2020/02/28LROニュース(6)

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  • 2020.03.02 UP
    2020/02/28LROニュース(6)
    • 【1】IMO第7回汚染防止・対応小委員会(PPR 7)結果概要
      • 【1】IMO第7回汚染防止・対応小委員会(PPR7)の結果概要は以下のとおり。①国際バルクケミカル(IBC)コードを迅速手続き(fast track)で改正し、アクリル酸メチルとメタクリル酸メチルの輸送要件を追加。②バラスト水のサンプリング・分析について、新しい2つの方法を追加し、生存可能な生物を計数に使用できる方法論のガイダンスおよびバラスト水処理装置を船舶に搭載後の試運転試験のガイドライン改正案について合意。③AFS条約の改正案を審議し、シブトリンを含む防汚塗料の使用を2022年7月1日から禁止し、それ以前の塗装については2027年7月1日までまたは最後に塗布されてから60ヶ月以内に塗料を除去するか、溶出を防止する塗料の上塗りが義務付けられた。④北極海を汚染する黒鉛について、VLSFOブレンド油については更なる研究と経験の積み上げが必要であり、油に含まれる芳香族成分含有レベルの制限設定は時期尚早との結論に至った。⑤3月1日から実施される船舶の未使用燃料油の船内サンプリング方法のガイドライン案について合意。
      • 原文 February 21, 2020, ロイズ船級協会(植木エミリ)
    • 【2】IMO: コロナウィルスに関し各国当局に船舶の出入港の円滑化等を要請
      • 【2】2月19日、IMOはCOVID-19に関し、船舶の旗国当局・PSC当局・海運関係会社・船長等に対し、国際海上交通簡易化(FAL)条約第1条・第5条等に従い、旅客の乗下船・貨物の積み下ろし・船舶の入出港等に不必要な制限がかからないように連携することを求める回章(Circular Letter No 4204/Add.1)を発出した。また「コロナウィルスの蔓延に関し、船員の健康と安全に関する効果的な保護が最優先であり、2006年のILO海事労働条約に従い、自国籍船に乗り組むすべての船員が、健康保護のための適正な手段によって保護され、船上においても迅速で適切な医療行為が受けられるように船舶の旗国は保証する義務があり、船舶の入港国も、船員が迅速な医療行為を必要とするときは、適切な医療機関にかかることを保証する義務がある。」との国際労働機関(ILO)の注意喚起を受領したとしている。
      • 原文 February 19, 2020, IMO(長谷部正道)
    • 【3】IMO 2020: 世界的に重油燃料の供給が減少し価格も上昇
      • 【3】今年から導入されたIMO2020硫黄濃度規制により、重油燃料(HFSO)と低硫黄燃料油(LFSO)の差額は1トンあたりおよそ$200を推移していたが、規制の実施により下がると見込まれていたHSFOの価格は、燃料供給者がHSFOの生産を減らし、定期契約者に対しては燃料の供給を実施しているものの、スポットの供給が減ったためむしろ上昇傾向にある。中東地域では特に厳しく、フジャイラでHFSOの供給を継続している業者は10事業者中3事業者に激減し、サウジではスポットの購入は困難となっている。アジア市場では、HSFOはあるものの、燃料を運ぶ艀の数が減っており、シンガポール港では艀の半数がLFSO用に転換したため、HSFOを運ぶ艀の確保が問題となっている。欧州市場でもスポットのHSFOを確保することが難しくなってきており、更にTOTALが環境団体の要求を受けて、燃料の大口顧客である発電所への供給を停止した。同社は近いうちに舶用重油燃料の供給も停止する可能性があり、HSFOの定期購入契約を既に締結している船社は問題がないかもしれないが、契約更新時には難しい局面を迎える恐れがある。
      • 原文 February 21, 2020, The Loadstar(植木エミリ)
    • 【4】USCG長官:2020年年頭訓示の概要
      • 【4】米国沿岸警備隊(US Coast Guard:USCG)長官は2月20日に2020年の年頭訓示を行ったがその概要は以下のとおり。①サウスカロライナ州のチャールストンをバーソルフ級巡視船5隻の母港とするとともに、将来的に現在建造中のヘリテージ型巡視船の母港とすることを計画している。②ハリケーンにより損害を受けたサウスカロライナ州の施設を復旧し、同州ロウカントリーをベースとした行動を展開したい。③高度な技術を有する人材の採用と確保のためにタレントマネージメントは差迫った課題であるとともに最大の好機でもある。④USCGの遠征能力を活用した恒久的なプレゼンスの強化及び同盟国との連携を通じて、インド太平洋地域にける課題に対処していくとともに、その必要な能力の構築を図る。⑤1990年代のハードウェア、ソフトウェア及び分析手法を刷新するための技術革新のロードマップを用意している。⑥違法な漁業活動を取り締まるためGlobal Fish Watchと連携し海洋状況把握を強化し、また、産学官と連携し新たな技術を取り入れるためカリフォルニア大学サンディエゴ校にブルーテクノロジーセンターを開設した。⑦サイバー攻撃への戦略を強化し、巡視船の通信能力の向上及びUSCGの情報技術能力の近代化を図る。
      • 原文 February 20, 2020, Coast Guard News(若林健一)
    • 【5】コロナウィルス:ドライバルク業界も大打撃
      • 【5】バルチック海運指数(BDI)は石炭・コメ・小麦などのドライばら積み外航不定期船の運賃指標で、経済の先行指標として「炭鉱の中のカナリア」と呼ばれているが、世界経済危機を受けて海運業界が大きく需給バランスを崩した2016年初頭と同じレベルまで現在BDIは下落しており、中でももっとも大型の船舶であるケープサイズの指標は歴史的な最低レベルまで下落した。これは、中国が全世界の海上貿易の4割のシェアを持っているためで、コロナウィルス発生以来、基本的に中国の主要港湾の活動が停止している結果である。中国は単に中国製品を輸出するばかりでなく、中流階級の拡大により、世界最大の人口を持ち、世界のドライバルク貨物の輸入総量の35%を輸入している。中国国内の発電所や製鉄所の操業も大幅に低下しており、豪やブラジルからの石炭や鉄鉱石の輸入も大幅に低下している。こうした天然資源に加えて、中国の製造業は世界で生産される鉄鋼の4割を輸入しており、工場の操業停止に伴い鉄鋼の輸入も止まっている。
      • 原文 February 23, 2020, Asia Times(長谷部正道)
    • 【6】港湾に対するサイバー攻撃:ITばかりでなくOTに対する備えも必要
      • 【6】港湾のデジタル化が進展する中で、サイバー攻撃に対する防御措置の必要性は、大規模港湾のみならず、全ての港湾で高まっている。米国サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁(CISA)は最近発生したパイプラインに対するサイバー攻撃を受けて、米国全土の運営技術(Operating Technology: OT)に対するサイバー攻撃について警告を発出したが、港湾に対するサイバー攻撃は増加している。港湾・ターミナル関係者は港湾のITネットワークを防御することだけ考えがちだが、OTシステムとOTネットワークを守ることも、内部の技術者やシステムオペレーターを媒介する意図しない内部サイバー攻撃に備えるためにも重要である。さらに、サイバー攻撃対策として人員の訓練を重視する考えもあるが、人間のミスは防ぎようがなく、サイバー攻撃に対する対策を考えるときには、人為的ミスが起こったとしても防御できる方策を考えるべきである。
      • 原文 February 23, 2020, Fathom World(長谷部正道)
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