2019/12/09LROニュース(6)

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  • 2019.12.10 UP
    2019/12/09LROニュース(6)
    • 【1】 露が北極圏に新たな長距離レーダーを設置
      • 【1】露国防省は、新たな長距離超水平線レーダー(29B6 Container radar)を12月2日に北極圏に設置して早期警報監視能力を強化し、航空機、巡航ミサイル、極超音速兵器などの潜在的な脅威に対抗することで、北極圏における制空権を維持したい考えを明らかにした。また、12月1日には、露連邦モルドヴィア共和国に設置された同レーダーが、露が2013年に同レーダーの開発を終えて初めて正式に運用を開始した。同レーダーは、目標の大きさ、種類、天候などにもよるが、高さは宇宙空間との境界まで、距離は1240マイルから1864マイルまで目標を探知・追跡する能力があるとされる。同レーダーの長距離探知能力は、コストが高く設置が容易でない北極圏ではなく、より環境が良い場所に同レーダーを設置することを可能とする。露が同レーダーを北極圏に設置した背景には、上空や洋上で発射可能な極超音速ミサイルを米国が潜水艦に搭載し、発射直前まで北極海の氷の下を潜航させるのではないかという露の懸念がある。同レーダーが低空飛行するミサイルや極超音速兵器に対して実際にどの程度の探知・追跡能力を有しているのかは明らかでないものの、北極圏における長距離レーダーという重要な役割を担うことなる。
      • 原文 December 3, 2019 Asia Times(若林健一)
    • 【2】 IMO 2020: 既存船へのスクラバー改装工事が依然として遅滞
      • 【2】海運コンサルのAlphaliner社の情報によれば、現時点で83隻のコンテナ船(総輸送量839130teu)が改装工事中か改装工事待ちの状態にある。船舶ブローカーのClarksons社によれば、スクラバーを既存船に改装するために必要な期間は、船主には当初5-6週間と説明されていたのが、7月中は平均48日になり、10月には平均62日まで増えており、さらに最近は3か月間改装工事のために運航できない船舶も出ている。中国の造船所で起こっているのは、改装工事に必要な熟練工と下請事業者の不足により、いつ改装工事が始まるかわからないまま待機している船舶であり、船主にとっては待機期間中の用船収入を失うこととなっている。一方、スクラバーの装着を終えた船舶については、燃費節約利益を折半する条件で、有利な用船契約が結ばれている。現在の規制適合燃料油と重油燃料の価格差は、トン当たり約250ドル程度で、典型的なフィーダー輸送用の船舶で見れば、スクラバーに対する投資を約1.6年で回収できる見通しとなっている。
      • 原文 December 4, 2019, The Loadstar(長谷部正道)
    • 【3】 EEA: 「欧州における環境問題の2020年の現状」報告書を発表
      • 【3】欧州環境庁(EEA)は、12月4日「欧州における環境問題の2020年の現状(Europe’s State of Environment 2020: SOER 2020)」報告書を発表したところその概要は以下のとおり。①過去20年間、環境・気候変動政策により、欧州の環境は改善してきたが、十分な水準には達していない。②欧州は今後10年間に、急速に進む生物多様性の減少・気候変動による影響の拡大・天然資源の過剰利用の問題に対して緊急に取り組まない限り、2030年における目標を達成できない。③SOER 2020は欧州でこれまでに実施された中でも最も包括的な環境評価であり、2020年・2030年・2050年までの環境面での政策目標に合致し、持続可能な低炭素社会に移行するために、現在欧州がどのような状況にあるのか明確に分析するもの。④EU加盟国の首脳や政策立案者は、欧州の中期的・長期的環境政策目標を達成し、気候変動が進んで不可逆点を超えて大きな損失が生じないよう、今後10年間により広範かつ迅速に必要な気候変動対策を進める必要がある。
      • 原文 December 4, 2019, 欧州環境庁(長谷部正道)
    • 【4】 国際安全保障フォーラム:北極海での中国による海洋進出への懸念
      • 【4】中国は北極圏国ではないが北極海に対する最大の投資国の一つであり、運航している砕氷船の隻数も米国より多い。また、極地における調査・研究を実施するため他の北極圏国と協力関係を構築し、さらにその経済はすでに北極海地域の開発に深く関与している。11月下旬にカナダで行われたハリファックス国際安全保障フォーラム(Halifax International Security Forum)では、このような中国による北極海での海洋進出が話題の中心となり、参加したパネリストらが懸念を示した。サイバーセキュリティの専門家で英国上院議員のLady Pauline Neville-Jones氏は、「中国は我々世代の課題である」と述べ、また、同フォーラムに発表資料を提供したThomas Axworthy氏は、その資料の中で、各国の戦略文書を見ればどの国がいずれ北極海において優勢的な地位を占めることになるか判断できるとし、北極海で影響力を増す中国とロシアは、それぞれの戦略文書の中でその決意と長期的な考え方を明白にしていると指摘し、その一方でカナダ政府が最近発表した戦略文書は単に目的を並べたリストに過ぎず、北極海に関して確固たる地位を築くことへの真剣さに欠けると指摘した。
      • 原文 December 4, 2019, High North News(若林健一)
    • 【5】 北海沿岸の10か国のエネルギー大臣が2020年の洋上風力発電開発計画を承認
      • 【5】12月4日、北海沿岸のベルギー・デンマーク・仏・独・アイルランド・ルクセンブルグ・蘭・ノルウェー・スウェーデン・英の10か国のエネルギー担当大臣が、海洋空間計画・送電事業・ハイブリッド共同洋上風力発電施設の開発など、2020年における北海の洋上風力発電の開発作業計画(Work Programme)を承認した。さらに参加国は複数の国家に送電することができる洋上風力発電を規制する法的枠組みを作成することで合意した。このようなハイブリッド事業は、複数国の間で資産やインフラをプールし、洋上風力発電施設の開発コストを削減することができる。さらに参加国は、北極海の洋上風力発電に適した海域は有限であることを確認し、これらの限られた海域を最大限活用するために、協力して海洋空間計画を策定することについても合意した。
      • 原文 December 5, 2019, Offshore Wind Biz(長谷部正道)
    • 【6】 ギニア湾で海賊がタンカーの乗組員19名を誘拐
      • 【6】12月3日、ナイジェリアのボニー島の南約100海里、赤道ギニア領ビオコ島の南西約105海里の海上を航行していたタンカーが海賊の襲撃を受け、インド人18名及びトルコ人1名の計19名の乗組員が誘拐された。同船には現在7名の乗組員が残っているとの情報もある。本件は、今年に入りナイジェリアの排他的経済水域(Exclusive Economic Zone:EEZ)の南東側の境界線から30海里以内で発生した6件目の襲撃事件であり4件目の誘拐事件となった。本件は、1隻以上の母船を使用して犯行に及んでおり、資力が十分に備わった海賊グループによる犯行と見られる。また、この海賊グループは、ナイジェリアEEZの外側における保安体制の維持には限界があることにつけ込み、ナイジェリアEEZの周辺に沿って位置する石油施設において作業に従事する船舶や支援に当たる船舶を標的にしていると見られている。
      • 原文 December 4, 2019, Dryad Global(若林健一)
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