2021/01/04LROニュース(7)

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  • 2021.01.05 UP
    2021/01/04LROニュース(7)
    • 【1】 BBC : 2021年が気候変動との戦いにとって重要な理由
      • 【1】(論説)2021年は気候変動対策に取り組むうえで重要な年になると見込まれているが、その理由としてはまず、11月にグラスゴーで開催されるCOP26が挙げられる。2015年のパリ協定では、地球の気温上昇を産業革命以前と比較して1.5℃以下に抑えこむことで合意されたが、各国のCO₂削減目標はこの目標の達成に不十分であり、このままでは12年以内に気温は1.5℃以上上昇し、今世紀末までには3℃上昇に至ると予測されている。COP26は、目標を5年毎に見直すというパリ協定での約束に従い、各国の目標を改めて強化する場となる。また開催以前にも既に多くの国で進展が見られており、昨年9月には世界最大のCO₂排出国である中国が2060年までの炭素中立を表明し世界中を驚かせたが、国連によると現在までに世界経済の70%、世界のCO₂排出量の65%以上を占める110か国が炭素中立を目標に掲げている。こうした各国の炭素中立に向けた動きを促した一因が再生可能エネルギーの低価格化であり、新たな発電所を建設する場合、既に化石燃料よりも再生可能エネルギーの方が安価になってきている国もある。各国が今後数年で更に再生可能エネルギーへの投資を増やせば、価格は更に下落し、既存の化石燃料発電所と置き換えることが商業的価値を持ち始める。こうした理由に加え、コロナを契機とするGreen Recoveryの推進や、企業や銀行による気候変動リスクを回避しようとする動きの高まりも挙げられる。
      • 原文 January 01, 2021, BBC(植木エミリ)
    • 【2】 中国が国内での外国籍船の解体事業を近く再開させる動き
      • 【2】中国政府は2018年末以降禁止してきた外国籍船舶の国内における解体事業を近く再開するとみられている。当時、中国は世界で4番目の解体船腹量を誇っていたが、禁止措置を導入したことにより市場シェアの多くを失い、国内の多くの解体ヤードは自国籍船の解体による収益に頼ってきた。国際船舶リサイクル協会(the International Ship Recycling Association)は、国際海事機関(IMO)において船舶解体に関する議論が開始されて以降、中国国内の多くの解体ヤードで施設の改善などが行われているとして、安全な労働環境や環境保護の面において高い水準にあると強調している。
      • 原文 December 27, 2020, The Maritime Executive(若林健一)
    • 【3】 ベトナムが主張する海域において米海軍が航行の自由作戦を実施
      • 【3】米海軍の第7艦隊は、横須賀港を基地とするミサイル駆逐艦ジョン・S・マケインが、12月24日に南シナ海のベトナムが自国の領海を主張するコンダオ諸島付近の海域において航行の自由作戦を実施したと発表した。コンダオ諸島はホーチミンの南方約150海里に位置し、ベトナム政府は同諸島に直線基線を採用しているが、1983年に米国務省は同諸島がベトナム本土から50海里以上離れていることから直線基線を採用し領海を設定することはできないと主張している。同駆逐艦は同月22日に南沙諸島付近においても航行の自由作戦を実施しており、今年に入り東シナ海または南シナ海で実施した航行の自由作戦の回数は少なくとも8回を数えている。また、同駆逐艦は日本海においても11月24日に露が主権を主張するピョートル大帝湾で航行の自由作戦を実施している。
      • 原文 December 28, 2020, Stars and Stripes(若林健一)
    • 【4】 2021年の科学的重要トピックス(地球温暖化と環境保全)
      • 【4】Science誌が発表した、「2021年の科学的重要トピックス」における地球温暖化および環境保全に関する主な関心事項の抜粋は以下のとおり。①地球温暖化:700人以上の科学者が携わった、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第6次評価報告書によると、2021年は人間の活動が気候変動に及ぼす影響がより顕著になる見込みで、具体的には、海面上昇の加速・極地における急速な氷の融解・熱波の襲来、干ばつ、火災などが予想される。11月にはCOP26が開催され、パリ協定の目標を達成するため各国がCO₂削減目標を更に強化することが期待されているが、当該会議へはパリ協定への再加盟を表明している米国も参加を予定している。②環境保全:現在、公海の2/3は生物多様性を保護するための規則によって守られておらず、2021年は特にこうした状況を変えることを目指す初の条約が最終化されることが期待されている。新たな条約によって、公海における海洋保護区(MPA)の指定が促進されることが期待されており、研究者たちは候補地リストの開発と共に、論拠の裏付けを進めている。また草案では、海洋生物に害を及ぼす商業活動を開始する前に、各国が実施する必要のある環境影響評価の最低基準を設定している。
