2021/01/21LROニュース(7)

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  • 2021.01.22 UP
    2021/01/21LROニュース(7)
    • 【1】 星政府:1月末までに10万人以上の海事関係労働者にワクチン接種を実施
      • 【1】シンガポール政府は、国内に暮らす市民と同様に現場第一線で働く労働者やその家族を守るという新型コロナウィルスのワクチン接種に関する国家戦略の一環として、今月末までに10万人を超える海事関係労働者を対象にワクチン接種を実施する計画(Sea-Air Vaccination Exercise)を明らかにした。対象には、港湾労働者、水先人、荷役関係者、海事鑑定人、海務監督など船舶に乗船することが求められる業種が含まれ、シンガポール海事港湾庁によると、既にここ数日間で700人以上に接種が行われ、今週約6,000人から登録があったとしている。ワクチンの接種が進めば、現在7日間に1回の頻度で定期的な検査(rostered routine testing :RRT)を受けている労働者は14日間に1回の頻度に、14日間に1度の頻度でRRTを受けている労働者は毎月1回の頻度に、それぞれ求められる検査の頻度が緩和されることになる。国際海運会議所(ICS)は、船員交代の危機を避けるため各国政府に対して船員や海事関係労働者に対する優先的なワクチン接種の実施や船員を基幹労働者(Keyworkers)として指定することを求めている。
      • 原文 January 19, 2021, Splash (若林健一)
    • 【2】 新大統領就任により早速実行に移される環境政策
      • 【2】1月20日に就任したバイデン新大統領は、即座にトランプ政権下で緩和された環境・エネルギー規制を覆す手続きを開始し、連邦政府が史上最も積極的に気候変動と戦うための基礎を固めた。新大統領は米国のGHG削減と、既に急速に進んでいる化石燃料から再生エネルギーへの転換を促進するための行政措置を行う約束を果たし始め、11月に脱退したパリ協定へ米国を正式に復帰させる署名も行い、今後はCO₂排出削減目標に同意している多くの国々の間の溝を修復していくこととなる。また大統領令により、加から米に原油を運ぶ大型パイプラインKeystone XL計画の建設許可の撤回や、北極圏国立野生生物保護区における鉱区開放の停止など、前政権が推進してきた石油・ガスインフラ計画を後退させる予定である。前大統領の在任期間中は、化石燃料からの脱却に歯止めはかからなかったが、過去4年間で太陽光/風力発電のコストは下がり続け、石炭火力発電所の閉鎖ペースも早まっている。米国エネルギー情報局の分析によると、新大統領の就任に伴い、2021年に追加される新規発電容量の70%は再生可能エネルギーが占めると見られており、過去4年間でコストが劇的に低下したバッテリーは新規容量の11%を供給する見込みで、国内市場でこれほどの割合を占めるのは初となる。
      • 原文 January 20, 2021 Green Tech Media(植木エミリ)
    • 【3】キプロス政府がCO₂の排出を削減した船舶に対するトン税の減税措置を導入
      • 【3】キプロス政府は、2021年会計年度からCO₂排出削減に関して積極的な対策を実施した船舶に対し、年間のトン税を最大30%まで減じる制度を導入する。例えば、MARPOL条約附属書Ⅵの規定で要求されるエネルギー効率設計指標(EEDI)の規制値より低いEEDI計算値を達成している船舶は、5%から25%の税還付を受けることができる。また、MARPOL条約附属書Ⅵに従い燃料消費実績の報告に関する規則(IMO DCS)の適用を受ける5千トン以上の船舶については、直近の過去の報告対象期間と比較して燃料消費量の削減に成功した船舶は、10%から20%の税還付を受けることが出来る。さらに、従来の石油燃料に代わる代替燃料を使用することで、少なくとも20%以上のCO₂排出量を削減した船舶は、15%から30%の税還付を受けることができ、これは船級協会から提出された書類の再評価を踏まえて個別に見直しが行われる。ただし、環境保護に関する欧州委員会規則に違反してPSC検査によって拘留された経歴のある船舶や、その年に運航休止状態にある船舶は当該減税措置の対象外となる。キプロス船籍の外航船は1,000隻以上存在し、総トン数の合計は2400万トンを超えている。政府は海運や海事などに関する2021年から2040年までの次の20年間の長期的な戦略についても策定作業を進めている。
      • 原文 January 19, 2021, OFFSHORE ENERGY(若林健一)
    • 【4】Allseas:深海採鉱のための技術開発計画でSeatoolsと契約
