2020/09/15LROニュース(8)

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    2020.09.15 UP
    2020/09/15LROニュース(8)
    • 【1】先進国政府・投資家は天然ガスに対する投資を石炭と同様に停止
      • 【1】天然ガスは、数年前までは化石燃料の中では最も環境負荷が少ないとして、再生可能エネルギーへのエネルギー転換へのつなぎとしてもてはやされていたにも関わらず、今や政府・事業者・投資家から石炭同様に敬遠される存在になっている。こうした傾向は、昨今の米国での大規模な大西洋沿岸の天然ガスパイプラインの建設中止や、アイルランドでのLNG輸入ターミナル建設事業への支援廃止に顕著に表れている。天然ガスのCO₂排出量は石炭と比べて半分だが、天然ガスの製造・輸送過程で、CO₂よりはるかに強力なGHGであるメタンが漏出することが、天然ガスの環境評価を下げている。天然ガス事業者はこうした社会的な見方の変化について真剣に考えていなかったが、パンデミックを機に今までLNGに投資する予定だった投資家も見方を変えている。Fossil Freeの報告によると、化石燃料への投資を控えていた投資機関の数は、5年前は僅か181で、投資額ベースでも500億ドル規模に過ぎなかったが、現在では1200以上、投資額ベースでは14兆ドル(約1480兆円)の投資機関が天然ガスを含めた化石燃料に対する投資から手を引いている。
      • 原文 September 9, 2020, Financial Post(植木エミリ)
    • 【2】パラオが同国内に米軍基地の整備を要請
      • 【2】米国防長官は、中国による安全保障上の課題への対策強化を求める2018年国家防衛戦略を踏まえ、太平洋地域における米軍の活動拠点を再整理する取組みの一環として8月末にパラオを訪問したが、米国防長官による初の訪問を受けたパラオ政府は、国内に港湾、基地、飛行場等を整備することを要請した。中国は南シナ海における権益主張を強め、台湾付近上空に戦闘機を飛行させるといった動きに出ているが、パラオは外交的には台湾と非常に近い関係にある。中国による海洋進出に対抗すべく、米国は8月27日に駆逐艦マスティンを南シナ海に派遣するなど航行の自由作戦を実施しているが、今回のパラオ政府による要請は、中国に対抗すべくアジア地域への軍事力の展開を図る米国を後押しするものとなる。
      • 原文 September 8, 2020, The Wall Street Journal(若林健一)
    • 【3】バブエルマンデブ海峡でタンカーが海賊の高速艇に接近される
      • 【3】9月9日午前6時ころにイエメン領ペリム島の南東約28海里のバブエルマンデブ海峡を航行中のタンカーが、10人の賊が乗り込んだ高速艇から接近を受けた。賊は武器を所持し、タンカーの左舷側から0.4海里の距離まで接近したうえ無線を使用して停船するよう求めてきたが、タンカーが増速するなどの対策をとり乗船していた武装警備員が船橋に配置するなどしたことから被害を免れた。本件は、今年に入りバブエルマンデブ海峡およびアデン湾で発生した9件目の接近事案である。本件の発生前に同じ高速艇が別の貨物船に対してイエメン沿岸警備隊を名乗って接近してきたとの情報もあり、また、イエメン沿岸警備隊はイエメン南部沿岸での密輸や密航が増加していることを踏まえ、今年に入り領海を超えて巡視活動を強化しており、本件に沿岸警備隊が関与している可能性も否定はできないが、引き続き状況の把握に努める必要がある。
      • 原文 September 9, 2020, Dryad Global(若林健一)
    • 【4】WMO: United in Science 2020報告書を発表
      • 【4】世界気象機関(WMO)は国連事務総長の指示のもとに、GCP/UNESCO-IOC/IPCCなどの国連機関から気候変動に関する最新の情報を取りまとめUnited in Science 2020報告書を発表したところその概要は以下のとおり。①経済活動のロックダウンによる排気の減少によって大気中のCO₂濃度は減少していない。②世界的なCO₂の排気量は2019年に36.7GTに達し、対1990年実績比62%増加した。③2016年から2020年の5年間の世界の平均地表温度は史上最高となり、産業革命以前と比べて1.1℃上昇した。④気候変動の影響は山岳地帯から深海底まで広範な生命維持システムに影響を与えている。⑤洪水と干ばつが世界中の自然災害の中で、最も深刻な影響を及ぼしている。⑥北極/南極の氷の融解により海水面の上昇が加速化している。⑦氷河と雪の融解によって安定的な水資源の供給が危機に瀕している。⑧気候変動を抑制するために人々の消費行動を変化させる必要がある。
