2020/12/28LROニュース(7)

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  • 2020.12.28 UP
    2020/12/28LROニュース(7)
    • 【1】 IMO事務局長が用船契約上の「船員交代禁止」規定を批判
      • 【1】「船員交代禁止規定」とは、用船契約の中で、用船者の貨物を積載中は船員交代を行わないことを定める規定で、この規定があると、船舶が船員交代のできる港湾に航海中立ち寄ることができなくなる。IMOの船員危機行動チームによれば、船員交代禁止規定が用船契約に含まれるケースが最近増えてきていると認識している。このような状況を受けて、IMO事務局長(SG)は、国際労働機関の賛同も得て、船員交代禁止について反対する声明(Circular Letter No.4204/Add.36)を12月18日発表し、用船者に対してはこのような規定の挿入を要求しないこと、船主や海運会社に対しては、同規定の挿入の要求を受けても拒否することを求めた。このような規定により、船員の精神的・肉体的な疲労が悪化し、2006年の海事労働条約の順守を妨げ、船舶の安全運航が脅かされるとSGは非難した。先日開催された第107回法律委員会でも、国際団体の代表から「船員交代禁止規定」に対する非難が相次ぎ、2021年7月に開催される予定の第108回法律委員会でも継続して協議される見込み。
      • 原文 December 21, 2020, IMO(長谷部正道)
    • 【2】 南沙諸島で「航行の自由作戦」実施中の米駆逐艦に中国海軍が対峙
      • 【2】今週前半に米海軍のミサイル駆逐艦ジョン・S・マケインが南シナ海において航行の自由作戦(FONOPs)を実施していたところ、中国人民解放軍(PLA)が海軍及び空軍による部隊を編成し、これに対峙する事態が発生した。PLAは、米海軍が南沙諸島付近の海域に中国の許可なく侵入したことから、これに対し警告を行い追い払ったと主張し、米国の行動は中国の主権と安全保障に対する深刻な侵害で、南シナ海における平和と安定を阻害する行為であり、中国はこれに断固反対すると述べた。これに対して米インド太平洋軍は、米艦船がいずれの国の水域から排除されたという事実はないと述べ中国の主張を断固否定し、米国は引き続き国際法上認められている飛行や航行を継続すると述べ、公海上における航行や飛行の自由を維持してく立場を改めて強調した。2018年には中国艦船が、南沙諸島付近でFONOPsを実施していた米ミサイル駆逐艦に僅か50ヤードまで接近すると事象が発生し、また、今年4月には中国空母の護衛に当たっていた中国艦船が、同じく南シナ海においてFONOPsを実施していた米艦船に対して危険な動作をとるといった事象も発生している。
      • 原文 December 24, 2020, Asia Times(若林健一)
    • 【3】 WMO: 2011-2020年が最も温暖な10年に
      • 【3】史上最高気温を記録した2016年の様に、通常記録的な猛暑となりやすいのは太平洋赤道域の海水表面温度が高い状態が続くエルニーニョ現象が発生した年である。2020年は、エルニーニョとは逆に、気候を寒冷化する効果のあるラニーニャ現象が発生し、世界気象機関(WMO)によると、12月から1月にかけて強度がピークを迎え、来年前半まで継続する見込みにもかかわらず、2020年の気温は2016年と同じような高温が観測された。WMOは世界の5つの観測機関の観測記録を基に世界の平均気温を発表しているが、12月2日に発表された暫定報告書によると、2020年1月から10月末までの世界の平均気温は、5つの機関の全ての観測記録において、2016年の当該機関の記録に次いで史上2番目の暑さとなった。11月に入ってもこの暑さは継続し、5つの観測期間のうち、EUのコペルニクス気候変動サービス・米国海洋大気庁・米国NASA・日本気象庁の4機関の月次報告によると、今年の11月は観測史上最高または2番目の暑さとなった。この結果、2020年の世界の平均気温は、産業革命以前の1850-1900年の期間の平均気温と比較して1.2℃以上高温となり、2024年までに1.5℃以上高温となる可能性が20%あることが分かった。2021年も、上半期はラニーニャの影響が続くにもかかわらず、史上最高レベルの気温が継続する見込み。
      • 原文 December 24, 2020, WMO(植木エミリ)
    • 【4】 海運業界が共同でサイバーセキュリティガイドライン(4次改訂)を発表
