2020/05/28LROニュース(7)

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  • 2020.05.28 UP
    2020/05/28LROニュース(7)
    • 【1】MDAT-GoG週間海賊報告書(5月15日から22日報告分)
      • 【1】英国海軍及びフランス海軍が共同運営するギニア湾海洋状況把握(Maritime Domain Awareness for Trade-Gulf of Guinea:MDAT-GoG)に、5月15日から22日までに報告された事件は、乗っ取り事件が1件、違法乗船事件が2件、窃盗事件が1件の計4件であったが、その概要は以下のとおり。①5月15日、ベナンのコトヌーの南方約137海里の海上において乗っ取り事件が発生し、翌16日午後0時48分に被害船舶はナイジェリアのラゴスの南方約136海里を東に向け航行していることが確認されおり、MDAT-GoGは付近船舶に厳重な警戒を呼び掛けている。②5月20日午後4時59分、ナイジェリアのブラスの南西約136海里の海上で賊による違法乗船事件が発生し、ナイジェリア海軍がただちに現場に急行し、翌21日朝に被害船舶及び乗組員の無事を確認した。③5月20日午後4時38分、ナイジェリアのオポボ川で賊による違法乗船事件が発生し、ナイジェリア海軍がただちに現場に急行した。④5月17日の夜間に、カメルーンのドゥアラ港に着岸中の船舶で、船首倉庫の施錠が壊され船の備品が盗まれる被害が発生したが、乗組員に被害はなかった。
      • 原文 May 26, 2020, MDAT-GoG(若林健一)
    • 【2】アブサヤフがマレーシアのサバ州沖合で誘拐事件を計画か?
      • 【2】アジア海賊対策地域協力協定(ReCAAP)情報共有センター(ISC)は、5月22日にフィリピン沿岸警備隊から、約5人のメンバーからなるアブサヤフの犯行グループが、銃器で武装したうえマレーシアのサバ州沖合で誘拐事件を計画し、裕福な実業家、漁船の乗組員、その他動きが遅い船舶を狙ってサバ州沖合を行き来しているとの報告を受けた。また、犯行グループはスールー海からやって来て、フィリピンのOmapoy島に上陸したことが確認されている。サバ州の沖やスールー海・セレベス海を航行する船舶の船長や乗組員は厳重な警戒態勢をとることが求められる。
      • 原文 May 22, 2020, ReCAAP-ISC(若林健一)
    • 【3】米空軍と海軍が合同でペルシャ湾で実射訓練
      • 【3】米空軍及び海軍は、5月19日から21日にかけてペルシャ湾において合同での実射訓練を実施した。訓練には米空軍から攻撃機AC-130、海軍からは強襲揚陸艦バターン率いる即応部隊及びこれに乗船する海兵遠征部隊が参加し行われた。この実射訓練が開始された5月19日、米軍は、4月に米艦船がイスラム革命防衛隊の艦船11隻に接近され挑発行為を受けたことを踏まえ、イランに対し米艦船の100ヤード以内に接近しないよう警告を発している。トランプ大統領もツイッターでイランに対し米艦船への嫌がらせが続く場合は、イラン艦船を破壊すると警告している。
      • 原文 May 24, 2020, Fox News(若林健一)
    • 【4】BIMCO: 世界貿易はロックダウンからのV字回復は困難
      • 【4】4月8日、世界貿易機関は、コロナウィルス対策としての経済的ロックダウンにより、2020年中の世界貿易は、楽観的には13%減少するが2021年には対2019年比6%に成長し、悲観的には32%減少した上で、2021年になってもパンデミック以前の水準には回復しないとの見通しを発表した。IMFはパンデミックが発生する前は、世界経済が2020年には3.3%成長するとしていたが、現在は3%の縮小と予測しており、経済への影響の規模は、2008年の金融危機や1930年代の世界大恐慌を上回るものの、2020年後半にコロナウィルス対策としての制限措置が解除されれば、2021年には、世界経済は5.8%成長し、2019年比でも2.6%の成長を見込んでいる。各地域の分析は下記リンクを参照。
      • 原文 May 25, 2020, BIMCO(長谷部正道)
