスト水管理装置(BWMS)を設置している約30の船主・船社を対象に調査を行ったところ、既に設置されているBWMSの43%が使用不能または運用に問題があることが分かった。問題はBWMSのハードそのもののみならず、装置を動かすソフトウェアや乗組員が装置を適正に使用管理する能力に問題がある場合もあった。バラスト水の酸化度(Total Residual Oxidants: TRO)を管理するために使用される化学物質の保存方法や使用方法について多くの船主が懸念を表明した。
      • 原文 August 10, 2017, ABS (長谷部)
    • 6】7月期における欧州向け不法移民の状況
      • 【6】7月に主要4ルートで発見された欧州向けの不法入国者は15,400人であり、地中海中部を経てイタリアに至るルートは前月の半分強となった一方、スペインについては2009年以降、不法入国の勢いが高い状態で継続している。地中海中部ルートが減少した要因としては、7月前半の海象状況が良くなかったこと、不法入国者の主要出発地であるリビアのサブラタ付近の情勢不安に加え、リビア沿岸警備隊の取締強化により密航斡旋組織が密航者の送り出しを控えたことが考えられる。
      • 原文 14 August, 2017 Frontex (武智)
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