2020/12/25LROニュース(8)

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  • 2020.12.25 UP
    2020/12/25LROニュース(8)
    • 【1】 ナイジェリア沖でコンテナ船が海賊に襲撃を受け乗船される
      • 【1】12月21日午前4時ころ、ナイジェリアのBrassの南方約95海里の海上をトーゴのロメから赤道ギニアのバータに向け航行していたマルタ籍のコンテナ船が海賊の襲撃を受け、複数の賊が同船に乗船したとの報告があった。現時点で乗組員の安否についての詳細は不明である。ギニア湾では過去5週間で海賊事件の発生件数が増加しており、ギニア湾の高危険海域(HRA)のリスク評価は11月11日に海賊事件が毎日発生する可能性が高いことを示す「CRITICAL」に引き上げられており、付近を航行する船舶は最大限の警戒態勢を維持するとともに、ベストプラクティス集「BMP West Africa」に従った予防策を励行することが求められる。また、国際商業会議所の国際海事局(IMB)は、可能な場合は少なくとも200から250海里の沖合を航行することを推奨している。
      • 原文 December 21, 2020, Dryad Global(若林健一)
    • 【2】 インド洋で中国とロシアが連携して存在感を増す
      • 【2】昨年、南アフリカは露及び中国と初めて3カ国で海軍演習を実施し、南アフリカ海軍は3国間の相互運用性や海上警備を強化するとともに、海上における治安への脅威に対して3国が協力して対処していく意志を示すことができたと評価している。また、イランも昨年12月に露及び中国とオマーン湾において海軍演習を実施し、イラン海軍は演習の実施によりイランが決して孤立することはないというメッセージを発信できたと評価している。露及び中国はインド洋における存在感を徐々に強めており、露は紅海に面するポート・スーダンに海軍施設を設けることを明らかにし、中国も2017年にジブチに海外初の海軍基地を開設するなど過去30年にわたりインド洋における活動を強化している。現時点では露・中国の両国は軍事的な面でインド洋において優勢であるとは言えないが、米国に対抗する勢力の結集などで主導的役割を果たそうとする露と、巨額の投資などによりインド洋に面する国々への経済的な影響力を強める中国が連携を強化するなかで、米国やその同盟国が引き続きインド洋において軍事的優位性を確保していくには、持続可能な経済発展を推進し、国際的な規則や規律を保護し、地域の平和と安全を確保するための取組みをさらに強化していく必要がある。
      • 原文 December 16, 2020, Lowy Institute(若林健一)
    • 【3】 米コロナ復興法の中に超党派で重要な気候温暖化対策が盛り込まれる
      • 【3】12月21日に米連邦議会で可決された米コロナ復興法には、超党派の気候温暖化対策が盛り込まれており、その内容は第1に、発電所や工場から排出されるCO₂を回収貯留するためのCCS技術開発の促進。第2に、バス等のディーゼル排気の削減。第3に自動車やエアコンに使用され、強力なGHGである代替フロンを15年かけて削減。第4に、2035年までに発電分野を脱炭素化するという、バイデン政権の野心的な目標に不可欠な太陽光/風力発電の税額控除の拡大が含まれる。更に同法には気候変動適応対応策として、水源開発法を活用して、洪水管理・環境修復・海岸保護・港湾修繕などの事業に対する100億ドル(約1.04兆円)の予算が計上されている。
      • 原文 December 21, 2020, AP(植木エミリ)
    • 【4】 国連人権理事会の「有害物質と人権」に関する特別報告者がIMOを調査
      • 【4】国連人権理事会から任命をされた「有害物質と人権」に関する特別報告者のMarcos Orellana氏は、12月7日から18日まで、IMOのスタッフと一連の会議を実施し、IMOが実施している有害物質に関する業務を分析/評価し、特別報告者が建設的かつ具体的な勧告を行えるよう、成功事例や改善が必要な領域の特定を行っていく。特別報告者は海運関係者だけでなく、広く市民団体/人権団体/学識者等から、①海事労働者の健康問題②油濁汚染を含む海洋汚染の防止と対応③有害物質・有害廃棄物・有害廃水を含む化学物質による汚染④船舶解体⑤GHGの排出と気候変動⑥有害物質・有害廃棄物の投棄⑦船底に生物を付着させないために使用される有害物質の管理⑧国際海事環境汚染防止条約の欠陥と有効性⑨航海の安全性⑩地域社会への影響に関して、2021年1月末まで、幅広い情報提供を求めている。
      • 原文 December, 2020, OHCHR(植木エミリ)
