2021/01/13LROニュース(7)

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  • 2021.01.14 UP
    2021/01/13LROニュース(7)
    • 【1】 EU-ETSの排出枠の価格が記録的な高値に上昇
      • 【1】EU排出権取引制度における二酸化炭素排出量1トン当たりの排出枠の価格は、冬季の寒冷な気候による電力や暖房の需要の伸びと今年の排出枠のオークション開始の遅れにより、2021年1月4日時点で34.25ユーロとなり2005年の制度導入以来の最高値を記録し、翌5日には若干減少したものの約33ユーロの高値を保っている。EUは2030年までの温室効果ガス排出量の削減目標を1990年比で40%減と設定してきたが、昨年12月に開催された首脳会議において、これを55%減に引き上げることで一致し、今年6月にすべての分野を対象に排出規制の対策を公表する予定となっている。専門家によると排出枠の価格は12月の首脳会議以降既に12%上昇しており、今後の気候変動政策の強化を踏まえると長期的に上昇すると予測され、二酸化炭素排出量1トン当たりの価格は2030年までに89ユーロになると見られており、これは従来予測されていた23ユーロを大きく上回る。
      • 原文 January 6, 2021, Euractiv (若林健一)
    • 【2】 ノルウェーが深海底鉱物資源採掘のための環境影響調査へ
      • 【2】ノルウェーは、過去3年に渡って行った同国領海の海底調査で、金/銀/銅/亜鉛/コバルトを含む深海堆積物や、高濃度のリチウムやスカンジウムを含むマンガン鉱床を発見していたが、同国の石油・エネルギー省は1月12日、この調査に続いて、同国領海内での深海底鉱区の開放に必要な環境影響調査の準備を行っていると発表した。前回の調査で発見された金属類は、電気自動車のバッテリーや風力タービン、太陽光発電といったグリーン技術に使用され、エネルギー転換の促進に伴い、こうした金属の需要も増している。今後の予定としては、政府は2022年末までに環境影響評価および探査・鉱区開放に関する公開協議を行い、その後2023年の第2四半期に議会での議論と投票を行う予定で、早ければ2023年後半にも企業に深海底採鉱の権利が与えられる可能性がある。公海での深海底鉱物資源開発の権利を巡っては、国際海底機構は現在までに30件の探査契約を承認しているが、パンデミックの影響を受け、2020年に深海鉱物の生産を管理する規則の承認を2021年に延期していた。
      • 原文 January 12, 2021 Reuter(植木エミリ)
    • 【3】 アントワープ港で自律運航船に備える3D超音波センサーの実証事件に成功
      • 【3】アントワープ大学とアントワープ港は共同で内陸水路輸送用の自律運航船に装備する3D超音波センサーの開発プロジェクトを進めている。センサーを開発した同大学の教授によれば、完全な自律運航を達成するためには船舶の周囲の状況を常に監視する必要があるが、霧や靄、水しぶきなどカメラが適切な機能を発揮できない視界不良時においても、超音波センサーを使用すれば信頼性が高い周囲の状況を安価で得ることが出来るという。このプロジェクト「embedded Real Time Imaging Sonar(eRTIS)」は、コウモリが超音波を使って障害物を避けながら飛行することにヒントを得て、最新の防水型マイク32個を使った3Dセンサーを開発し、センサーで受信した反射波を使って周囲の状況を映像化するもので、2020年末にはアントワープ港の試験艇Tuimelaarを使った実証試験も成功させており、2021年もこれに続くプロジェクトが予定されている。
      • 原文 January 7, 2021, Offshore Energy (若林健一)
    • 【4】 北大西洋から流れ込むマイクロプラスチックが北極海を汚染
      • 【4】プラスチックはこれまで、マリアナ海溝でもエベレスト山頂でも発見されており、地球全体を汚染していることは明らかであるが、カナダのOcean Wise Conservation Association等の研究者が、欧州から北米までの北極を含めた北極圏全体で、地表に近い水深3~8mから71点、水深1,000mまでの深さから26点の海水サンプルを採取したところ、合計97点中96点からマイクロプラスチックが検出されたことを1月12日Nature Communicationsに発表した。発見されたマイクロプラスチックの92%以上は繊維であり、その繊維の73%はポリエステルで、衣類に使用されるものと幅や色が一致していた。マイクロプラスチックが検出されたサンプルは、ほとんどが水深3~8mで採取されたものだったが、水深3~8mは多くの海洋生物の餌場となる重要な場所である。また今回の研究により、北極海には太平よりはるかに多くの水が大西洋から流れ込んでいることが明らかになり、大西洋に近い場所ほどマイクロプラスチックの濃度が高く、長くて劣化の少ない繊維が見つかっている。
