2017/10/17 LROニュース(5)
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2017.10.17 UP
2017/10/17 LROニュース(5)
- 1】BVが閉鎖スペースの塗装・腐食検査にドローンを活用する共同事業に参加
- 1】9月25日、仏の船級協会であるビューローベリタス(BV)は船舶の閉鎖空間で塗装や腐食状態を検査するためのドローンの共同投資事業(Remote Evaluation of Coatings/Corrosion on Offshore Machinery and Marine Structures/Shups: RECOMMS)に参加すると発表した。本共同投資事業(JIP)の目的は、3Dイメージソフトウェアによってあらかじめ決められた飛行ルートを飛行し、或いはドローンとともに開発された船舶検査専用の3D訓練シュミレーターを用いて、操縦士が遠隔操縦できる安定的で信頼性の高いドローンを開発することにある。第一段階としては、バラストタンクの中の構造・塗装検査のために、HDカメラ、灯火、耐久性の高い電池を搭載したドローンを開発することにしている。 原文 Oct. 3, 2017, BV (長谷部)
- 2】ノルウェーが石油・ガス資源依存から環境重視の経済体制へ
- 2】10月5日、ノルウェーの環境大臣は、西欧で最大のガス・石油輸出国であるノルウェーが経済のグリーン化、気候変動防止によって価値が減少する可能性のある石油・ガス備蓄への依存度低下を検討するため、近日中に専門家の審議会を設置すると述べた。審議会は1年以内に答申をまとめる予定。ノルウェー政府は既に、沿岸域のフェリーの動力として電池を使用するなどの取り組みを開始しているが、デジタル化から漁業まで幅広い分野に置ける技術革新に対応した新事業に取り組む必要があると認識している。2030年までに1990年と比べて温暖化ガスの排出量を40%減らすというパリ協定の目的に対して、ノルウェーは、2016年現在1990年の排出量に比べて、温暖化ガスの排出量が3.3%増加している状況にある。 原文 Oct. 5, 2017, Reuters (Dafnis)
- 3】「我々の海洋」会議における参加者の主要約束事項
- 3】10月6日に閉幕した「我々の海洋」会議における主要約束事項の概要は以下のとおり。海洋汚染分野では、ユニリバー・P&Gなどの世界の主要消費者製品製造事業者が向こう2-3年間で、プラスチックの使用を大幅に削減。海洋保護では、チリ・クック諸島・インドネシア・ニウエ・パラウがさらなる海洋保護区を設定するほか、EUがアフリカ・カリブ海・太平洋で海洋保護区設定の支援のために、2000万ユーロを支出。海上保安では、EUが東アフリカ・インド洋における海賊対策として、地域住民の経済的自立支援を含め3750万ユーロを支出。海洋経済発展では、世界銀行が、インド洋・太平洋地域などの途上国に対し、持続可能な海洋経済の発展のために3億ユーロを支援。気候変動対策では、EUとIMOが協力して、途上国の海運分野におけるエネルギー効率の向上のために100万ユーロを支出。 原文 Oct. 6, 2017, EU (長谷部)
- 4】南アフリカ競争当局がマースクによるHamburg Sudの買収を条件付きで承認
- 4】南アフリカ競争調停委員会は、Hamburg Sud (HS)社が、南アと南米東岸間の船腹共有協定(VSA)であるSAAF協定から脱退することを条件に、マースクによるHS社の買収を承認した。米、豪、EU、メキシコ、トルコ、日、エクアドル、ブラジル等の競争当局は本買収を既に承認しており、中、韓等の競争当局において依然審査が継続しているが、年末までにすべての承認を取得することを目標としている。 原文 Oct 13, 2017, Lloyds Loading List (長谷部)
- 5】リビア沿岸警備隊が密輸船を銃撃する動画を公開
- 5】10月6日、リビア沿岸警備隊は燃料油を密輸するコモロ籍タンカーを検挙したが、その際当該タンカーに対し30ミリ機関砲で銃撃する様子をソーシャルメディアに公開した。リビアは世界的に燃料油価格が安いことから、莫大な利益を狙った密輸がこれまで複数発生している。動画は下記リンクから閲覧可能。 原文 Oct. 09, 2017, SAFETY4SEA (武智)