2020/04/10LROニュース(7)

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  • 2020.04.13 UP
    2020/04/10LROニュース(7)
    • 【1】 欧州委員会が船員・旅客の健康・帰国の手配に関するガイドラインを作成
      • 【1】コロナウィルスパンデミックが発生して以来、クルーズ船の乗客や貨物船の船員は、帰国もできずに船上に取り残される事例が多かったが、欧州委員会はこうした乗客・船員の健康の保全と帰国の手配についてガイドラインを作成し、4月8日発表した。欧州委員会はさらに加盟国に対し、遅滞なく船員の交替ができる港湾を指定し、船員の交替が可能な港湾のネットワークを作るように要請した。またクルーズ船事業者に対しては、クルーズ船の乗客と船員を安全に帰国させる義務があることをあらためて注意喚起した。ガイドラインには、具体的に①衛生面での助言②船員交代に関する勧告③船員と乗客の下船と帰国に関する勧告などが記載されている。EU加盟国は現在それぞれの国において異なる船員交代に関する規則を定めているが、EU加盟国は欧州委員会の不可欠な業務に就く労働者の移動の自由を保障するガイドラインに従って、EU以外の国籍を持つ船員の帰国を支援すべきとしている。
      • 原文 April 8, 2020, 欧州委員会(長谷部正道)
    • 【2】 スエズ運河庁が遠隔水先業務により水先人への感染リスクを回避
      • 【2】65人のコロナウィルス感染者を乗せたイタリアのクルーズ船を、WHOの指令やエジプト政府の感染予防対策に従い、水先人の感染リスクを避けて、迅速に新スエズ運河を通過させるために、スエズ運河庁(SCA)は水先人を実際にクルーズ船に乗船させずに、2隻のエスコートタグに4人の水先人を乗船させて、通過管制事務所と運航監視所と連携しながら、歴史上はじめて遠隔水先業務を3月23日実施した。
      • 原文 March 23, 2020, スエズ運河庁(長谷部正道)
    • 【3】 PET樹脂リサイクルに有用な分解酵素の製造に成功
      • 【3】世界で生産されているプラスチック年間3億5900万トンのうち、約2億トンはリサイクルされず埋め立てられるか自然環境へ流出している。ペットボトルをはじめとする広範な製品の素材として使用されるPET樹脂(Polyethylene terephthalate)は、年間約7千万トン生産されているが、現在のリサイクル技術では、新製品の素材としては低品質なプラスチックにリサイクルされるだけで、また強度も弱く再利用の用途は限られていた。仏Carbios社とトゥールーズ大学は、2012年に阪大の研究者達が自然界から発見したPETを分解する酵素(LLC)を再設計する形で、分解機能のより高い人工酵素の開発に成功した。新しい酵素は、PET樹脂が融解を始める72℃近くでも分解されず働き、10時間で90%のPET樹脂をテレフタートとエチレングリコールに分解し、これを基に製造されたPETボトルは、従来の物と変わらない強度をもっていた。人工的なLLCは、成分を単に分離して元の形に戻すため、PET以外の成分を含む混合物や、色の異なるペットボトルからでも純粋なPET樹脂を高確率で再生できるという利点がある。Carbios社はこの技術を拡大し、2021年に年間数百万トンのPETリサイクルを実証する工場の建設を予定している。
      • 原文 April 8, 2020, Science(植木エミリ)
    • 【4】 英=欧州間のフェリーの減便で英国内のサプライチェーンが危機に
      • 【4】英国と欧州間のフェリーは自家用車と物流トラックの利用によって経営が成り立っているが、コロナウィルス禍の影響で自家用車の利用が激減したため、フェリー事業者は赤字で運航するより、運休という選択肢を取りつつある。具体的にはドーバー海峡の輸送を担う最大のP&Oフェリーは既に1100人の職員をレイオフし、政府に1億5千万ポンド(約203億円)の支援を要請している。DFDS A/S社もアムステルダムとイングランド北部のニューキャッスルとの間の航路を運休している。英国船主協会の会長は、英国の輸出入の95%は海上輸送に依存しており、戦略的な資産として政府の救済を受けるべく運輸省と交渉にあたることを表明している。特に食料については欧州大陸からのフェリーを利用したトラック輸送に依存しているが、トラック運送事業についてもパンデミックによる運転手不足と資金繰りの問題で既に46%のトラックが輸送を停止しているとトラック協会(RHA)の広報担当者はコメントしている。