    • 【5】ReCAAP/ISC: 週間海賊報告書(5月19日から25日報告分)
      • 【5】アジア海賊対策地域協力協定(ReCAAP)情報共有センター(ISC)に、5月19日から25日まで通報された事件は、重要度4(賊は武装せず、乗組員の負傷なし)の窃盗事件が2件であったが、その概要は以下のとおり。①5月22日午前1時30分、ベトナムのカムファ錨地に錨泊していたリベリア籍貨物船で、当直の甲板員が塗料庫付近のドラム缶内に複数のホースノズルがあるのを不審に思い当直士等に報告した。周辺の確認を行ったところ、甲板部倉庫内から巻上げ用ワイヤー1本がなくなっているのが確認された。②5月16日午前4時、インドネシアのベラワン港に停泊中のシンガポール籍タンカーで、甲板や船室から複数の備品が盗まれているのが確認されたことから直ちに調査が行われた。本件の犯行はサンプリングの手続きで甲板作業員の総員が作業に当たっている隙に行われ、盗まれた備品は小型船を使用してタンカーの右舷側から持ち去られたか、当時乗船していた何者かが持ち去ったものと思われる。
      • 原文 May 26, 2020, ReCAAP/ISC(若林健一)
    • 【6】船舶の内燃機関の非炭素化に適した代替燃料の選択
      • 【6】(論説)2ストロークの内燃機関(ICE)は、今日の主要な船舶推進機関であり、今後数十年に渡って主要な船舶機関としての地位を維持し続けるとされているが、船舶排気の非炭素化を進めるにあたっては、どの代替燃料が環境基準を満たし、かつすぐに調達可能か検討する必要がある。有力候補であるアンモニアは、水素と比べて燃料として貯蔵するスペースも少なくて済むが、毒性と腐食性の両方があるため、冷凍材としてのアンモニアを貨物として積載する際の既存の安全基準を基に、アンモニアを燃料として搭載する際の安全基準を作成する必要がある。またアンモニアをICEで燃焼させた際の排気ガスに含まれる、強力なGHGである窒素酸化物(N₂O)の除去技術はまだ確立されていない。水素も代替燃料として使用することが可能で、水素自体はCO₂を排出しないものの、水素を天然ガスから製造した場合、その過程でCO₂が発生することになる。一方、バイオ燃料は長い間石油燃料に代わるものと考えられてきたが、製造施設を含め、必要量の確保や持続可能性には依然として課題が残る。LNGは、化石燃料としての位置づけにもかかわらず、15-20%のCO₂削減効果が期待されており、短期・中期的な解決策としては軽視できないものであるが、LNG燃焼中に発生する強力なGHGであるメタン回収技術の向上が必要となる。
      • 原文 May 8, 2020, DNV-GL(植木エミリ)
    • 【7】英国政府が5月28日から検査・追跡システムを導入
      • 【7】現在、コロナウィルスに感染したと見られる症状がある場合は7日間の自主隔離、その家族については14日間の自主隔離が求められているのみであるが、28日以降は症状があるすべての人は検査を受けなければならず、その結果が陽性であった場合は、国民健康保健サービス(NHS)の検査・追跡チームが感染者と接触した人に連絡をとり、感染の危険があると判断された場合は14日間の自主隔離が求められることになる。また、自主隔離の要請に従わない場合は制裁措置を課すことも検討されている。一方で、これにより防げる感染は多くて15%であり、この「15%」も3日以内に接触者が明らかになることや症状がある人の80%以上が報告する必要があるとの報告もある。
        ※5/26の英国の感染者数:2,004人(日本21人の95倍、緊急事態解除基準47人の43倍)
        ※5/26の英国の死者数:134人(日本16人の8倍)
        日本の緊急事態解除基準(直近1週間の新規感染者数の合計が人口10万人当たり0.5人以下)を英国(人口約6644万人)に適用した場合、1週間当たりの新規感染者数は332人、1日当たり約47人となる。
      • 原文 May 27, 2020, BBC(若林健一)
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