2019/09/11LROニュース(6)

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  • 2019.09.12 UP
    2019/09/11LROニュース(6)
    • 【1】 北極海第 2LNG 事業の最終投資決定が承認
      • 【1】9 月 5 日、ウラジオストクで開催中の東方経済フォーラムの場で、ノヴァテク社 は北極海第 2LNG 事業の最終投資決定(Final Investment Decision: FID)が参加 企業によって承認されたと発表した。北極海第 2LNG 事業はロシア北極圏のジ タン半島のウトレンネエガス田の開発と天然ガス液化プラントの建設を目的と した事業で、出資企業はその出資割合に応じて、長期的な LNG の供給を保証さ れる。事業規模としては、3つの LNG 生産ラインを建設し、合計で年間 1980 万 トンの生産を目指す。2023 年に 1 番目の生産ラインが稼働し、その後、2024 年 と 2026 年に順次第 2 番目、第 3 番目の生産ラインの稼働を目指し、総投資額は 213 億ドルに上る見込み。LNG 生産設備は革新的な洋上重力式構造物(Gravitybased structures: GBS)を採用し、大半の設備をロシア国内で生産・調達するこ とを目指す。
      • 原文 September 5, 2019, ノヴァテク(長谷部正道)
    • 【2】 米がイラン革命防衛隊に協力する船舶をブラックリスト
      • 【2】米国務省は9月4日、イラン革命防衛隊の指示を受けてシリアに石油を供給して米国の対イラン制裁に違反したとして、イランの元石油相とその息子を含む10名と今回シリアに石油を輸送したイラン籍タンカーAdrian Daryaに関係するインド企業の複数の子会社を新たに制裁対象リストに追加したと発表するとともに、イラン革命防衛隊が米国の対イラン制裁に違反して石油を売却するための詐欺的手法について国際海運に関する新たな勧告を発出し、制裁対象の企業等と取引を行う者も制裁の対象になると警告した。さらに、米国務省は、イラン革命防衛隊やその海外特殊部隊兼諜報部門であるゴドス軍による財務活動を阻止しうる情報に対して、千五百万ドルに及ぶ報酬金を与えると発表した。
      • 原文 September 4, 2019, Reuters(若林健一)
    • 【3】 米環境保護庁が石油ガス田開発に伴うメタンガス排出規制等を緩和
      • 【3】米環境保護庁(EPA)はオバマ政権時代の2012年と2016年に設定された「新たな石油・ガス田の開発に関する基準(New Source Performance Standards: NSPS)」を骨抜きにするために、①搬送と貯蔵に関する部分を分離し②搬送と貯蔵に関する部分につては、メタンや危険有機物質を含むNSPSの適用を除外し③製造・加工に関する部分についても、メタンに関する部分のNSPSの適用を除外する規則を8月29日に提案した。この規則には石油・ガス田のすべての工程(搬送・貯蔵・製造・加工)についてメタンに関するNSPSを適用しない代替提案が含まれている。EPAは大気浄化法 (Clean Air Act) に基づく石油・ガス事業からの排気ガスを制限する責任を認識しつつも、実施の際に背負う事業者のコストなどを勘案して今回の規制緩和案を提案したとしている。
      • 原文 September 4, 2019, Morgan Lewis(蘭潔美)
    • 【4】 米国防長官:欧州同盟国に露・中に共同で対抗することを要請
      • 【4】9月6日、訪英中の米国防長官が英国王立防衛安全保障研究所で講演を行ったところその概要は以下のとおり。①中国の経済力とロシアの侵略行為は世界の安全保障に重大な脅威を与えており、欧州の同盟国との連携の強化が必要。②特に中国による政治・経済力の行使は既にいくつかの国家の主権を脅かしつつある。③ロシアはジョージアを侵略し、クリミアを併合し、中距離核ミサイル協定に違反するなど責任ある国際者社会のメンバーとしてふるまっていない。④この結果、米国防衛戦略(National Defense Strategy)でも明確にした通り大国間の競争が米国にとっての最優先の課題となっている。⑤欧州諸国にとってもロシアは引き続きウクライナを侵略しようとし、シリアの和平合意を台無しにしようとしているという意味でも大きな問題である。
      • 原文 September 6, 2019, 米国防総省(長谷部正道)
    • 【5】 開放されたイラン籍タンカーがシリアに到着
      • 【5】9月6日、衛星写真がシリアのタルトゥース港の沖にいるイラン籍タンカーAdrian Darya 1を捉えた。同船は、EUの対シリア制裁に違反して石油をシリアへ輸送しているとの疑いで7月にジブラルタル沖で拿捕され、その後シリアに向かわないことを条件に8月15日に解放され地中海を航行していたが、キプロスとシリアの間を北上中の9月2日を最後に位置情報の発信が途絶えていた。米国は、同船への支援は米国がテロ組織に指定しているイラン革命防衛隊への支援を意味すると警告しており、米財務省は9月6日に同船を制裁対象リストに追加している。
      • 原文 September 7, 2019, The Guardian(若林健一)
    • 【6】 ハリケーンの進行速度の低下は地球温暖化の影響か?
      • 【6】進行速度の遅いカテゴリー5のハリケーン・ドリアンは、観測史上最も強い勢力で9月1日にバハマに上陸し、歴史的な被害をもたらした。この100年でカテゴリー5はたったの35件だが、この5年で見ると5件も発生していて、これはいずれも地球温暖化に関連していると討論は続いている。ハリケーンの進行速度は1940年代と比べて17%低下しており、原因としては地球規模で大気の循環速度が減少しているためと考えられる。米海洋大気局(NOAA)の専門家によれば、大気の循環速度の減少が地球温暖化と関係があるかないかについては議論がありつつも、北極海の温暖化が地球の低緯度地帯より急激に進み、北極海と赤道地域との気温差が減少し、大気循環速度の減少に影響をしていることは間違いない。さらに地球温暖化によって暖められた大気は、大気中により多くの水分をため込む子により、大雨をもたらし、海水温上昇でハリケーンの威力を高めることもある。
      • 原文 September 3, 2019, Inside Climate News(蘭潔美)
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