      • 原文 September, 2020, WMO(長谷部正道)
    • 【5】パナマ海事庁:9月14日以降の船員雇用協定の延長は認めず
      • 【5】パナマ海事庁(PMA)は、「コロナウィルスと船員雇用協定と証書」に関する告知(MMN-03/2020)を発表し、これまでコロナウィルスの影響下で船員交代が実施できない場合に認めてきた雇用協定の延長について、延長の期限を9月14日までとし、それ以降は2006年の海事労働条約のA.2.5.1.2(b)とその国内実施規則(Executive decree No 86 of February 22, 2013とMMC-262)に従い、速やかに船員を帰国させなくてはならないことを明らかにした(告知6.1)。
      • 原文 September 8, 2020, BIMCO(長谷部正道)
    • 【6】ポーランド:石炭依存脱却を加速化し、再生可能エネと原子力に多額投資
      • 【6】ポーランド政府は、同国の石炭鉱山をいくつか閉鎖する予定にしていたが、鉱山労働組合からの炭鉱労働者の失業率が上がるとの反対を受けて計画はとん挫していた。同国はEU諸国の中では唯一2050年までの炭素中立を公約として掲げておらず、与党の「法と正義」は、石炭から環境への影響が少ないエネルギーへの転換には、更なる予算と時間が必要であると主張していた。しかし、炭素排出権価格の上昇によって石炭発電は割高になり、コロナ経済不況の影響で同国内の石炭の需要も落ちたことから迅速なエネルギー転換を余儀なくされ、同国気候省は9月8日、2040年までの新たなエネルギー戦略を発表した。具体的な内容は、1500億ズロチ(約4.2兆円)を投資して、まず1-1.6GWの発電能力を持つ同国初の原子力発電所を2033年までに建設し、複数の発電所を建設して最終的な発電能力を6-9GWまで拡大する。また更に1300ズロチ(約3.6兆円)を投資して、2040年までに総計8-11GWの発電能力を持つ洋上風力発電所を建設し、こうした原子力・再生可能エネルギーへの投資によって、30万人以上の新規雇用を創出する見込みである。
      • 原文 September 8, 2020, Reuters(植木エミリ)
    • 【7】MEPC 75: 11月16日から20日までremoteで開催
      • 【7】IMOは9月4日、第75回海事環境保護委員会を11月16日から20日までremoteで開催すると発表した。会議の報告書案に対するコメントは11月27日まで文書で提出可能。また、議長が認める限定的な文書に対する追加コメント文書の提出は9月25日まで認められる。(Circular Letter No 3985/Rev.1)
      • 原文
    • 【8】86%の医師が今後6カ月以内に感染拡大の第2波が襲来すると予想
      • 【8】英国医師会(The British Medical Association:BMA)が実施した調査によると、イングランドの医師や医学生の86%が今後6カ月以内にコロナウィルスの感染拡大の第2波が襲来すると予想している。第2波を予想した回答者の約9割が、政府の検査・追跡制度が十分機能していないことやバー、レストランといった場所での感染防止策の不徹底を理由に挙げている。先週公表されたデータによるとイングランドにおける実行再生産数(R)の値は1.7となっており、春のピーク時と比較すればまだ低い値であるものの、これは感染者数が指数関数的に増加することを意味している。また、英国での新規感染者数は9月11日以降3日間連続で3,000人を突破している。政府は一日当たりの検査実施数を増やしているが、専門家からは現在の感染者数の増加はその点だけでは説明がつかないと指摘している。

        ※9/13の英国の感染者数:3,330人(日本649人の5.1倍、緊急事態解除基準47人の71倍)
        ※9/13の英国の死者数:5人(日本16人の0.3倍)
        日本の緊急事態解除基準(直近1週間の新規感染者数の合計が人口10万人当たり0.5人以下)を英国(人口約6644万人)に適用した場合、1週間当たりの新規感染者数は332人、1日当たり約47人となる。
      • 原文 September 14, 2020, The Guardian (若林健一)
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