2017/10/3 LROニュース(5)

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  • 2017.10.03 UP
    2017/10/3 LROニュース(5)
    • 1】セントローレンス湾における鯨のための速度規制の影響
      • 1】8月11日に、カナダ運輸省は、絶滅危惧種である大西洋背美鯨を保護するため、西セントローレンス湾で20メートル以上の船舶に対して10ノットの速度制限を開始した。以来、3隻の船舶が速度違反に対して罰金が徴収され、最近の事件では、カナダ海上保安庁の船舶に6000ドルの罰金が科せられた。この新たな速度規制の影響で、カナダのニューイングランド地区の3港湾に寄港する国際的なクルーズ船のうち、16隻がキャンセルされ、中でもガスペ港が最も大きな影響を受けている。セントローレンスクルーズ協会は、速度規制を歓迎・支持したが、来年同様の規制を実施するか否かについては、今年のシーズン終了後に、カナダ運輸省による規制の有効性・必要性について慎重な検討を求めている。
      • 原文 Sept. 17, 2017, The Marine Executive (Dafnis)
    • 2】IMOがボーキサイトの運送に関する新たなガイダンスを採択
      • 2】2015年にボーキサイトを積載していた船舶が転覆して18人の船員が死亡したように、ボーキサイトのばら積み輸送にあたっては、湿度などの一定条件下で、表面の液状化が発生し、船舶が不安定となり転覆事故を起こすこともありうることが、9月11日から開催されていたIMOの第4回貨物運送小委員会において、作業部会から報告され、小委員会は荷主・ターミナルオペレーター・船主・船社・用船主・船長等の関係者に対し、ボーキサイトの船積みにあたっては、IMOの関係規則に従い、特段の注意を払うべきことを求める回章を採択した。本件については、2019年に国際海上固体ばら積み貨物コード(IMSBCコード)の所要の改正が行われる予定だが、今回の回章はこのコードの改正を待たずに直ちに発効する。
      • 原文 Sep. 15, 2017, IMO (長谷部)
    • 3】中国造船業界の新規受注量の減少が継続
      • 3】中国船舶工業行業協会(CANSI)の発表によれば、本年1月から8月までの、中国造船業界の新規受注量の合計は、1585万dwtと対前年比11.3%の減少となった。この結果、手持ち受注量も8月末現在で、8111万dwtと対前年比29%の減少となっている。同期間の竣工量は3132万dwtとなり、対前年比41.4%の増加となっている。上位53社が新規受注量の93.1%を受注している。
      • 原文 Sept. 18, 2017, Seatrade Maritime News (長谷部)
    • 4】2016年の全世界の海上保険料収入が対前年比9%減少
      • 4】9月18日、海上保険国際連合(IUMI)が年次統計報告書を発表したところその概要は以下のとおり。2016年の全世界の海上保険料収入は275億米ドルで対前年比9%の減少となった。2015年も対前年比9.9%の減少だったので、同様の減少が続いている。原因としては、ドル高という技術的側面もあるが、世界経済・貨物価格・海運/オフショア産業の不振が考えられる。一方で、船舶の大型化と港湾におけるリスクは増大しており、保険料収入の減少とリスクの拡大の間の不均衡が懸念される。保険料のシェアとしては、貨物・輸送に対する保険が54%、船体に対する保険が25%、オフショア・エネルギー産業に対する保険が13%、第三者損害賠償保険が7%という比率になっている。
      • 原文 Sept. 18, 2017, IUMI (長谷部)
    • 5】中国とロシアが北朝鮮に近い海域で合同軍事訓練を実施
      • 5】中国とロシアは、7月にバルト海で行った共同軍事演習に引き続き、9月26日まで、ウラジオストック沖合からオホーツク海にかけて、大規模な合同軍事演習を実施した。両軍の艦艇と航空機が参加して、共同の潜水艦救難訓練や対潜水艦演習を実施した。一方、日米韓3軍は、グアム島と日本の米軍基地から参加した2機のB-1B爆撃機と4機のF35戦闘機が参加して、爆撃訓練を実施した。韓国空軍の4機のF15K戦闘機も参加した。同様の爆撃訓練が最近は毎週行われている。
      • 原文 Sept. 18, 2017, Independent (長谷部)
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