2017/7/28 LROニュース(2)

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  • 2017.07.28 UP
    2017/7/28 LROニュース(2)
    • 1】比政府がテロリストの鎮圧に3か国共同哨戒も利用
      • 1】ミンダナオ島における比政府とISIS系イスラム過激派マウテの間の戦闘は続いているが、マウテの戦闘員が海を利用してマレーシアやインドネシアとの国境に近い島々に逃亡するのを防ぐため、比政府は海上警備を強化している。比政府はインドネシア、マレーシア政府と協定を締結し、Indomaphilという新たな海軍共同作戦の下に、海賊を含むテロリストを追跡している場合には、互いの領海をまたいで各海軍がテロリストの追跡を継続できることを合意した。比軍当局者によればミンダナオ島のマラウィを拠点とするテロリストは、フィリッピン人ばかりでなく、マレーシア、インドネシア、中東出身のテロリストが含まれており、彼らが比、マレーシア、インドネシアの間を自由かつ簡単に行き来できることが鎮圧を難しくしていると語った。
      • 原文 July 23, 2017, The Maritime Executive (長谷部)
    • 2】氷のシルクロードの持つ課題
      • 2】(論説)習近平総書記はG20サミット出席に先立ちロシアを訪問し、7月4日「中露両国の関係をさらに強化・包括的・戦略的・協力的なものとするための共同宣言」を発表し、その中で北極海北航路を氷のシルクロードとして両国間の協力の重点分野に指定しているが、中国にとっては二つの課題がある。第一に、米国は北極海北航路・北西航路ともに航行の自由が保障される国際海峡であると主張しているが、ロシアは国連海洋法第234条に従い、「氷に覆われた海域」として、北航路全体をロシアの内水と認定しており、ロシアは北航路を航行する外国籍船舶に対して、ロシアの砕氷船の伴走と水先を強制的に要求していた旧法を2012年に撤廃したものの、北航路を通航する中国の船舶は完全にロシアの管轄下におかれることとなる。第二に、中国籍船にとって、北極海北航路の航行は欧州までに必要な航海日数を9日から10日間短縮できるものの、同航路の厳しい気象・解消条件を考慮すると、北極海を航行する船舶には多くの付帯設備と安全航行に関するノウハウが必要で、今の中国にはそれらが完全にかけており、近い将来中に同航路の航行が中国船にとって経済的に合理性を持つことは考えにくい。
      • 原文 July 21, The Diplomat (長谷部)
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