2021/03/23LROニュース(7)

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  • 2021.03.24 UP
    2021/03/23LROニュース(7)
    • 【1】NOCがDASAの支援を受け沿岸域での無人水中ドローンを開発
      • 【1】沿岸域で無人水中ドローン(UUV)を運航するためには、深海での運航に必要な技術を超えて輻輳し頻繁に状況が変化する環境での運航を可能にするための自律性と認識力を強化する必要がある。英国立海洋学センター(NOC)はthe Defence and Security Accelerator(DASA)からの財政支援を受けつつ、沿岸域での航海をより安全なものにするために必要な理解を深めるためにNorthstarAIというソフトウェアを有するtpgroupと提携して、野心的な新たなプロジェクトを主導している。新たなプロジェクトでは、ソナーで得た情報を基に自己位置の推定と地図の作成を同時に行うシステム(Simultaneous Localisation and Mapping (SLAM) system)及び正確な自己位置の推定と衝突の回避を可能とする高度なアルゴリズムを実行する自律型のNorthstar ソフトウェアと融合する詳細な測量情報を収集するためのさまざまな音響センサー用の処理ツールを開発し実証する。これにより、UUVは港など障害物や危険が集中する環境で活動できるようになり、使用前の計画やリスクを軽減するための活動に費やす時間を短縮することができ、また、リスクの高い海域で人間が直接作業を実施する必要がなくなる。今回の水中での実証は、NOCが新たに開発したAutosub Hover OneというUUVを使用して行われる。
      • 原文 March 19, 2021 英国立海洋学センター (若林健一)
    • 【2】英が独自の炭素取引制度に海運を含めることを検討
      • 【2】英国運輸省の海事担当大臣は、同省が造船会社に対し、環境を汚染しない新時代の船舶の設計を支援するための2000万ポンド(約30億円)の基金の入札を開始するにあたり、EUの炭素排出権取引制度(EU ETS)に倣って英国独自の炭素取引制度にも海運を含める可能性があると発言した。この基金は、2025年以降英国海域で使用される全ての新造船にゼロエミッション技術を搭載するという同省の計画の一環であり、これには洋上風力発電所で使用される船から娯楽用のボートやヨットまでが含まれ、対象となる技術の種類は問わないとしている。しかし世界銀行によると、海運業界が排出するCO₂は、国であれば世界第6位の炭素排出国である独と並ぶレベルであり、こうした資金提供は海運分野から汚染を排除するために必要な投資のわずか一部分にすぎない。英の独立行政機関である気候変動委員会(CCC)は、ゼロカーボンな海運の実現には、2035年では年間1.6億ポンド(約239億円)必要で、2050年までに必要な費用は年間3.5億ポンド(約524億円)まで上昇すると見積もっている。現時点では、英国政府の2050年までに炭素中立を実現するという目標に海運は含まれていないが、英首相が昨年11月に発表したグリーン産業革命のための10項目計画には、その一環として海運業界への2000万ポンドの資金提供が含まれていた。
      • 原文 March 22, 2021 gCaptain(植木エミリ)
    • 【3】船員のワクチン接種を入港の要件とすることが海運に与える影響
      • 【3】一部の国が入港の前提条件としてすべての船員に新型コロナウィルスのワクチン接種を実施することを要求しているという報告を受け、国際海運会議所(ICS)は今週後半に世界の海運業界に向けて配布する文書において、ワクチン接種が間もなく海上における労働の強制要件になる可能性があると懸念していることを強調する。しかし、発展途上国では2024年まで集団ワクチン接種を実施できず、低所得とされる67の国の人々の約9割が2021年にワクチン接種を受けることがほぼ出来ないと報告されており、このことは船主にとって最悪の状況を生み出しており、船員がワクチン接種を受けていない場合、船主は航海を中止せざるを得えなくなる可能性があり、また、入港を拒否された場合に法的、財政的そして評価の面で損害を被る可能性がある。さらに、入港の遅延によって生じる船主の法的責任と費用は用船者から回収できず、また、船主は既存の船員との契約の変更や入港先から求められる特定のワクチンを接種するよう船員に求めることによる法的責任を負う可能性もある。海運はその役割において重要な時期にワクチン接種を巡るこの不確実性に直面することになる。海運は、世界中へのワクチンの輸送量において2021年後半には航空を追い抜くと予想されており、これは付随する個人用保護具(PPE)の輸送手段でもありその量はワクチンや必要な冷凍システムの6乃至7倍になる。ICSの文書は、ワクチン接種がほほとんどの国で必要とされるため、功利的に「必要なもの」であると見なされるだろうと述べている。
      • 原文 March 22, 2021 国際海運会議所 (若林健一)
