2020/02/03LROニュース(6)

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  • 2020.02.04 UP
    2020/02/03LROニュース(6)
    • 【1】 中国の北極海シルクロード主要事業
      • 【1】 北極海の温暖化が続けば、2030年にも夏季には北極海が海氷のない状況になるため、中国は一帯一路政策の一貫として、ロシア沿岸の北極海北航路を露政府とともに開発し、北極海北航路を活用した貿易路を構築するだけでなく、北極海に存在するエネルギー資源をはじめとする天然資源の開発に強い関心を持っているが、主たるロシアとの共同事業は以下のとおり。①ヤマル天然ガス開発事業:世界最大規模のLNG事業で、ロシアと中国が最初に取り組む北極海シルクロード(Arctic Silk Road: ASR)事業。②Payakha石油開発事業:ロシアと中国の間の2番目のASR事業で、4年間に50億ドル(約5400億円)を投資して、6つの油田と年間5000万トンの原油を精製する施設、410kmのパイプラインなどを建設。③ザルビノ港開発事業:露中国境に近くウラジオストクの南西に位置するザルビノ港は不凍港で、18年かけて年間6000万トンの貨物を扱う北東アジア最大の港湾を建設する。
      • 原文 January 9, 2020, China Dialogue Ocean(長谷部正道)
    • 【2】 大手クルーズ会社が武漢市・湖北省からの乗客受け入れ中止
      • 【2】 コロナウィルスの感染者は中国本土ばかりでなく、香港・マカオ・台湾など世界各地で拡大を続けているが、Costa Cruises, Royal Caribbean Cruiseなどアジア地区を運航する主要クルーズ会社は、武漢市・湖北省からの観光客の乗船を禁止するとともに、乗船時に乗客の体温を測定し、発熱している観光客の乗船を拒否している。港湾管理者も、シンガポール・香港・上海などのクルーズ船ターミナルでは乗客の体温測定を実施し、湖北省の人間は1月27日から香港への入域を禁止されている。コロナウィルスは武漢市の海鮮市場における非合法な野生動物の取引が原因とされているので、中国政府は市場・レストラン・オンライン市場における野生動物の売買を暫定的に禁止している。
      • 原文 January 26, 2020, The Maritime Executive(長谷部正道)
    • 【3】 Clean Arctic Alliance: 北極海におけるVLFSOsの使用即時停止を要求
      • 【3】 北極海における重油燃料の使用中止を求めるClean Arctic Alliance (CAA)は、2月17日から開催されるIMOの第7回汚染防止・対応小委員会(PPR 7)に独・フィンランドから提出された、IMO 2020規制適合低硫黄燃料油(VLSFO)には、黒煙を排出する多くの芳香成分が含まれるという研究報告を踏まえ、IMOに対し、黒煙を多く排出する船舶燃料を禁止し、北極海を航行する船舶は蒸留された燃料油を使用することを新たに義務付けることを求めた。CAAはさらに2019年8月に発表された「規制適合油の供給と使用に関する業界共同ガイドライン」の作成に参加した国際船級協会連合(IACS)・国際バンカー産業協会(IBIA)・国際石油産業環境保全連盟(IPIECA)等の団体に質問状を送り、ガイドライン作成時に、VLSFOに大量の芳香族が含まれているのを認知していたか?芳香族と黒煙排出の関係を認知していたか?もし認知していたとしたらなぜVLSFOの生産を中止して、IMOに警告しなかったのか?という質問への回答を求めている。
      • 原文 January 27, 2020, Clean Arctic Alliance(長谷部正道)
    • 【4】 CSISアジア海事透明化イニシアティブ:中国が南シナ海の緊張を激化
      • 【4】 戦略国際問題研究所(The Center for Strategic and International Studies:CSIS)アジア海事透明化イニシアティブのGregory Poling氏は、1月22日に行われた討論会(The CSIS Asia Forecast 2020 panel discussion)において、中国は南シナ海における人工島建設を完了させ、南シナ海における権益の主張を補うために巡視船や民兵が乗込む船舶を定常的に派遣することが可能となったと述べ、南シナ海における中国の動きに警鐘を鳴らした。また同氏は、中国はベトナムやマレーシアによる石油やガスの採掘の阻止に成功したことを受けて、両国に対してより敵対的な態度に出ているが、これを可能にしているのが、中国が保有する膨大な数の巡視船や民兵組織が乗込む船舶であると述べた。また同氏は、米国は南シナ海で航行の自由作戦を行ってはいるが、これらの争いに関しては傍観的な立場を維持しており、仮に事態が進展した場合にも反対の声を強めるのみで中国との軍事的な対立は避けると思われ、また、仮に米国が軍事同盟を結ぶフィリピンが関与した危険事象が発生すれば、米国にとっては事態がより複雑になるとも述べた。
      • 原文 January 27, 2020, USNI News(若林健一)
    • 【5】 コロナウィルス:中国に寄港する船舶の船主の注意事項
      • 【5】 London P&I Clubが現地代理店からの情報として中国に寄港する船舶の船主が留意すべきことについて注意喚起を行っているところその概要は以下のとおり。①船内でウィルスに感染したことが疑われる者が出た場合には、直ちに船主に連絡するとともに、可及的速やかに陸上の専門的な支援を受けること。感染が広がるのを防止するため、感染の疑いがある者と他の船員を適正に隔離すること。船主は現地法に従い、現地の防疫当局に連絡すること。②中国に寄港する際には、陸上支援要員との人的接触を可能な限り回避すること。また船員に対し、寄港地のリスクを徹底し、マスクの着用など予防措置を徹底すること。③感染者が確認されている寄港地においては、マスクの装着や手洗いなどの予防措置を徹底し、必要不可欠な上陸以外はしないこと。
      • 原文 January 23, 2020, London P&I(長谷部正道)
    • 【6】 抗生物質による環境汚染に対する国際規制が必要
      • 【6】 抗生物質の自然界への流出による環境汚染を減らす為、2017年に世界の首脳が薬剤耐性(AMR)の問題に取り組むことに合意して以来、世界の抗生物質の販売シェアで約1/3を占める大手製薬会社により結成されたAMR Industry Allianceでは、環境に影響を与えないと予測されるレベル(PNECs)まで工場からの排水を改善する自主的な排出目標値を設定している。中間報告では、抗生物質を製造している加盟18社の内15社の生産工場で調査を実施したところ、未処理水の排出の禁止などを含む枠組みに定められた基準を完全、または一部満たしている工場は82%に達した。また製品数では、18の加盟会社の内88%の製品が7年以内にPNECs目標を達成するとしている。しかし環境科学者たちは、現状の自主的な基準は排水そのものではなく河川の水質を対象としているなど問題点が多く、法的拘束力をもった規制を成立させることが急務であると指摘している。
      • 原文 January 27, Science(植木エミリ)
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