      • 【4】グリーンエネルギーへの転換に伴い、陸上における銅/ニッケル/マンガン/コバルト等の金属鉱床が枯渇してきていることから、近年高品位な海底の多金属鉱床への関心が高まりつつあるが、技術がまだ準備段階であるため、現在のところ商業的規模での海底採鉱はまだ行われていない。2020年に超深海掘削船を海底採鉱船に改造するため買収したスイスの海洋建設会社・Allseasは、海底から金属の団塊(nodules)を回収するための先進的な深海用装置の開発を目指しており、現在主要な装置として、海底中を移動し、深海底から金属を豊富に含んだ団塊を回収し、水上の輸送船まで運搬することが可能な追跡海底車両の開発を進めている。核となる団塊回収技術の開発と周辺機器の連結作業は自社で行われるが、この度同社はオランダの海底技術企業Seatoolsと契約し、Seatoolsは深海底で車両を操作するのに必要なインフラと関連する船舶機器の設計/構築/試験に至るエンジニアリングの全工程を行い、両社は協力して海底車両の完成を目指す。
      • 原文 January 20, 2021, Offshore Engineer(植木エミリ)
    • 【5】可倒式のローター式風力推進装置をRORO船に世界で初めて設置
      • 【5】フィンランドのNorsepower社は、状況に応じて傾けることが可能なローター式風力推進装置をRORO船SC Connectorに世界で初めて設置した。この風力推進装置の長さは35メートルあり、補助的な推進力を得ることにより燃料消費量や燃料コストを削減し、CO₂排出量を最大25%削減することが期待されている。同社は、条件が良ければこの風力推進装置のみで巡航速力を維持することが出来ると説明している。SC Connectorはノルウェー西部、デンマーク、オランダ、スウェーデン、ポーランドなどを行き来し、数多くの橋や送電線の下を航行することから、ローター式風力推進装置を設置するに当たっては、ほぼ水平になるまで傾けることを可能とする必要があった。このローター式風力推進装置は、フレトナーローターを近代化させたものであり、円柱を回転させることで生じるマグヌス効果を利用して推進力を得る仕組みである。同社がローター式風力推進装置を設置した船舶は本船で5隻目となり、また、同社はこれまでに最多となる5本のローター式風力推進装置を新たに建造するばら積貨物船に設置する予定である。
      • 原文 January 20, 2021, gCaptain (若林健一) 
    • 【6】バイオプラスチックの物流ハブとしてのロッテルダム港の役割
      • 【6】ブラジルの石油化学企業で、世界的なバイオポリマーの生産企業であるBraskemはこの度、同社のバイオプラスチックの保管施設を、2018年にロッテルダム港内に開設されたプラスチック・ポリマー用保管施設Rotterdam Polymer Hubに移転することを決定した。これにより、同施設の欧州のバイオプラスチックの物流における役割が強化され、欧州・アジア市場向けの全てのバイオポリマーにとっての戦略的ハブとなる見込みである。バイオポリマーはグリーンポリエチレンとしても知られ、小麦や甜菜といった天然素材を原料とするバイオエタノールから製造される。Braskemは2030年までに自社事業からのCO₂排出量を15%削減し、2050年までに炭素中立を実現する目標を掲げているが、排出量の削減だけでなくプラスチック廃棄物を再利用可能にすることにも重点を置いており、同社のポートフォリオに、2025年までに30万トン、2030年までに100万トンのリサイクル素材を使用した製品ソリューションを組み込むことを目指している。
      • 原文 January, 19, 2021 Port of Rotterdam(植木エミリ)
    • 【7】南ア由来の変異種に既存のワクチンが利かない可能性
      • 【7】南アフリカで最初に発見された新型コロナウィルスの変異種は、それまでのウィルスと比較して感染力が50%強いとされ、世界保健機関(WHO)に発見が報告された昨年12月以降少なくとも20カ国で感染が確認されており、英国では29件の感染が確認されている。南アフリカの大学の科学者で構成する研究チームが南アフリカ国立伝染病研究所と共同で、過去に新型コロナウィルスに感染した人の抗体を使って実施した研究によると、この変異種に対しては抗体が作用しない可能性があることが分かった。この研究結果はまだ査読前の段階で、既存のワクチンの効果については大規模な臨床実験の結果をもって判断する必要があるとしているが、新たなワクチンを開発する必要がある可能性を示唆している。

        ※1/20の英国の感染者数:38,905人(日本5,317人の7.3倍、緊急事態解除基準47人の828倍)
        ※1/20の英国の死者数:1,820人(日本99人の18倍)
        日本の緊急事態解除基準(直近1週間の新規感染者数の合計が人口10万人当たり0.5人以下)を英国(人口約6644万人)に適用した場合、1週間当たりの新規感染者数は332人、1日当たり約47人となる。
      • 原文 January 21, 2021, METRO (若林健一)
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