    • 【4】米海洋保護区付近で火災に伴う油濁事故が発生
      • 【4】3月16日、フロリダ州西部沖のFlorida Keys国立海洋保護区および野生生物保護区内に位置し、6つの島々からなるMarquesas Keysの近くを航行していた全長約30mのヨット・La Dolce Vitaから火災が発生した。船長が米国沿岸警備隊(USCG)に通報後、乗船していた6人は救難ボートに避難し、その後USCGによって海岸まで無事運ばれたが、放棄されたファイバーグラス製のヨットは喫水線まで燃え上がりその後沈没した。同船からは事故に伴ってディーゼル油の流出が発生しており、事故発生当時同船は1.7万リットル近いディーゼル油を積んでいたとされているが、そのうちどれほどが流出したのかはまだ分かっていない。USCGの担当者によると、事故翌日にはサルベージ会社が油を囲い込むためのブームを設置し、現在油の除去作業はUSCGが監督しており、環境への影響を懸念しているとコメントした。また火災が発生した原因も依然として調査中で、通報時には右舷の発電機から出火した可能性があると報告されたが、真相は未だ究明中である。
      • 原文 March 22, 2021 Marine Industry News(植木エミリ)
    • 【5】Frontex、EMSA、EFCAが加盟国支援のために協力を強化
      • 【5】欧州委員会は、欧州国境沿岸警備庁(Frontex)、欧州海上安全庁(EMSA)、及び欧州漁業管理機関(EFCA)の3機関が加盟国の沿岸警備隊の活動を支援する上で、2016年の欧州国境沿岸警備機関に関する規則(the 2016 European Border Coast Guard Regulation)に定められた内容をさらに発展させる重要な一歩を踏み出したことを歓迎する。3機関は2017年3月に4年間を期限に最初の協定を締結し、それ以来緊密に協力して関連する運用情報や観測機器からのデータを共有し、加盟国に対して最先端の技術と訓練を提供してきたが、今回この協定の期間終了に合わせて見直しを行い、捜索救助、国境管理、漁業管理、税関、法執行、環境保全など海上の安全や治安に関して加盟国当局を支援するために必要な協力の継続を可能とする新たな協定を3月18日に締結した。この協定は特に、海上領域における脅威に関するリスク分析や情報交換に関する協力、基本的な権利、データ保護の要件、およびアクセス権の遵守を内容としている。
      • 原文 March 19, 2021 欧州委員会 (若林健一) 
    • 【6】EU-ASEAN間で海上輸送についての新たな対話が行われる
      • 【6】EUとASEANの代表は3月19日、海上労働条約こと2006年の海上の労働に関する条約(MLC)の実施を支援するため、新たな「海上輸送についての対話(Dialogue on Maritime Transport )」を開始するためのオンライン会合を行った。MLCは、船員の生活および労働条件の向上を目的としているが、パンデミックによって船員の生活・労働条件は悪化している。このたびの第一回会合では、EU・ASEANの両者にとって、これまで実施してきたMLCの経験についてフィードバックを行うとともに、こうした新たな取り組みの流れがいかにMLCの実施を支援できるかについての意見交換の場となった。海上輸送についての対話は、MLCへの理解を向上させるとともに、将来的なMLCのより良い実施および施行に向けた人材育成を目的としており、これによって船員の権利に対する意識を向上させ、政府・船員・船主間での取り組みを強化するという形で、海上労働における政/労/使の三者構成原則を奨励するものである。この対話は、EUが資金提供を行っている開発協力プログラム・E-READIの傘下で行わるが、これまで当該プログラムの下でのEU-ASEAN間の協力関係は道路輸送、特に交通安全に重点が置かれていた。
      • 原文 March 19, 2021 欧州委員会(植木エミリ)
    • 【7】英国で最初のロックダウンから1年が経過
      • 【7】3月23日、英国では新型コロナウィルスのパンデミックによる最初のロックダウンから1年が経過し、犠牲者を悼み各地で黙とうが行われた。2020年3月23日、ジョンソン首相は感染拡大を防止するために最初のロックダウンを宣言し、それ以降の死者数は364人から126,172人にまで達している。自身も感染し入院した首相は、この一年我々全員が多大な犠牲を払うことになったと述べ、今日は英国の歴史の中でも最も困難であった一年を振り返る機会であると語った。また、エリザベス女王はロンドンにある病院で献花を行った。午後8時には各個人が家の玄関先でキャンドルなどを持って犠牲者を悼む行事が行われる。

        ※3/22の英国の感染者数:5,342人(日本1,119人の4.8倍)
        ※3/22の英国の死者数:17人(日本人23)
      • 原文 March 23, 2021, BBC (若林健一) 
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