    • 【5】 韓国政府:「Greenship-K 振興戦略」を発表
      • 【5】IMOにおける船舶から排出されるGHG削減の動きを踏まえ、韓国英府は2021年1月に「環境性能の良い船舶の開発/供給促進法」を制定したが、韓国海洋水産部と産業通商資源部は12月23日、内航船舶から排出されるGHGの量を40万トン、微小粒子の量を3000トン削減するため、2030年までに内航船舶の15%(528隻)を環境性能の良い船舶に代替することを目標とする標記戦略を共同で発表した。具体的には、LNG燃料やハイブリッド船等の実用化された技術を適用して、2030年までに官庁船388隻と民間船140隻を環境性能の良い船舶に転換し、官庁船については、標準設計と一括発注によって建造コストを20%削減する。さらに長期的には、水素やアンモニアなどの脱炭素代替燃料の活用等によって、船舶から排出されるGHGの70%削減を目指す。政府はこうした戦略を通じて、造船/海運業が集中する釜山/チョルラ南道/蔚山/キョウンサン南道で新たに4万人の雇用を創出し、4.9兆ウォン(約4600億円)の売上(経済波及効果は11兆ウォン(約1兆円))といった経済効果を生むと予測している。
      • 原文 December 22, 2020, Aju News(植木エミリ)
    • 【6】 米・仏・日がフィリッピン海で対潜水艦共同演習を実施
      • 【6】米・仏・日の3国はフィリピン海において対潜水艦共同演習を実施し、米国の第7艦隊に所属するミサイル駆逐艦ジョン・S・マケイン、仏の攻撃型原子力潜水艦Emeraude及び補給艦Seine並びに海上自衛隊の護衛艦ひゅうがが参加した。今回のような演習は外交面や軍事面で重要な意味を持つ。外交面では、欧州の同盟国が米国や太平洋地域の同盟国と行動を共にすることは、欧州の国々も太平洋地域の同盟国と共に極東における中国や露の侵略的な振る舞いに対抗していくことに相互利益を見出していることを意味する。また、仏や英など欧州諸国の海軍が海上において広く活動できる能力を保持していることを改めて世界に認識させることにもなる。米国やその同盟国の戦略的な狙いは中国海軍の動きを中国の近海に抑え込むことであり、有事の際には第一列島線に当たる島々を中国に対する障壁として活用して各海峡を機雷、潜水艦、航空機、艦船などにより閉鎖することになるが、このような戦略においては相手の潜水艦を排除する必要があることから、共通の課題を達成するために連携する能力は外交面だけでなく軍事面においても価値があるものと言える。
      • 原文 December 24, 2020, 19fortyfive(若林健一)
    • 【7.1】IMO第108回法律委員会が7月26日から30日までオンライン開催 CL 4356
    • 【7.2】IMO/MEPC 74が6月10日から17日までオンライン開催 CL 4358
    • 【7.3】IMOSG: 船員を基幹労働者に位置付けることを要請 CL 4204/Add 35/Rev 1
    • 【7.4】IMO: 代替燃料に関するシンポジウムを2月9日から10日まで開催 CL 4364
    • 【7.5】IMO/ILO: 用船契約中の「船員交代禁止」条項を批判 CL 4204/ Add 36/Rev 1
    • 【7.6】IMO: 第3回PSC当局オンライン会合の結果について CL 4204/ Add 37
    • 【8】 感染力がさらに強い南ア由来の変異種への感染事例が確認される
      • 【8】英保健相は12月23日記者会見を行い、南アフリカ由来の新たな変異種に感染した事例が国内で2件確認されたことを発表した。過去14日間に南アフリカへの渡航歴がある人やその濃厚接触者は隔離措置の対象とされ、南アフリカへの渡航も制限されている。この新たな変異種は、これまでに英国内で確認されていた変異種よりさらに感染力が強く、南アフリカ保健相は、若者や健康であった人でも重症化していると述べ警戒を呼び掛けている。英保健相は、この変異種を非常に懸念しており隔離の対象となった人は相手が誰であろうと接触を避けなければならないと述べている。

        ※12/23の英国の感染者数:39,237人(日本2,683人の15倍、緊急事態解除基準47人の835倍)
        ※12/23の英国の死者数:744人(日本50人の15倍)
        日本の緊急事態解除基準(直近1週間の新規感染者数の合計が人口10万人当たり0.5人以下)を英国(人口約6644万人)に適用した場合、1週間当たりの新規感染者数は332人、1日当たり約47人となる。
      • 原文 December 23, 2020, BBC (若林健一)
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