2017/6/14 LROニュース(4)

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  • 2017.06.14 UP
    2017/6/14 LROニュース(4)
    • 1】国連海洋会議における自主的約束とCall for Action
      • 1】6月5日から9日まで国連で海洋された国連海洋会議の主たる成果の一つが、各国等から提出された自主的約束だが、最終的には1300をこえる自主的約束が登録された。いくつかの例を以下に挙げると、ベルギー、スウェーデン、フィジー等は共同で、海洋ゴミ、海洋環境の保護と管理、生物多様性の保護等に関する13の約束を登録している。ベルギー、NZ、スウェーデン等は「世界廃棄漁具イニシアチブ(Global Ghost Gear Initiative: GGGI)」を支持して、紛失・投棄された漁網などによる大量の海洋ゴミの問題に取り組んでいる。国際海運会議所(ICS)とその会員である各国の37の船主協会はMEPCに既に提案しているとおり、2050年までに船舶から排出されるCO2の量を半減するという自主約束を登録している。会議の最終日には、議論を踏まえて、持続可能な開発目標(SDG)14(海洋と海洋資源の保護と持続可能な利用)に資する具体的な政策目標を世界各国の政府等に働きかけるCall for Actionが採択された。
      • 原文 June 4, 2017, The Maritime Executive (Hannah)
    • 2】ドバイで海上情報交換船舶運航者会議に日本自衛隊の海将補が参加
      • 2】アデン湾で海賊対策にあたる第151合同任務部隊の司令官を務める海自の福田海将補はドバイに基地を置く英国海上貿易作戦本部(UKMTO)を訪問して、担当の英国海軍のビートン少佐と意見交換した後、半年ごとに開催されている商船の運航者との情報交換会議(Maritime Information Exchange Vessel Operators Meeting: MIEVOM)に出席した。会合では、船社に対して改めてBest Management Practice Version 4 (BMP4)の励行が強く勧奨された。船舶はUKMTOに事前通報さえすれば、危険海域を通航している間、UKMTOの監視下に置かれること、さらにアフリカの角海上保安センター(MSCHOA)にも事前通報すれば、船長は船舶の予定通過航路上の特定のリスクについて同センターと情報交換を行うことができることが説明された。
      • 原文 June 5, 2017, Splash 24/7 (長谷部)
    • 3】インマルサットがサイバーセキュリティ問題でIACSと連携
      • 3】国際船級協会連合(IACS)は米国船級協会(ABS)が中心となって、サーバー犯罪防止に関する共同作業部会(JWG)を結成したが、インマルサットはこのJWGの創設メンバーとして全面的に協力していくと5月30日発表した。海運に対するサイバーセキュリティに関する予見が難しい脅威に対処するためには関係者が一致団結する必要があり、関係業界を横断して幅広く技術的・政策的な知見を集めるためにJWGが設立された。JWGはサイバーセキュリティ対策の基準・実施手順・ベストプラクティスの開発・再検討・改善を支援していくが、インマルサットはJWGの中で、海事分野におけるサイバー上の脅威に対応するために業界として標準化された対応策を改善する方法について評価を行っていく。
      • 原文 May 30, 2017, インマルサット(長谷部)
    • 4】「欧州沿岸警備隊機能の創設」に関する非公開ワークショップが開催
      • 4】6月2日、欧州海上保安庁(EMSA)本部に、Frontex、欧州漁業管理機関(EFCA)の3機関と、様々なEUや加盟国の機関から110名が参加して、2016年1月に開始された「欧州沿岸警備隊機能の創設」に関する試行事業の検討結果について、3機関から発表が行われた。試行事業は欧州員会が提案した「欧州国境・沿岸警備」のパッケージの枠組みの中で行われ、3機関は具体的には、①船舶の位置情報や衛星観測情報を融合・分析して得られた情報の共有②最新技術を用いた監視・通信技術の供与③人材育成④分野横断的な複数の行動目的を持った哨戒活動を含む船艇・要員の共同利用の分野について3機関の協力をさらに発展させることができないか検討が行われた。このようなEUの3機関の連携を通じて、EU加盟国の個々の当局が沿岸警備隊機能を果たすことをより効率的に支援することが可能となる。
      • 原文 June 2, 2017, Frontex (長谷部)
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