2019/09/19LROニュース(6)

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  • 2019.09.20 UP
    2019/09/19LROニュース(6)
    • 【1】DNV GL: Energy Transition Outlook 2019を発表
      • 【1】DNV GLが発表したEnergy Transition Outlook 2019の主な内容は以下のとおり。①技術的にはCOP21で合意された気温上昇の範囲を1.5℃以内に抑え込むという目標の達成は可能だが、但しその目標の実現のためには、パリ協定で定められた国別に決定されたGHG削減目標を強化する政策決意が必要。②急速なエネルギー転換が予測されており、2050年には最終エネルギー需要に占める電気のシェアが現在の2倍以上となり、2032年に生産される半分の自動車は電気自動車になる。また、2030年以降石油に対する需要は急減するが、天然ガスについては2050年までにエネルギー全体の29%になるまで生産が拡大する。③発電に関連するGHG排出量のピークアウトは2025年まで達成されず、地球気温の上昇を2度以内に抑え込むのに十分なGHG排出量の削減は2050年までにはできない。④2030年までにエネルギー効率の改善による需要の削減量が、経済成長によるエネルギー需要の増加量を上回り、世界全体のエネルギー需要量がピークアウトする。⑤今後世界的にGDPに占めるエネルギーの割合は減少し、世界的にGDPに占めるエネルギー投資の割合が減少し、エネルギー転換のために必要な追加投資を可能とする。
      • 原文 September 11, 2019, DNV GL(蘭潔美)
    • 【2】EU共通情報共有環境(CISE)総括報告書
      • 【2】9月5日、欧州委員会は共通情報共有環境(Common Information Sharing Environment: CISE)の2014年から2019年までの実施状況評価報告書を取りまとめたところその概要は以下のとおり。①EUと加盟国の間で海洋分野における分野・国境横断的な情報を自主的に共有することを目的に2009年に海事分野でのCISEの創設が提案された。②2014年に欧州員会が作成した通知(communication)の中では、CISEを海上監視活動にあたる各国当局間の情報交換を強化・促進しながら、中央集権的な仕組みとはせず、既存の海事情報システムや共有制度との重複を避け、各国の既存の行政組織やEU規則に影響を与えないものと位置付けている。③この通知の中で、2018年から海事CISEの実施状況を評価し、制度の見直し・発展の必要性を検討することとされており、本報告書が作成された。報告書本文は以下のリンクを参照。
      • 原文 September 5, 2019, 欧州委員会(若林健一)
    • 【3】DNV GL: 2050年までの海事分野の非炭素化の見通し
      • 【3】9月11日、DNV GLはEnergy Transition Outlook 2019とともに、2050年までの海事分野の非炭素化の見通しに関する報告書を発表したところその概要は以下のとおり。①船舶のエネルギー効率化は進んでいるものの、海運業界から排出されているGHGは依然として増え続けている。②したがって、海運全体のGHG排出量の8割を占める大型外航船舶についても、低排気・ゼロ排気技術の導入を直ちに進めるべき。③しかし、現在建造中の船舶の94%は既存の燃料を使用することを前提に建造されており、このままでは2050年までに海運からのGHG排出を半減するというIMOの目標を達成することは出来ない。④現状では、外航大型船の代替燃料としては、LNGと持続可能で改良されたバイオエネルギーしか選択肢がない。⑤さらに炭素中立を目指すとなると、再生可能エネルギーまたは原子力を電力源とした舶用電池の活用が、現在では唯一の商業的に検討可能な選択肢となっているが、現在の技術では運航時間が1時間以内の小型船の運航にしか利用できず、大部分の外航船の運航には依然として利用できない状況にある。
      • 原文 September 11, 2019, DNV GL(蘭潔美)
    • 【4】欧州海上保安庁が管理する海難情報プラットフォームを一般公開
      • 【4】欧州海上保安庁(EMSA)は、欧州委員会指令(2009/18)に従い、加盟国から報告された2009年以降の海難事故情報を、2011年から欧州海難情報プラットフォーム(European Marine Causality Information Platform: EMCIP)に集めて管理してきたが、これまではEMCIPへのアクセスは加盟国と欧州委員会関係者に限られていた。このほど、EMSAは一般公開用のEMCIPを新たに開発して、情報の一般公開を開始した。海難事故の概要だけでなく、終了した海難事故報告書も閲覧することも可能で、事故原因や事故原因の調査を経てどのような新しい安全担保措置が取られたのか等を理解することができる。実際のEMCIPは以下のリンクを参照。
      • 原文 September 10, 2019, EMSA(長谷部正道)
    • 【5】英国海軍の存在が湾岸の海上輸送の安定化に貢献
      • 【5】9月12日、英国海軍艦隊司令官のKyd中将は、7月19日にホルムズ海峡で英国籍タンカーStena Imperoがイラン革命防衛隊によって拿捕されて以降、英国海軍は湾岸地域の海上輸送の安定化と国際法の尊厳の確保のために艦船、航空機等を同海域に派遣し続けており、引き続き必要な限り護衛監視体制を継続すると述べた。英国海軍の発表によると、この約2ヶ月間で約90隻の英国籍商船(貨物量にして約6百万トン)が英国海軍の護衛を受けて安全にホルムズ海峡を航行しており、フリゲート艦Montroseにあっては、イラン軍を追い払うために照明弾による警告を12回以上実施している。また、Kyd中将は、ホルムズ海峡で発生が報告されているGPSへの電波干渉や通信機器への電波妨害について、安全な航海に対する絶対的な脅威であるとして、このような行為に関与する国や組織について注視していると述べた。
      • 原文 September 12, 2019, Reuters(若林健一)
    • 【6】Brexit: 英政府が想定した合意なきBrexitに伴う最悪の影響が公表
      • 【6】英議会の要請で英政府が8月に予想した合意なしにEUを離脱した場合に発生するであろう最悪の影響予測が公表されたところその概要は以下のとおり。①合意なき離脱となった場合、仏税関当局が通関検査を実施するにあたり、英仏海峡経由で物資を運搬する大型トラックの50-85%が通関に必要な書類を準備しておらず、仏側の港湾のスペースも限られているため、両国間の物流は4割から6割減少し、物流レベルが現状の5割から7割程度に回復するまでに最大3か月間かかることが予想される。②この結果、大型トラックによる物流の所要時間も現在より1日半から2日半多くかかることが予想される。③移民に対する入国管理がEU内で厳格に行われ、ユーロスター駅・空港・港湾で英国と欧州間の便の遅延が発生することが予想される。④医薬品の3/4が欧州から輸入されており、混乱が続くと予想される半年分の備蓄をすることは現実的でなく、そもそも使用期限が短い医薬品もある。人間ばかりでなく、家畜に使用する医薬品の供給に問題が生じれば、家畜の疫病の拡大を防止・管理することが困難となり、家畜の健康ばかりでなく、環境や食糧安全保障に重大な影響を及ぼす。
      • 原文 August 2, 2019, 英国政府(長谷部正道)
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