      • 原文 December, 31, 2020 Science(植木エミリ)
    • 【5】 米国沿岸警備隊がIUU漁業の監視のために南大西洋に巡視船を派遣
      • 【5】12月23日米国沿岸警備隊(USCG)は、ガイアナ、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチン及びポルトガルの各政府との協力業務として、南大西洋における違法・無報告・無規制漁業(IUU漁業)の監視業務を実施させるため、新たに建造した巡視船Stoneをミシシッピ州のパスカグーラから出港させた。USCGが巡視船を南大西洋へ展開させることは稀であるが、大西洋地域を管轄するUSCGの司令官は、IUU漁業は地球規模の大きな問題であり各国が独自に対応するのは困難であるとしたうえ、Stone による監視業務の実施はUSCGが巡視船の派遣を通してIUU漁業へ対処しつつ法の支配に基づく秩序の確保に貢献していくことを示すものであると述べた。現在アルゼンチンの沖合には数百隻の中国のイカ釣り漁船が太平洋を越えて押し寄せており、アルゼンチン国防省は毎年この時期に監視部隊を編成し対応に当たっている。USCGは2020年9月にも、ガラパゴス諸島の沖合に押し寄せた200隻余りの中国漁船に対応するエクアドル政府を支援するために、巡視船を派遣して漁船の監視活動を実施している。
      • 原文 December 28, 2020, The Maritime Executive(若林健一)
    • 【6】 大晦日に北太平洋で過去最大の暴風雨が発生
      • 【6】2020年12月31日、アラスカ州アリューシャン列島の遠隔地を襲った暴風雨は風速120km、波の高さは最大16.5mを記録し、米国海洋大気庁(NOAA)の研究者によると、台風を除いて、北太平洋においてこれほど強烈な暴風雨が記録されたのは史上初であるという。アラスカ最大の都市アンカレッジの南西に位置するシェミア島はこの暴風雨の中心地であり、小さな飛行場と少数の人員を有していたが、アリューシャン列島のほとんどは無人島で、暴風雨が襲った場所は大規模な人口密集地からは遠く、航空機や船で当該地域を移動しない人々に直接的な危害を及ぼすには至らなかった。しかしこの海域はアジア北米間を運航する貨物船が多く利用し、北太平洋Great Circle Routeとして知られ年間数千隻の船が往復しており、商業漁業にとっても重要な海域である。またこの暴風雨は、既にこの時期としては最も薄いレベルに達しているベーリング海の冬季の海氷を侵食しており、アザラシ等が依存する環境を更に破壊している。この影響で、氷の形成が後退させられる可能性があり、風が落ち着いて冷たい北風が流れ込み、ベーリング海に氷が戻るには一週間弱かかると見込まれている。
      • 原文 January 02, 2021 gCaptain(植木エミリ)
    • 【7】 英国政府:感染拡大防止のため学校閉鎖を含めたさらなる規制強化を検討
      • 【7】イングランドでは既に人口の8割に当たる国民がロックダウンに相当する最も厳しい制限措置の対象となっている。しかし、ジョンソン首相は1月3日に出演したテレビ番組の中で、感染力が強い変異種への感染拡大やこれにより医療体制が危機的状況にあることを考慮して、学校の閉鎖を含めたさらなる規制強化を今後数週間のうちに実施せざるを得ないとの見解を明らかにした。政府の緊急時科学顧問グループ(SAGE)のメンバーを務める専門家も、さらに厳しい制限を課さない限り感染状況を制御可能な状態に戻すことは困難であると述べたうえ、12歳から16歳の年齢層は他の年齢層と比較して7倍も家庭内感染を引き起こす可能性が高いとし、学校の閉鎖の可能性についても言及した。一方で、12月22日に行われたSAGEの議事録によると、仮に完全なロックダウンと学校閉鎖を実施しても、変異種が出現した現状においては実行再生産数(R)の値を1.0未満に下げることは難しい可能性があるとの指摘も出ている。

        ※1/3の英国の感染者数:54,990人(日本3,059人の18倍、緊急事態解除基準47人の1,170倍)
        ※1/3の英国の死者数:454人(日本34人の13倍)
        日本の緊急事態解除基準(直近1週間の新規感染者数の合計が人口10万人当たり0.5人以下)を英国(人口約6644万人)に適用した場合、1週間当たりの新規感染者数は332人、1日当たり約47人となる。
      • 原文 January 3, 2021, The Guardian(若林健一)
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