2020/08/21LROニュース(7)

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  • 2020.08.21 UP
    2020/08/21LROニュース(7)
    • 【1】バングラデシュのシップリサイクリング改善事業(第3期)が開始
      • 【1】IMOとノルウェー政府は、2015年からバングラデシュが安全で環境に優しい船舶リサイクルの世界的な基準であるシップリサイクル(香港)条約を批准できるように、同国のリサイクル施設を改善する事業(Safe and Environmentally Sound Ship Recycling : SENSREC)を支援してきたが、11月から第3期(2020-2022)事業を、ノルウェー政府が新たに1400万NK(約1.7億円)負担して開始することを7月24日合意した。第3期は、香港条約に準拠するよう同国の船舶リサイクリング基準を改善するとともに、必要な法整備やknowledge managementについて同国政府職員の人材育成の強化を中心に行う。また有害廃棄物の取り扱い・保管・処分のための施設整備について、特別な技術支援を行い、同国内の船舶リサイクリング産業に対するパンデミックの影響評価も重点的に実施する。
      • 原文 August 18, 2020, MARPRO(植木エミリ)
    • 【2】ICS: 海運の低炭素化促進に経済面での誘導策は有効か?
      • 【2】(論説)国際海運会議所(ICS)の事務局次長が標記について見解を表明しているところその概要は以下のとおり。①2050年までに、海運からのCO₂の排出量を半減するというIMOの目標を実現するために必要な技術が現状では確立されておらず、船主が採用できる脱炭素化に必要な代替手段がない以上、燃料課税や排出権取引などの経済面での誘導策は有効に機能しないのではないか?②IMOの目標を達成するためには、2030年代には、最初の炭素を排出しない船舶が出現する必要があるが、そのためには、環境的に持続可能性があり経済合理性もあるゼロ炭素燃料の供給が不可欠。③燃料費は船主にとって主要なコストであり、燃料課税などの経済面での誘導策がなくても、燃料コストが高ければ、船主は自主的に燃費効率の改善を図るものである。④脱炭素化推進のためには、技術革新だけではなく、気候変動に対する政治の強い危機感とリーダーシップが必要。
      • 原文 August 11, 2020, Wartsila(長谷部正道)
    • 【3】Greenpeace: 北海海底で大規模なメタン漏出地点を発見
      • 【3】1990年、スウェーデンの石油採掘企業が北海の英国EEZでの油田探査中、偶発的に大規模なガスの噴出を発生させ、その結果海底に複数のクレーターがつくられた。この海底のクレーターの管理は2000年にExxon Mobilから英国政府に移管されたが、海底のガスはじきに枯渇するだろうとして、継続的に監視管理されることなく放置された。Greenpeaceが北海の調査船上から遠隔操縦潜水艇を使用して調査したところ、水深100mの海底に、採掘作業から30年経った現在でもメタンガスの噴出が続いている地点を発見した。2015年に国際的な科学者のチームがクレーター付近を調査した際にも、毎秒90リットルのメタンが継続して漏出していることが確認されている。近年の調査研究によると、北海では、石油掘削リグによる通常の生産活動から漏出する年間7.2万トンのメタンガスに加えて、北海全体で15000以上の海底石油掘削後の穴から、年間8千トンから3万トンのメタンガスが漏出していると推定されている。
      • 原文 August 14, 2020, Greenpeace(植木エミリ)
    • 【4】新造大型コンテナ船の就航によりコンテナ業界の均衡が不安定に
      • 【4】コンテナ船建造の新規発注量は歴史的に低い水準となっているが、パンデミック発生前に発注されていた1万teuを超える86隻の新造コンテナ船が今後2-3年の期間に市場に投入される。86隻分の輸送力を合計すると147万teuとなり、パンデミック後の経済復興の速度が見通せない中、大きなリスク要因となっている。この新造船を3大アライアンスグループ別にみると、CMA CGMやEvergreenの属するOcean Allianceが加盟船社合計で57隻(100万teu)と最大の供給量増加が見込まれる一方で、Hapag-LloydやONEの所属するTHE Allianceが加盟船社合計で24隻(34.9万teu)の供給量が増加する一方で、MaerskとMSCの2Mはわずかに5隻の追加が見込まれている。この結果、Ocean Allianceが市場占有率の引き上げを目指す一方、他のアライアンス、特に2Mは市場占有率の維持を図るため、現在の市場の均衡が不安定化する可能性が高い。
