2021/02/18LROニュース(7)

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  • 2021.02.19 UP
    2021/02/18LROニュース(7)
    • 【1】過去の歴史から予想されるコロナが海賊行為に及ぼす影響
      • 【1】2020年に世界で発生した海賊事件の数は前年から20%以上増加し、西アフリカでは1990年代初頭に国際海事局(IMB)がデータ収集を開始して以来最多の件数を記録した。しかし、2020年の海賊多発海域はギニア湾に限らず、東南アジアや南北米でも海賊事件は増加している。誘拐事件も急増し、航行中の船舶に対する違法乗船事案も過去5年で最多となっている。これまで金融危機が発生した後には海上犯罪が大幅に増加しており、新型コロナウィルスも同様の状態を引き起こす可能性がある。1997年から1998年にかけて発生したアジア金融危機は、所得を大幅に減少させ、地域の失業率を増加させ、食料品の価格を押し上げ、多くの東南アジア諸国の貧困を増幅させたが、その後、この地域での海賊事件は1998年の89件からわずか2年で247件に増加した。新型コロナウィルスによる経済的影響も、失業、マイナス成長率、貧困の増加など同様に壊滅的であり、国際通貨基金(IMF)は、多くの国の経済は9%以上縮小し、全体として世界経済は2020年に少なくとも4%縮小する可能性があり、1億5000万人が貧困に追いやられていると予想している。複数の研究は、海上犯罪や暴力を推進する動機付け要因として経済、特に漁業への影響を指摘しているが、海産物の需要の減少などパンデミックにより世界の漁業は大打撃を受けている。世界の漁業の多くの労働者は、適切な法的保護やその他の保護を欠いており、国際社会はパンデミックによる経済的影響と積極的に戦う必要がある。
      • 原文 February 18, 2021, Dryad Global (若林健一)
    • 【2】LR:企業のプラスチックごみ削減のための新たな取り組みを奨励
      • 【2】Lloyd’s Registerは、Danone/Nestle/Tetra Pakといった世界的企業とともにプラスチック廃棄物ゼロの達成に取り組む3R Initiative の一員であり、2月10日に国際的なカーボンオフセット基準管理団体であるVerraが発足したPlastic Stewardship Initiative(PSI)を歓迎する意向を示した。LRはプラスチックの管理実績の測定/検証を支援する世界的な保証プログラムであるResponsible Plastic Management(RPM)を支持した最初の企業の一つであることが示すように、持続可能性に関する多くのイニシアティブに関与しており、新たにPSIが加わった形となる。PSIには3R・South Pole・Quantis・EAが開発した企業向けのガイドラインとVerraが管理/開発を行うプラスチックごみ削減の基準(PS)が含まれ、ガイドラインは企業のプラスチック使用量/漏出量とプラスチックごみを減らす取り組みを信頼性と透明性のある方法で定量化し、報告するための成功事例を提供する。PSは、自社事業でのプラスチックの使用削減に最大限取り組んでいる企業のプラスチック廃棄物の回収・リサイクル計画への投資を支援するものであり、企業がPSに準拠している計画からプラスチッククレジットを購入することによって実現可能となるものである。
      • 原文 February 12, 2021 Safety4Sea(植木エミリ)
    • 【3】WAKASHIOの船尾側の船体撤去作業が開始
      • 【3】昨年7月25日にモーリシャスの沿岸で座礁し、船体が2つに分断したWAKASHIOの船尾側の船体撤去作業が2月15日に開始された。船首側の船体は昨年8月にオランダのサルベージ会社によって約20海里沖合に曳き出され沈められている。作業には中国のLianyungang Dali Underwater Engineering社の専門家が立ち合い、気象条件にもよるが今年3月末までに作業を完了させる予定。作業には、この種の作業に特化した世界に3隻しかないクレーン船の内の1隻であるHong Bang6が使用されており、COSCO Shipping社が運航する半潜水型の重量物運搬船Xin Guang Haと共に、1週間前にモーリシャスに到着している。解体された船体は、現場で除染作業を実施し、より細かいパーツに分解された後に特別な艀を使用してポートルイス港に運ばれ、地元の鉄くず業者Samloに引き渡される。海洋汚染のリスクは低いと考えられているが、ギリシャの企業Polyeco社が現場に油回収船を配置し、ラムサール条約登録湿地に指定されているBlue Bay Marine Parkの周囲にオイルフェンスを展張している。本件については、船体撤去作業に並行して裁判所による目撃者からの意見聴取の手続きを進めている。17日に現場を訪れたブルーエコノミー・海洋資源・水産・海運担当大臣は、再発防止のためにモーリシャス当局が南側の2ヵ所の海岸に汚染防止用のオイルフェンスを設置することを決定したことを明らかにした。
      • 原文 February 17, 2021, gCaptain (若林健一) 
    • 【4】スペイン初となる産業規模での浮体式洋上風力発電計画が発足
