2017/10/10LROニュース(9)

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  • 2017.10.10 UP
    2017/10/10LROニュース(9)
    • 1】10月23日から米国において極海船舶証書の設置が義務付け
      • 1】9月21日に、アメリカ沿岸警備隊(USCG)は、IMOの極海コードに基づいたSOLAS条約の改正に対応する新規則を発表し、極海で国際航海に従事する米国籍及び外国籍船が船内に設置するべきSOLAS条約上要求される証書のリストに極海船舶証書(Polar Ship Certificate)を加えた。SOLAS条約のXIV章に従い、この証書の保持は極海を国際航海する500GT以上の貨物船または定員12人以上の客船に義務づけらる。新規則は10月23日から適用される予定であり、適時な交付を確保するため、USCGは一定の船級協会に極海船舶証書を発効する権限を与える。極海コードは新船については既に2017年1月1日から適用されているが、既存船については、2018年1月1日からそれぞれの船舶のSOLAS証書の発行期日に応じて順次適用される。
      • 原文 Sept. 21, 2017, US Federal Register (Dafnis)
    • 2】中国工商銀行がブラジルのサンルイ港建設に7億米ドルを投資
      • 2】中国交通建設(CCCC)は、ブラジルのサンルイ港の建設に関し、中国工商銀行(ICBC)と7億米ドルにのぼる投融資枠組み協定を調印した。CCCCはサンルイ港の経営権の51%を保持し、港湾建設の設計・建設・必要物資の購入を行う。サンルイ港はブラジル南東の穀倉地帯に位置し天然の深水港で、穀物・化学肥料・石油製品の輸出入に活用される見込み。この事業は両国の指導者によって支持されている。
      • 原文 Sept. 25, 2017, World Maritime News (長谷部)
    • 3】比海軍がベトナムの漁民2名を射殺
      • 3】9月23日、比のパンガシナン沖比海軍のコルベット艦が比のEEZ内で操業していたベトナムの漁船を発見し追跡中に警告射撃をしたところ、2名のベトナム人漁民が死亡し、他の5名の漁民が逮捕された。比外相はNYで開催中の国連総会の場で、ベトナム外相に対して本件に関し公正な調査を実施すると約束した。比とベトナムは南シナ海問題では緊密に連携し良好な外交関係を維持している。
      • 原文 Sept. 25, 2017, Reuters (長谷部)
    • 4】週間海上保安情報(2017年9月26日)
      • 4】ナイジェリア:9月18日、正体不明の武装した5人組がタグボートとバージ船を襲撃し、1名を殺害、5人を誘拐した。身代金の要求については不明である。ナイジェリアデルタを拠点とする海賊は、ギニア湾やナイジェリアデルタを航行する船舶を標的に日常的に海賊行為を働くが、公に報告されているのは半数程度とみられる。リビア:9月24日、リビア海軍によれば、約120人の移民が乗船したボートがZuwara沖で転覆し、約30人が救助されたものの少なくとも90人が行方不明となっている。密航斡旋組織は移民を堪航性の不足した船で出航させ、転覆事故が頻発している。マレーシア:9月21日、マレーシアの裁判所は、9月7日にタイ籍油タンカーをハイジャックしようとした8人のインドネシア人海賊に対し、懲役16年を言い渡した。この海賊は170万ドル相当の軽油を搭載したタンカーを襲撃、タンカーへの侵入には成功したものの、警報を受けたマレーシア沿岸警備隊により逮捕されていた。
      • 原文 Sept. 26, 2017 PROTECTION VESSELS INTERNATIONAL (武智)
    • 5】IMOの法律部長が世界で何百隻もの不正登録船が存在することを指摘
      • 5】IMOの法律部長が、9月25日にロンドンで開催された国際P&Iグループの会合で、約10か国の船籍において、正式な登録手続きを経たずに、当該国の旗を掲げている不正登録船があり当該国もこれを認めていることを報告した。一例としてコンゴ民主共和国籍の90隻の船舶は正式な登録手続きを行っていないと指摘し、拡大しつつあるこうした不正登録船問題に対して適切に対処する必要があると述べた。ミクロネシア連邦は、IMOの加盟国でもなく、船舶登録事務もIMO条約に基づく船員証書の発行業務行っていないが、同国の旗を不正に掲げる船舶が約300隻以上存在すると、本年4月にIMOに通報した。
      • 原文 Sept. 26, 2017, Splash 24/7 (Dafnis)
    • 6】BIMCOが船員のためのバラスト水管理条約手引書を作成
      • 6】バルチック国際海事協議会(BIMCO)はバラスト水管理条約(BWMC)の発効にあたって、船長等の船員向けに、日常のバラスト水管理に必要な実践的な情報をまとめたマニュアルを作成した。マニュアルには規制の実施方法、PSCや傭船主による監査、IMOの最新のガイダンスなど条約に関するあらゆる情報が盛り込まれている。現段階でIMOの型式認定を受けたバラスト水管理装置は数多くあるが、IMOの加盟国や船員もそうした装置の実際の運用にはまだ習熟していない。
      • 原文 Sept. 26, 2017, BIMCO (長谷部)
    • 7】中国が北朝鮮に対する追加的な貿易制限措置を発表
      • 7】9月23日、中国商務部は国連安全保障理事会による制裁決議を実施するため、北朝鮮に対するコンデンセート油・LNGの輸出と同国からの繊維製品の輸入を直ちに禁止するとともに、10月1日より石油精製品の輸出を制限すると発表した。
      • 原文 Sept. 23, 2017, Reuters (長谷部)
    • 8】黒海・北海におけるGPS誤信号受信地域を特定
      • 8】Resilient Navigation and Timing Foundation (RNFT)が過去2年間の世界の船舶の航跡情報を分析したところ、船舶のAIS画面に、船舶が実際の位置から遠く離れた陸上の空港の場所にあるように表示される海域がいくつかあることが判明した。昨年の6月に黒海上の約20隻の船舶から、船舶が陸上のグレンジク空港にいるようにAIS上表示されるとの報告があった。その後の調査で黒海上のいくつかの海域で定期的にこのようなGPS誤信号が受信されることが判明した。その後専門会社の調査で、2017年に入っても、数か月の期間にわたって、船舶のAISだけではなく、黒海のグレジンク空港・ソチ国際空港、北海のセントぺテルスブルク空港周辺の地域で誤信号が受信されているのが判明した。
      • 原文 Sept. 25, 2017, RNTF (長谷部)
    • 9】中国政府がCOSCOの老朽化船舶の更新のために5億1000万元の国家補助
      • 9】COSCOホールディングスは、老朽化船舶の更新のために、COSCO海運に対して、中国政府から5億1000万元の補助金を受給したと発表した。COSCO海運の石油タンカー部門の子会社であるCOSCO海運エネルギー輸送も、本年末までに老朽化船を更新するために政府から3億5500万元の補助金を得たと発表している。
      • 原文 Sept. 27, 2017, Seatrade Maritime News (長谷部)
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