      • 原文 April 8, 2020, gCaptain(長谷部正道)
    • 【5】 欧州港湾協会がコロナ復興経済対策を要望
      • 【5】欧州港湾協会(ESPO)が、4月10日コロナ復興のための経済対策を要望する声明を発表したところ主たる要望事項が以下のとおり。①コロナウィルスに関する規制が解除された後に、港湾関連事業が速やかに通常の活動に戻れるよう、港湾管理者・港湾関連産業・港湾利用者に対して、短期の暫定的な金融支援策を含む支援を欧州委員会と各国政府が実施すること。②Connecting Europe Facility(CEF)事業の前倒しや、港湾部門の非炭素化など、港湾と内陸水路・鉄道等の後背インフラに対する投資と金融支援を強化すること。③既に始動している港湾・交通関係インフラ事業の建設がコロナウィルスの影響で遅れていても、完成期限について柔軟性を持たせ、期限内に完成しないからと言って権利を剥奪するようなことはせず、計画遂行の支障となる不安定要素の除去を支援すること。④フェリーやクルーズ船の拠点となっているような港湾については、コロナウィルスに伴う移動制限により、影響がより長期化する恐れがあり、海上旅客輸送に関し、持続可能性・健康面・安全性に対する信頼回復措置を講じること。
      • 原文 April 10, 2020, ESPO(長谷部正道)
    • 【6】 露の北極海国立公園が学生達にマイクロプラスチック調査参加を募集
      • 【6】ロシアの北極海国立公園の研究部は、大学生や小・中・高の学生たちを対象に「マイクロプラスチックによる海と沿岸の環境汚染」という研究へオンラインで参加するよう公募を始めた。このプログラムでは、①海中のマイクロプラスチックの発生源と拡散ルート②北極海やその他の海域の海と沿岸部におけるマイクロプラスチックの研究経験③海と沿岸部のマイクロプラスチック汚染を削減・防止する社会的または政府による対策(様々な国で実施され計画中の施策)についての調査に自主的な参加を呼び掛けている。同研究部の専門家は、北極圏の環境を汚染するマイクロプラスチックは非常に切迫した問題であるとして、共に取り組む学生を募集し、当該調査に参加した最も熱心な学生については、国立公園での現地調査に参加してもらう可能性もあるとしている。
      • 原文 April 9, 2020, Arctic(植木エミリ)
    • 【7】外出禁止措置により3分の1以上の市民が睡眠障害を抱え生活
      • "【7】英国政府の発表によると、4月8日時点の英国国内の新型コロナウィルス感染者数の累計は前日から4,344人(511人)増えて65,077人(4,768人)、前日からの死者数は881人(4人)で死者数の累計は7,978人(85人)となった。ジョンソン首相は引き続き入院し治療を受けているが容体は改善し集中治療室を出た。外出禁止措置が発令されて約3週間が経過したが、ロンドン大学(King's College London)等が2,250人の成人を対象に実施した調査によると、49%の人が不安やストレスを感じており、38%の人が睡眠障害を抱えており、22%の人が深刻な資金難に近い将来直面するか既に直面していると答えた。また、19%の人が家庭内での口論や飲酒量が増え、3分の1の人が食事量が増えるなど不健康な食生活を送っていると答えた。外出禁止措置の発令に関しては、68%の人が強く支持する一方で反対と答えた人は5%にとどまった。また、41%の人が少なくともあと半年間は外出禁止措置が継続されると予想しており、51%の人が生活がもとに戻るまでに1年以上かかると考えている結果となった。
        ※括弧内の数値は厚生労働省発表による日本国内の4月8日正午時点の発生状況"
      • 原文 April 9, 2020, BBC(若林健一)
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