      • 原文 August 20, 2020, The Loadstar(長谷部正道)
    • 【5】イラン:自国漁民がUAECGによって射殺された報復にUAE船を拿捕
      • 【5】8月17日、アラブ首長国連邦(UAE)の沿岸警備隊がイラン漁船数隻に対して発砲し、船員2名を死亡させたうえ漁船1隻を拿捕する事案が発生し、イランはUAE側に対して本件に対する補償と再発防止策の徹底を求めた。また、同日、イラン当局がイランの領海を侵犯したとしてUAE籍船舶1隻を拿捕し、乗組員を拘束する事案も発生した。今回の一連の騒動についてはUAEとイスラエルによる国交正常化が背景にあるとの見方もあり、両国間の緊張関係が高まることに疑いはない。しかし、本件については、イラン側が外交的なメッセージを送る目的で故意に行動に出たということを示すものはなく、船員2名が死亡するという結果を受けての行動であり、先日発生した貨物船の拿捕などイランが周囲に脅威を与えている一連の行動の一環として評価するべきではない。
      • 原文 August 20, 2020, Dryad Global(若林健一)
    • 【6】北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)が北極海で演習を実施
      • 【6】北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は、米軍機及びカナダ軍機が参加して北極海において演習を実施していると発表した。演習では、米軍のC-17輸送機及びF-15戦闘機が、カナダのイエローナイフにある北部方面隊本部をベースにアラスカ北方のボーフォート海、グリーンランドのチューレ空軍基地などを飛行する。また、演習には、米軍のKC-10空中給油機やカナダ軍のCF-18戦闘機、CP-140対潜哨戒機、CC-150T空中給油機も参加している。NORADは、今回の演習には、飛行規制区域への侵入、ハイジャック、正体不明の航空機などへの対応など様々なシナリオが含まれるとして、北極海で同盟国と協力して作戦を遂行するために必要な技術の向上を図ると述べている。NORADは米・加空軍が共同運営して60年になるが、露軍機によるアラスカ上空の防空識別圏への侵入事案などに度々対応しており、今年6月には露軍のTu-142偵察機がアリューシャン列島から65海里以内の防空識別圏をおよそ8時間にわたって飛行した事案も発生し、米軍のF-22戦闘機が対応に当たっている。
      • 原文 August 19, 2020, UPI(若林健一)
    • 【7】 職場でのマスク着用の義務化は必要か?
      • 【7】コロナウィルスの新規感染者数が増加傾向にあるフランスでは、9月から職場や工場のほか屋外の人が混み合う場所でのマスク着用を義務化すると発表した。現在英国では、店舗内や公共交通機関の利用時などに着用が義務付けられているのみであるが、英国保健相は、英国では感染の多くが家庭で発生しており職場での感染事例は比較的少数であるとして、直ちに同様の措置をとる考えはないと述べた。しかし、過去数カ月間では、食肉工場などの職場での感染事例も複数確認されており、また、最近も食品加工施設でのクラスター発生が確認されたばかりである。

        ※8/19の英国の感染者数:812人(日本907人の0.9倍、緊急事態解除基準47人の17倍)
        ※8/19の英国の死者数:16人(日本13人の1.2倍)
        日本の緊急事態解除基準(直近1週間の新規感染者数の合計が人口10万人当たり0.5人以下)を英国(人口約6644万人)に適用した場合、1週間当たりの新規感染者数は332人、1日当たり約47人となる。
      • 原文 August 19, 2020, BBC(若林健一)
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