2019/09/25LROニュース(6)

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  • 2019.09.26 UP
    2019/09/25LROニュース(6)
    • 【1】米海軍がUSCGの支援を受けずに北極海での行動能力を強化する近道
      • 【1】米海軍は冷戦終結以降、砕氷能力を有する艦船を保有していないため、現在は艦船を北極海に派遣する場合、米国沿岸警備隊(US Coast Guard:USCG)の砕氷船による支援に頼っているが、北極海の解氷が進むなか、ロシアは原子力砕氷艦の展開や基地の再建などにより着実に北極海での存在感を強めており、米海軍はこれに対抗し北極海に艦船を展開させるため、砕氷能力は備えずとも極寒の環境に対応できる装備を備えた強固な船体を有する艦船の保有が求められている。米海軍海上システム司令部(Naval Sea Systems Command:NAVSEA)造船担当課の技術開発グループは、米艦船が現在使用する様々な船体構造が海氷域でどの程度まで機能するかについての試験を実施し、その結果として、LHD型及びLHA型強襲揚陸艦は水面下の船体が抵抗となり十分な機能を発揮できず、逆に、Arleigh Burke級ミサイル駆逐艦の船体構造については良い結果が得られたとして、同駆逐艦は厚さ80㎝の氷を割って進むだけの推進力を有しているが、船体構造は暑さ30㎝以上の氷に耐えられないことから、船体強度の強化が必要であるとした。また、寒冷地仕様の暖房・換気・空調システム、蒸留水システム、除氷システムの開発も必要としている。
      • 原文 September 18, 2019, USNI News(若林健一)
    • 【2】ISOがIMO2020適合燃料油の公開仕様書を発表
      • 【2】IMOのISO 8217作業部会の審議を経て、国際標準機構(ISO)がIMO2020規制適合燃料油の公開仕様書(Publicly Available Specification: PAS 23263:2019)を公表した。IMO2020規制実施に先立ち船舶燃料供給事業者がいわゆるVLSFO(Very Low Sulfur Fuel Oil)と呼ばれる新しい燃料油の開発を行っているにもかかわらず、舶用燃料に関する現在の基準であるISO8217の改正は行われず、その代わりにPASでは現行のISO8217:2017がどのようにVLSFOに適用されるか動粘性(kinematic viscosity)・低温流動性(cold flow properties)・安定性(stability)・着火性(ignition characteristic)・触媒粉(catalyst fines)について技術的な助言を記述している。さらに異なるVLSFO間の汎用性をどのように検討・試験するかについても記述されている。PAS本文は以下のリンクを参照。
      • 原文 September 18, 2019, ISO(長谷部正道)
    • 【3】自律運航船の今後の普及見通し(オランダの場合)
      • 【3】オランダ海事技術(Netherlands Maritime Technology)の技術開発部長が同国における今後の自律運航船技術の見通しについて語ったところその概要は以下のとおり。①船舶運航の責任を船舶から陸上に移すことにより、航海の安全性を向上させる新技術が開発される。②2020年代においては、ほとんどの船舶の運航会社が程度は異なるものの、一定レベルの自律運航に関する技術を導入する。③同じ港湾の間を同じルートと同じ航行条件で運航するような内航海運については最初に自律運航船が取り入れられる。④石油・ガス資源開発の分野でも、自律(遠隔)運航船は事前に決定された長距離のルートを支援なしに探査できるので、母船から複数の自律(遠隔)運航探査船を利用した資源探査活動が数年内に実現する。⑤外航船については、直ちに自律運航とはならないものの、自律運航に必要な技術の部分的な導入、例えばより多くのセンサーを船舶に搭載することによって、船橋の操船者の周辺状況認識能力を陸上から支援することにより、船舶に乗り組む船舶職員の数を減員することが可能となる。
      • 原文 September 13, 2019, Riviera(長谷部正道)
    • 【4】サウジアラビア連合軍がフダイダ沖でフーシ派の遠隔操縦自爆船を破壊
      • 【4】サウジアラビア連合軍の報道官は、9月19日にイエメンのフダイダ港沖の紅海を航行する小型艇を発見したが、同艇はイランが支援するフーシ派が紅海南部でテロ攻撃を仕掛けるために用意した遠隔操縦自爆艇であったことからこれを破壊したと発表した。今回のフーシ派による動きは、サウジアラビアのアブカイクにある石油精製施設への攻撃に続くものであるが、サウジアラビアや米国は同施設への攻撃は、イランが背後で糸を引ひいていたと主張している。
      • 原文 September 20, 2019, Arx Maritime(若林健一)
    • 【5】ロサンゼルス港:貨物取扱量が増える中、大気汚染物質等の排出も微増
      • 【5】9月19日、ロサンゼルス港が「2018年年次排気量報告書」を発表したところその概要は以下のとおり。①同港は、連邦政府・州政府の規制に従い、サンペドロ湾クリーンエア行動計画(CAAP)に定められた手段によって、港湾関連産業から排出される様々な大気汚染物質等を削減するための事業を行っているが、その成果を把握するために毎年大気汚染調査を実施している。②年間大気汚染物質排出量の予測は、サンペドロ湾内のロサンゼルス港・ロングビーチ港関係者と連邦環境保護庁(EPA)・カリフォルニア州等の規制当局にとって構成される技術作業部会で行われる。③同港のコンテナ取扱量は過去最高の9458749TEUと対前年比1%増加したが、コンテナ船の大型化が急速に進んでいるため、寄港したコンテナ船の数は逆に5%減少した。④同港の港湾関連産業から排出される大気汚染物質の量は、2005年と比較して、硫黄酸化物が▽98%、ディーゼル排気微粒子(DPM)が▽87%と大幅に減少している一方、二酸化炭素は▽10%しか減少していないだけでなく、対前年比△3%増加した。
      • 原文 September 19, 2019, ロサンゼルス港(蘭潔美)
    • 【6】米・豪をはじめ2015年以降気候変動対策に進展が見られない国々
      • 【6】パリ協定から早5年が経ち、各国は平均気温上昇「1.5度未満」を目指すも、ほとんどの国では気候変動対策への進展が見られない。Climate Action Trackerは、二つの独立した研究所が2009年から世界のGHG排出量の80%以上を占める32か国を対象に気候変動対策の各国における進捗状況をフォローして作成されている。実際に、逆戻りをしている主な国は反環境政策のトランプ政権が率いる米国と、一向に化石燃料と石炭火力プロジェクトを支援する姿勢を変えない豪国である。特に豪国はGHG排出量が過去7年連続で上昇しており、石炭輸出量が世界一で全体の29%を占め、LNG輸出量も世界一、また輸出されている化石燃料による排出量は世界の排出量の3.6%を占めている。その他、2015年以来気候変動対策に否定的で対策が全く進んでいない国としては、ロシア・サウジアラビア・UAE・インドネシアが挙げられる。一方、エチオピア・モロッコ・印・EU・加・チリ・コスタリカ・アルゼンチンは大幅に気候変動対策に進展が見られ、各国政府による現状の国別GHG排出削減目標の達成を大幅に上回る可能性がある。それでも世界的な「1.5度未満」に到達するのにはまだまだとされており、森林破壊や異常気象が増える中、石炭生産の削減が重要であり、世界的気温上昇を抑える必要がある。
      • 原文 September 17, 2019, The Conversation(蘭潔美)
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