2017/2/27LROニュース(6)

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  • 2017.02.27 UP
    2017/2/27LROニュース(6)
    • 1】 インド政府がアランの船舶解体場の安全性をPR
      • 1】 2月9日、インド海運省はプレスリリースを発表してアランの船舶解体場の安全性を強調したところ概要以下のとおり。船舶の解体作業から生じた全ての有害廃棄物は、グジャラート州海事局(GMB)が運営し、グジャラート州汚染管理局が承認した処理・貯蔵・廃棄施設(TSDF)で安全で環境に影響を与えない方法で廃棄されている。グジャラート州汚染管理局は環境基準の適合性を確認し、解体場で働く労働者の定期健康診断はGMBが実施している。解体場が新設され、拡張され、改善されるたびごとに環境影響調査を実施している。労働者は従業員国家保険会社制度によって保護されており、医師が常駐しているインド赤十字病院で最初の診断と治療を受けることができる。さらに、二人の医師が常駐している民間病院に33のベッドが確保されている。
      • 原文 Feb 9, 2017,インド海運省(長谷部)
    • 2】 DNV GLが産業横断的なビッグデータープラットフォームを開発中
      • 2】 海事産業やエネルギー産業にとって、情報のデジタル化により、収益性を上げ、新たなビジネスモデルを開発することが急務となっているが、データーの質の維持・管理方法・共有の仕方など解決すべき課題は多い。こうした課題を解決し、海運とエネルギー産業といったような異なる業界の間の情報のスムーズな共有を図るために、DNV GLはMicrosoft Azureなどのビックデーターの取り扱いに実績がある先進的な企業と協力して”Veracity”という名の情報プラットフォームの開発作業を進めている。同社は、船舶、発電施設、風力・太陽光発電施設、石油ガス開発施設、養殖施設などの施設とその運用に関する情報の管理を既に受託されている。同社は異なる業種の事業者から集めた情報を所有するのではなく、縦割りで現在共有されていない情報を公開し、公開対象となる情報の質を維持し、情報の分析・基準化のための準備作業を行うことを目指している。
      • 原文 Feb 9, 2017,DNV GL(長谷部)
    • 3】 航海中の船員に対するオンライン医療サービスで緊急医療コストを削減
      • 3】 航海中に発生する船員の健康上の問題が、緊急寄港などが必要な重篤な病状か否かを見極めることは重要である。緊急寄港を行った場合の平均的な追加コストは約18万米ドルといわれているが、20%の船舶が年に1回はこうした船員の健康上の問題で緊急寄港・ヘリによる船員の緊急輸送を行っている。また船社が航海中の船員に対して適切な医療機会を与えない場合は、船員に対する賠償義務のみならず、刑事罰に問われることもある。このような事態に備えて、船舶にあらかじめ搭載された血圧・脈拍・体温・心電図などを測定する機器から得た患者の情報をオンラインで把握し、それぞれの船員の過去の医療データーを参考にして陸上の医師が適切な判断をし、必要に応じ緊急搬送や受け入れ病院のアレンジをするサービスが開始された。
      • 原文 Feb 6, 2017,Martek Marine(長谷部)
    • 4】 スペインの港湾で港湾労働者組合が大規模なストを計画
      • 4】 スペインの既存の国内法令によれば、港湾管理会社はSAGEPと呼ばれる派遣会社を通じて、港湾労働者を雇用しなくてはいけないが、こうした競争制限的な慣行は起業の自由を定めたEU法に反するとして、2014年に欧州司法裁判所はスペイン政府に対して、港湾労働者雇用に対する競争の導入と、是正措置が取られるまで一日当たり2万5000米ドルの罰金の支払いを命じた。これを受けて、スペイン公共事業省は港湾労働者の雇い入れの自由化を行うための法令の改正を準備しているが、この自由化措置により、6500名の港湾労働者組合の組合員が失職する可能性があるので、港湾労働者組合は2月20日からスペインの主要港でストに入る構えを見せており、上部団体の国際港湾労働者協議会(IDC)や国際運輸労連(ITF)もストを支持している。既にいくつかの港湾では山猫ストが始まっている。この影響を最も大きく受ける日産やフォードなどの自動車産業は、既に部品ストックや完成車在庫の積み増しを行っている。
      • 原文 Feb 9, 2017The Maritime Executive(長谷部)
    • 5】 NTSBが水路におけるプレジャーボートの安全運航について報告
      • 5】 2月9日、米国国家運輸安全委員会(NTSB)は「共有されている水路:海上交通制度におけるプレジャーボートと一般船舶の安全性」と題する報告書を発表し、一般船舶が運航する水路をカヌー・カヤック等の小型プレジャーボートが使用することは安全上大きなリスクとなっていると指摘している。報告書によれば、カヌー・カヤック等の小型プレジャーボートは、2008年から2014年にかけて22%も増加し、これらの小型船の操船者の経験、航海知識、操船技術の不足が大きなリスクとなっており、最低限の安全教育を受けさせるべきであると指摘している。さらに、沿岸警備隊に対し、NSTBの基準に適合した訓練コースを受講することを一般航路で小型プレジャーボートを操船する条件とするべきであると勧告している。
      • 原文 Feb 9, 2017NTSB(長谷部)
    • 6】 マースクがロシアの競争当局と最初に和解
      • 6】 ロシア連邦反独占庁(Federal Antimonopoly Service: FAS)は、4年前に、マースク、CMA CGM、現代海運、OOCL、長栄海運を海上運賃一括引上げ(GRI)を利用して、ロシア=極東航路、ロシア=東南アジア航路においてサーチャージの協調引き上げを行ったとして告発し、マースクには1200万米ドルの罰金の支払いを求めていた。FASはカルテルについていかなる証拠も発見できなかったが、GRI自体がカルテル行為だと主張していた。マースクは告発された海運会社の中では最初に、このほどFASと和解し、和解金23万米ドルの支払いと、今後ロシア国内では運賃の一般的な公表(Public Price Announcements)は行わないことで合意したと発表した。GRIは一般的な物価の上昇に対応するためのマクロ経済学的な海運業界では過去20年にわたり行われてきた慣行であること、今回の和解はロシア固有の法制との絡みで行われたもので、他国におけるGRIの合法性には影響しないと同社はコメントしている。
      • 原文 Feb 8, 2017The Load Star(長谷部)
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