      • 原文 January 12, 2021, The Guardian(植木エミリ)
    • 【5】砕氷型LNGタンカー2隻が近く北極海航路を航行
      • 【5】1月5日、砕氷型LNGタンカーChristophe de MargerieはサベッタLNG基地を出港し、中国の大連港に向けて東に向けて航行を続けており、また同じく砕氷型LNGタンカーNikolay Zubovが2週間前にサベッタに向けて大連港を出港している。2隻は1月11日又は12日に東シベリア海付近ですれ違うことになるが、2隻の商船がこの時期の北極海航路ですれ違うのは初めてのことであり、北極海の船舶航行の歴史において重要な瞬間を迎えることになる。また、昨年Christophe de Margerieは、例年北極海航路の通航が始まる7月より数週間早い5月に北極海航路を大連に向けて航行して新たな記録を打ち立てたが、これも今後数日で更新されることになる。露は北極海航路における商船の通航量の増加に力を入れており、昨年一年間で3,200万トンの貨物が北極海航路を使って輸送されているが、これを2024年までに倍以上に増やすことを目標にしている。
      • 原文 January 8, 2021, Splash (若林健一)
    • 【6】 MSCが水素協議会への参加を決定
      • 【6】2017年のダボス会議にて発足した水素協議会(Hydrogen Council)は、各国政府・産業界・投資家が連携し、水素技術によるエネルギー転換を世界的に促進するため、大手多国籍企業や革新的な中小企業のCEO主導の下、水素・燃料電池分野への投資の促進や、適切な政策の策定と実施を目指している。この度、CMA CGMや日本郵船に続いて、環境に優しい水素由来の燃料や解決策に関する研究開発を促進するための業界横断的な協力関係を発展させることを目的として、MSCは運営メンバーとして水素評議会に参加することを決定した。同社は参加にあたり、この取り組みは既に同社が行っている、バイオ燃料を舶用混合燃料として利用するような脱炭素化のための幅広いアプローチの一環であり、現在は他企業と協力して、コンテナ海運にとって潜在的に実用可能性のある動力源としての水素および水素から派生する燃料の実用可能性調査を進めていると述べた。
      • 原文 January 12, 2021 Marine Log(植木エミリ)
    • 【7】ロンドンでの新型コロナウィルスによる死者数が1万人を突破
      • 【7】英国公衆衛生庁が発表した最新のデータによると、首都ロンドンで新型コロナウィルスの検査で陽性が判明してから4週間以内に亡くなった人の数は合計1万122人となり、1万人を突破した。ロンドンの病院に入院する感染者の数は、昨年11月に2回目の全国的なロックダウンが発令された際は1,102人であったが、現在はその約7倍の7,607人に達しており、このうち1,085人は人工呼吸器を装着する重傷患者となっている。また、同データはロンドン東部の地区が国内で最も感染率が高いことを示しており、最も高い地区で人口10万人当たりの感染者数は1,540.1人に達している。1月8日には、ロンドンの感染状況は制御不能なレベルに達したとしてロンドン市長が緊急事態を宣言し、消防士や警察官が逼迫する救急サービスの支援に回っている。ロンドン市長によると、通常は多くて1日当たり約5,500件の救急要請の数が現在は8,000件にまで増加している。

        ※1/12の英国の感染者数:45,533人(日本4,864人の9.4倍、緊急事態解除基準47人の969倍)
        ※1/12の英国の死者数:1,243人(日本50人の25倍)
        日本の緊急事態解除基準(直近1週間の新規感染者数の合計が人口10万人当たり0.5人以下)を英国(人口約6644万人)に適用した場合、1週間当たりの新規感染者数は332人、1日当たり約47人となる。
      • 原文 January 13, 2021, BBC (若林健一)
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