2017/7/11 LROニュース(5)
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2017.07.11 UP
2017/7/11 LROニュース(5)
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1】欧州委員会がMSCにおける旅客船の安全基準の強化を歓迎
- 1】今回のIMO海上安全委員会(MSC)における決定は、2016年1月のMSCにおいてEUとその加盟国が提案した内容をベースとしており、EUが資金援助して行われた広範な研究や欧州海上保安庁(EMSA)が委託して行われた調査に基づき当該提案がなされた。今回の合意により、旅客船の事故損傷時における耐久性に関する国際的な基準が強化され、今回の改正が2020年に発効すれば、全ての新造船は船体に損傷を受けても、簡単に沈没しないように設計されなくてはならない。欧州委員会は、ro-ro旅客船の損傷時安定性に関する既存のEU規則を今回IMOで合意された内容に合わせて改正しなくてはいけないか今後検討を進める。 原文 June 16, 2017, EC（長谷部）
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2】欧州環境機関が北極海の環境変化が及ぼす影響に関する報告書を発表
- 2】欧州環境機関(EEA)は「北極海の環境―北極海の変化に関する欧州としての展望」と題する報告書を発表したところその概要以下のとおり、北極海の環境は、気候変動・経済発展・生物多様性の減少・域外侵略生物の脅威などの複数の脅威にさらされている。こうした脅威に基づく北極海の環境変化は北極圏の住民や生物に影響を及ぼすばかりでなく、気候の変動や海面上昇などを通じて、欧州全域や地球全体にも影響を及ぼしている。EUとその加盟国は気候変動や広範な環境汚染の影響を緩和し、北極圏における健康・生活環境の向上を図ることなどにより、北極海の環境の維持に前向きな貢献をすることができる。 原文 June 15, 2017, EEA (Hannah)
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3】欧州委員会が「EU海事保安戦略行動計画」の実施に関する第2次報告書を発表
- 3】6月14日、欧州委員会外交・保安政策担当上級代表は「EU海事保安戦略行動計画」の実施に関する第2次報告書を発表したところその概要は以下のとおり。欧州理事会は2014年に「EU海事保安戦略行動計画」を採択し、海上における全ての保安上の脅威をEUが事前に察知し対応できることを目的とし、近隣国の間であるいは各国ベースでの緊密な連携を通じて、海洋における状況認識能力の向上と保安活動の運用効率の向上を目指している。本行動計画を実施するために、第一次報告書が発表され、2016年に理事会で承認されたが、この第一次報告書では①情報共有②人材育成③分野別・地域別戦略の支援④研究開発⑤関係機関間の連携が重点分野として特定された。今次第2次報告書においては、重点分野における過去3年間の進捗状況が吟味されおおむね順調に進展していることが確認されたが、現在および将来の新たな課題に対応するために行動計画の改定が必要として、今後の作業計画についていくつかの提言がなされている。 原文 June 14, 2017, EC（長谷部）
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4】デンマーク海事庁が船舶無線局免状をデジタル化
- 4】デンマーク海事庁(DMA)は海事関係者の行政手続き上の負担を軽減するため従来から行政手続きのデジタル化を推進しているが、6月19日、船舶無線局免状をデジタル化すると発表した。同免状のデジタル化によって、海事関係者の利便促進になるばかりでなく、諸外国の海事当局が免状の有効性をDMAのHP上から簡単に確認できるようになる。申請書式や審査手続きも最適化されたため、申請手続きがより円滑化された。 原文 June 19, 2017, DMA （長谷部）
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5】中国海事局がばら積み船に対する特別検査キャンペーンを開始
- 5】船体の構造上の欠陥に由来する老朽化ばら積み船の最近の事故に対応するため、中国海事局(MSA)は1万GT以上のばら積み船に対する特別検査キャンペーンを6月15日から年末まで実施する。東京MOUにおける決定に従い、油タンカーからばら積み船に改修された船舶が、中国国内の最初の港湾に入港した時にPSCと併せて特別検査を実施し、特別検査には船級協会のサーベイヤーの立会いが求められることもある。特別検査は船体構造とバラストタンクについて重点的に行われ、バラストタンク内部の検査も行われることがある。 原文 June 20, 2017, World Maritime News （長谷部）