      • 【4】バルト海・北海・アイルランド海で風力発電所を運営し、米・仏でも事業を展開しているスペインの電力事業者Iberdolaは、同国のガリシア州・アンダルシア州・カナリア諸島沖で浮体式洋上風力により最大2,000MWを発電する計画の一環として、設備の開発に12億ドル(約1270億円)を投資することを発表した。計画では、300MWのクリーンエネルギーを生産して同国の経済に大きく貢献する予定であり、調査/設計/エンジニアリングは2021年中に開始され、2026年に稼働開始するまでに年間2800人以上の雇用を創出すると見込まれている。また同計画には国内66の企業や技術センターが参加し、建設が始まる前段階の2021年から2022年にかけて1000~2000人の雇用を創出する可能性があると共に、年間20万トン以上のCO₂削減を見込んでおり、気候変動対策にも寄与する予定である。当該計画は、同社がNext Generation EU programに熱電化・洋上風力・持続可能な交通・Green Hydrogen・循環型経済といった分野から提出した150の取り組みのうちの一つであり、計画への投資総額は250億ドル(約2.6兆円)を超え、数百社の中小企業が参加する予定である。同社は2025年までに全世界で再生可能エネルギーによる発電能力を60GWに拡大することを目指しており、そのうち4GWが洋上風力発電になると見込んでいる。
      • 原文 February 17, 2021 Maritime Executive(植木エミリ)
    • 【5】迅速な脱炭素化を目指す「Decade of Wind Propulsion」キャンペーン
      • 【5】International Windship Association(IWSA)は「Decade of Wind Propulsion」キャンペーンを率いて、船舶による風力推進技術の採用を加速させ、2020年代に世界の海運の脱炭素化を迅速に達成することを目指すことで、脱炭素化に向けて舵を切る海運業界を支援している。IWSA事務局長は、風力推進システムは船体に後付けした場合で最大30%、新造船に取り付けて最適化を図った場合はさらに大幅にCO₂の排出量を削減することができるとし、船舶の脱炭素化のための選択肢に含まれるべきであることは明らかであると述べている。また同氏は、すでに11隻の大型外航船が風力推進システムを導入し、20を超えるリグが設置されており、さらに今四半期中に新たに2つのリグが船舶に設置される予定であるなど、同システムを使用する船舶の数は新たな代替燃料を使用する船舶の合計数を上回ると述べている。EUは、2030年までに最大10,700の風力推進システムが設置され、ばら積船の50%とタンカーの最大65%をカバーし、これによりCO2の排出量が750万トン削減されると予測している。同キャンペーンの3つの重要な要素は、既存船への後付けと新造船へ導入、新たなコンセプトに沿った既存システムの最適化、およびハイブリッドシステムの促進であり、同氏は、国際海運に脱炭素化を求める圧力は高まっているが、風力は新たなインフラを必要とせず、船舶の推進エネルギーの最大3分の1を提供すると述べている。
      • 原文 February 17, 2021, Seatrade Maritime News (若林健一)
    • 【6】ギニア湾での海賊行為を阻止するため各組織が緊急の行動を要請
      • 【6】ギニア湾での海賊事件は年々悪化しており、2020年は別々に発生した22の事件で130人もの船員が拉致されたが、今年1月23日にコンテナ船モーツァルト号が海賊に襲撃されて乗船していた船員15人が拉致された事件により、こうした問題へ緊急に対処する必要性が浮き彫りになった。IMOは5月に開催される第103回海上安全委員会で、ギニア湾に重点を置いた海洋安全作業部会を招集する予定で、加盟国や国際組織にとって、既存の問題に対処するための更なる協力と可能な行動についての議論の場となる予定である。IMOはナイジェリア海上安全庁、地域間調整センター(ICC)との会合を促進することを含めた利害関係者間の協力強化に取り組んでおり、現在ICCと協力して、海上安全保障を強化し、海賊や船舶への武装強盗、違法漁業やその他の違法な海洋活動に対処することを目的としたヤウンデ行動指針の実施を支援している。またマースクなどの企業もギニア湾通航時の船員へのテロ行為に終止符を打つため、海軍による作戦の設立を求めており、当該海域における安全保障強化を求める声の高まりを受け、EUもギニア湾で初の協調海事プレセンス(CMP)構想の起ち上げに取り組んでいる。CMPは、増大する武装海賊や身代金目当ての誘拐といった安全保障上の問題に対処するための沿岸国とヤウンデの取り組みを支援するものである。
      • 原文 February 16, 2021 Offshore Energy(植木エミリ)
    • 【7】新型コロナウィルスの新規感染者数が1週間で29%減少
      • 【7】最新の数字によると、イングランドで新型コロナウィルスの検査で陽性となった人の数は大幅に減少しており、2月10日までの1週間では合計106,474人で、前の週から29%減少し、12月2日までの週以来最も低い数値となった。また、2月10日までの1週間で政府が運営する「検査および追跡システム」で認知した感染者105,764人のうち、連絡が取れて他人との接触に関する詳細な情報の提供を求めることが出来た割合は86.9%で、11.7%とは連絡がつかず、1.3%は連絡先の提供がなかった。イングランドにおいて2月10日までの1週間で実施されたPCR検査の件数は1,295,051件であったのに対し、30分以内に検査結果が判明するラテラルフローの実施件数は2,400,724件に達し、2週連続でPCR検査の実施件数を上回っている。

        ※2/17の英国の感染者数:12,718人(日本1,305人の9.7倍)
        ※2/17の英国の死者数:738人(日本人87の8.5倍)
      • 原文 February 18, 2021, METRO (若林健一)
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