      • 【4】2021年1月1日から、最初の適合証書検査の際に安全管理システムの中にサイバーリスク管理がきちんと位置付けられているか監査を受けるようになるのに合わせて、BIMCO/ICS等の海運業界団体は既存のサーバーセキュリティガイドラインを改定した第4版を12月23日発表した。第4版は、サイバーリスク管理に関するベストプラクティスの例を最新化し、リスクとリスク管理の概念に関する改善されたガイダンスに関する新たなセクションを加えた。改善されたリスクのモデルでは、なぜ海運の分野では、運航の安全を脅かすレベルのサイバー攻撃が今までほとんど発生していないかを説明するとともに、だからと言って海運会社がセキュリティの水準を引き下げるべきでない理由を説明している。将来的により多くの機器やシステムをインターネットに接続すればするほど、サイバー攻撃に対する脆弱性が増すため、脅威に対抗するためのより強固な防護が必要となる。
      • 原文 December 23, 2020, BIMCO(長谷部正道)
    • 【5】 USCGとパラオが中国漁船を違法操業で拿捕
      • 【5】米国防省によると、米国沿岸警備隊(USCG)とパラオは12月10日にパラオのヘレン環礁沖で違法操業を行った中国漁船を拿捕した。パラオの巡視艇、USCGの巡視船および航空機が対応し、全長約24メートルの漁船を拿捕し、乗組員28名は現在パラオのコロールにおいて拘留されており、捜査が進められている。
      • 原文 December 23, 2020, Undercurrent(若林健一)
    • 【6】 米国議会:再生可能エネルギー支援策を盛り込んだ歳出法案を可決
      • 【6】米国議会は、12月21日、1.4兆ドル(約145兆円)の連邦歳出と納税期限の延長を含む大規模パッケージを承認したが、この中で、再生可能エネルギー関連として、①350億ドル(約3.6兆円)のエネルギー関連研究開発費。②太陽光発電に対する投資税額控除制度の2年間延長。③風力発電に対する生産税額控除制度の1年間延長。④洋上風力発電に対する税額控除制度の2025年までの延長が盛り込まれた。特に、エネルギーの研究/開発/実証/商業化に関する資金は、過去10年間でも最も大規模なエネルギー産業支援となり、バイデン次期政権が主張するように資金支援の条件としてCO₂排出削減義務を求めていないものの、今後5年間で多額の資金が太陽光/風力発電・エネルギーの貯蔵・地熱発電・海洋発電・送電網の近代化・エネルギー効率化・原子力・炭素回収利用貯留の分野に投資されることとなる。
      • 原文 December 22, 2020, Green Tech Media(長谷部正道)
    • 【7】 ロンドンの新規感染者数がわずか3週間で3倍に増加
      • 【7】12月24日に英国公衆衛生庁が発表したところによると、ロンドンにおける人口10万人当たりの新規感染者数は、12月6日までの1週間では200.3人であったのに対し、12月20日までの1週間では602.2人となり、わずか3週間で3倍に増加した。これはイングランドで最も高い数値であり、東部の440.7人、南東部の380.6人、中部のウェスト・ミッドランズの218.8人がこれに続く。また、すべての年代において感染率が増加しており、最も増加した年代は20代で、人口10万人当たりの新規感染者数は12月13日までの1週間が267.2人であったのに対し、12月20日までの1週間では433.8人まで増加した。ロンドンでは12月20日までの1週間における新規感染者数は約6万人に達し、12月19日までの3日間だけで入院した感染者の数は1,100人を超えており、すでに複数の病院で増加する入院患者に対応するために予定していた手術を延期するなどの措置がとられている。

        ※12/24の英国の感染者数:39,036人(日本3,268人の12倍、緊急事態解除基準47人の831倍)
        ※12/24の英国の死者数:574人(日本56人の10倍)
        日本の緊急事態解除基準(直近1週間の新規感染者数の合計が人口10万人当たり0.5人以下)を英国(人口約6644万人)に適用した場合、1週間当たりの新規感染者数は332人、1日当たり約47人となる。
      • 原文 December 24, 2020, METRO(若林健一)
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