2017/6/2 LROニュース(4)

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  • 2017.06.02 UP
    2017/6/2 LROニュース(4)
    • 1】欧州委員会が海洋GES認定のための新基準を決定
      • 1】EUにおいては2008年に採択されたMarine Directive (MD)に基づき、2020年までに海洋をGood Environmental Status (GES)にしなくてはならない。MDの附属書には、GESと認定するための11の基準が定められているが、5月17日にこの11の基準を補完する多くの基準や認定手法を新たに定めたGESに関する委員会決定を採択した。この新決定には海水を監視・評価するための基準や標準的な手法についても盛り込まれている。海洋戦略枠組み命令(MSFD)の定める枠組みの範囲で、GESとして達成すべき目標を明確化し、個々のEU域内の海域において明確化された目標に照らして、どの程度GESが達成されているか明らかにするためにこの決定は大きな役割を果たすことになる。決定は以下のリンクを参照。
      • 原文 May 17, 2017, EU (Hannah)
    • 2】One Seaが2025年の自律運航船商用化に向けてロードマップを発表
      • 2】2016年にフィンランドの企業やロールスロイス社を中心として「One Sea 自律的な海洋生態系」が結成されたが、このほど3年以内にバルト海で完全遠隔操縦船を実現し、2025年までに自律運航商船を開発することを目標とするロードマップを発表した。ロードマップでは①海難事故の最小化②海運活動起因の環境汚染の減少③船舶運航効率の向上④新たなビジネス機会の創出といった分野ごとに検討すべき課題が整理されている。自律運航船に関する技術開発の速度は目覚ましいので、海事規制当局は既存の規制が自律船開発の妨げにならないよう自律運航船に対応した新たな規制の検討を急ぐべきである。
      • 原文 May 19, 2017, One Sea (長谷部)
    • 3】デンマーク政府が高硫黄分バンカーを使用した船社に高額の罰金
      • 3】デンマーク政府は、同国領海内で規制値以上の硫黄分を含むバンカーを使用していたとして、外国船社2社に、37万5000クローネと3万クローネの罰金を科した。バンカーの硫黄分規制違反として実際に罰金が科されたのは初めてで、環境規制違反としても史上最高額の罰金となる。2015年1月1日に、バルト海と北海において硫黄含有分規制が強化されて以来、デンマーク環境保護庁(EPA)は17件の違反事例を警察に通告している。デンマーク政府は、同国の港湾に入港した船舶に対してバンカーのサンプリング調査を行うのが基本であるが、Great Belt橋に設置された橋の下を通過する船舶の排気ガスから硫黄分をかぎ分ける装置を使用し、また2017年の下半期においては、領海内における移動検査も新たに試行する。
      • 原文 May 18, 2017, EPA (Hannah)
    • 4】独造船海洋工業界が中国・韓国の国家支援に警鐘
      • 4】「独の造船業界は6年間連続で手持ち受注量を増やしているが、公正な市場競争を歪めている中国や韓国の国家支援策に今後とも対処していかなくてはいけない。」と独造船海洋工業界(VSM)の会長が会員企業に対して訓示した。「国際的な経済の低成長により、国際海運業界も低い成長を強いられており、また保護主義の台頭により、国内製造部品の使用義務(ローカルコンテント)や国家補助が拡大している。中国の国家支援の規模は想像を絶するものであり、日本は韓国による大規模な国家支援を批判している。独はこうした国家支援競争に参加する必要はなく、先進技術の開発こそが国際競争力維持の源である。」
      • 原文 May 24, 2017, Splash 24/7 (長谷部)
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