2017/2/17 LROニュース(6)

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  • 2017.02.17 UP
    2017/2/17 LROニュース(6)
    • 1】 Nautical InstituteがECDISのSモード導入を推進
      • 1】 現在、30以上のメーカーがECDISを製造しており、船員訓練機関においては、どのメーカーの製品のシュミレーターを導入して、船員を訓練すればよいか問題となっている。船員が初めての船舶に乗船した時に、当該船舶のECDISの操作に習熟するためには時間がかかり、特に深夜やストレスがかかっているときには危険でさえある。また、水先人にとっても、船舶ごとに異なるECDISを利用して、特に夜間に重要な助言をすることは困難である。このため、The Nautical Institute (NI)は国際船長協会と協力して、IMOにおいて、ECDISの基礎的かつ簡易な利用を可能とするS-Modeの導入を提唱してきており、IMOはe-navigation推進における6つの優先課題の一つとして、2019年末までにS-Modeに関するガイドラインを作成する予定である。適切なガイドラインの作成のためNIは現在実際の船員から意見を聞くためのオンライン調査を行っている。
      • 原文 Feb 1, 2017,The Nautical Institute(長谷部)
    • 2】 米趙新運輸長官が正式に承認
      • 2】 賛成93反対6の大差で趙氏が第18代の米国運輸長官として承認された。趙氏は上院共和党院内総務のMcConell氏の夫人でもあり、トランプ大統領が推進する向こう10年間で1兆ドルにのぼるインフラの整備を担当することとなる。インフラ整備の対象は老朽化した道路や橋梁の修繕やバスや鉄道のネットワークの拡張の他、700億ドルをかけて、米国内の港湾・空港・水運の近代化を図る計画も含まれる。趙氏はアジア系の助成として初めての閣僚として、2001年から2009年まで第24代労働長官を既に努めている。
      • 原文 Jan 31, 2017,The Maritime Executive(長谷部)
    • 3】 中国で建造中の空母の基地を南シナ海に置くことも
      • 3】 中国の報道機関によれば、現在中国海軍が建造中の、最初の中国製の空母の母港を南シナ海における複雑な状況に即応するために、南シナ海周辺に置く可能性がある。現在、中国海軍が唯一保有する空母の「遼寧」は1998年にロシアから購入し、昨年実戦配備され、最近南シナ海、台湾海峡、日本海で哨戒行動を行ったが、母港は青島港にある。新たな空母は現在大連で建造中であり、本年前半に完成し、2019年に実戦配備される予定。中国政府はその母港をまだ正式に発表していないが、仮に新たな空母が中国南部に配備されれば、南シナ海における中国海軍のプレゼンスを著しく高めることになる。
      • 原文 Feb 2, 2017International Business Times(長谷部)
    • 4】 NGOが2016年の世界の船舶解体実績を発表
      • 4】 2月1日、安全で環境に配慮した船舶解体を推進するNGOの”Shipbreaking Platform”は2016年の世界の船舶解体実績を発表し、2016年に全世界で解体された船舶の87%にあたる668隻は依然としてビーチング方式で解体され、船主の船舶解体に対する安全・環境面での意識の変化は見られないと結論付けている。84%のEUの船舶がインド、パキスタン、バングラデシュで解体され、ビーチング方式で解体された船舶の43%はEUの船主から売却されたもので、特にドイツ船主が98%をビーチング方式で解体し、さらに40%が最も安全・環境上問題があるとされているバングラデシュで解体したとして最悪の船主として名指しされている。UN人権委員会の特別報告者は独政府に書簡を送り、独船主のサブスタンダードな船舶解体慣行を批判している。
      • 原文 Feb 1, 2017Shipbreaking Platform(長谷部)
    • 5】 TotalがCMA CGMとあらゆるタイプのバンカーを供給する覚書を交換
      • 5】 世界第4位の石油・ガス事業者のTotalは、CMA CGMに対し、今後3年間、海事分野の環境規制の規制強化に対応し、コンテナ船からの地球温暖化ガス、硫黄酸化物、窒素酸化物の削減を促進するために、硫黄含有分0.5%以下の低硫黄バンカー、LNG、スクラバーを装備している船舶に対しては、従来型の硫黄分3.5%のバンカーを総合的に供給する。本件合意に伴い、Totalは子会社のTotal Marine Fuelsを2月1日にTotal Marine Fuels Global Solutionsと改名し、全世界でLNGバンカーの供給を主導する。今回合意で、CMA CGMは安定的な供給が不安視されている低硫黄バンカーを世界中で安定して確保することができることになる。
      • 原文 Feb 1, 2017CMA CGM (Hannah)
    • 6】 ReCAAP ISC海賊週間報告書(2017年1月24日~30日)
      • 6】 ReCAAP情報共有センター(ISC)の週間報告書によれば、2017年1月24日~30日の期間中に報告のあった海賊事件は2件であった。1件目は、1月7日午後10時50分頃、フィリピンのバタンガスA錨地において、長ナイフで武装した2人の賊が錨泊中のパナマ籍タンカーに小舟で侵入したもの。侵入に気付いた当直者が賊の1名に追跡されたが船室に逃げ込み、タンカー船長が作動させた警報をうけて乗員が外部とのドアをロックしたことで、乗員に負傷者はなかった。タンカーの空気バルブキャップ、ベル等の備品が盗難されている。2件目は、1月16日午前3時25分頃、バングラデシュのチッタゴン港外の錨地錨泊中の船舶に人数不詳の賊が侵入し、20リットル缶入り塗料15個等を窃盗したもの。VHFによる通報を受けたバングラデシュ沿岸警備隊が急行し、特殊部隊により盗品は取り戻された。この事件による乗員の負傷者はない。
      • 原文 Jan 31, 2017ReCAAP ISC(武智)
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