2019/08/02LROニュース(6)

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  • 2019.08.05 UP
    2019/08/02LROニュース(6)
    • 【1】欧州諸国と米国は連携してホルムズ海峡の警備にあたるべき
      • 【1】(論説):ホルムズ海峡でのイランによる英国タンカーの拿捕を受け、英国が自国の船舶の護衛を開始し、欧州諸国参加型の船舶の保護体制の構築に対しては、デンマーク、フランス及びイタリアが支持を表明している。これは期待できる動きであるが、イランの行動を抑え船舶の保護を効果的に実施するためには、米国海軍の関与が必要である。欧州諸国は、米国艦船と合同で行動することがトランプ政権のイランに対する「最大限の圧力」の一環として認識されることを警戒しているが、個別の行動は不測の事態を招く可能性を高め、またイラン艦船に隙を見せることになりかねない。さらに、英国人船員を乗せた米国タンカーが米国艦船に護衛され航行する状況で攻撃を受けた場合、英国艦船はイランの誤解を招くという理由で支援の求めに応じないのか、といった問題も生じる。もてる資源を結集し団結することで、航路の監視と挑発的行動への対応をより効果的に遂行することができるはずである。
      • 原文 July 30, 2019, gCaptain(若林健一)
    • 【2】米からの有志連合参加公式要請に対し賛否が割れる独の政界
      • 【2】7月30日、在ドイツ米国大使館は、米国がドイツに対してペルシャ湾における米国主導の有志連合への参加を正式に要請したことを認めた。英国は先週、欧州諸国参加型の船舶保護体制の構築を提唱し、艦船2隻を派遣している。しかし、ドイツ政府内は米国主導の有志連合への参加について賛否が分かれており、新たに就任したドイツ国防相も米国による要請について公式に発言していないが、今月上旬に国内メディアに対し、すべての具体的な状況とあらゆる意見を踏まえて判断されるべきと語っている。連立政権を組む社会民主党(the Social Democrats:SPD)は、米国と行動を共にすることは緊張を高めることになるとして懸念を示している。野党左翼党はSNSを通して、米国主導の有志連合への参加は国際法に違反するとして、米国の提案を拒むべきであると主張している。また、緑の党はインタビューに対して、緊張が高まることに対する懸念を示すとともに外交的努力の必要性を訴えている。
      • 原文 July 30, 2019, Politico(若林健一)
    • 【3】ReCAAP ISC: 週間海賊報告書(7月23日―29日)
      • 【3】7月23日から29日にかけて、アジア海賊対策地域協定情報共有センター(ReCAAP ISC)に報告された窃盗(未遂)事件は2件でいずれもマラッカシンガポール海峡を西航中のタグボートに曳航されている艀に対する窃盗(未遂)事件で重要度4(賊が武装しておらず、船員に負傷がない)の最も軽微な事案であったところ事件の概要は以下のとおり。①7月11日10時半にマラッカシンガポール海峡通航分離帯を西航中のタグボートに曳航されていた艀に6隻の小型木造ボートに分乗した賊が乗船し、積載されていた屑鉄を盗んで逃走した。タグに乗船中の船員は賊に直接対処することなく無事だった。②7月19日、7時3分にマラッカシンガポール海峡通航分離帯を西航中のタグボートに曳航されていた艀に、数隻の木造小型船が接近していることを、シンガポール船舶交通情報センター(Vessel Traffic Information System)がタグボートの船長に連絡し、船長が警報を発したため、賊は退散した。乗組員に負傷はなく何も盗まれなかった。
      • 原文 July 30, 2019, ReCAAP ISC(長谷部正道)
    • 【4】太平洋島嶼国が気候変動対策に関する「ナンディ湾宣言」を採択
      • 【4】7月30日、フィジーで開催された太平洋島嶼国開発フォーラム(Pacific Islands Development Forum)において、太平洋島嶼国が気候変動対策に関する「ナンディ湾宣言(Nadi Bay Declaration)」を採択し、各種要請を行ったところその概要は以下のとおり。①国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の全ての加盟国が、気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change: IPCC)が昨秋発表した科学的に重要な特別報告書を認めること。②気候変動対策や小島嶼開発途上国(SIDS)における海面上昇問題に直ちに取り組まなければ起こるであろう悲惨な結果に関するIPCC特別報告書の出した警告を受けて、全世界の関係者が速やかかつ真剣な対策に取り組むこと。③地球の気温上昇を1.5℃以内にするためのIPCC特別報告書とサンティアゴで12月に開催されるCOP25までに提出される特別報告書を全ての加盟国が評価すること。④気候変動対策の進捗を妨害しているCO₂大量排出国が気候変動に関する科学的研究に留意し、自国の国民のためにも反気候変動的な戦略を改めること。⑤全ての石炭事業者は直ちに新たな石炭の生産を中止し、今後10年間にすべての既存の石炭生産施設を閉鎖するための戦略を立てること。
      • 原文 July 31, 2019, 太平洋島嶼国開発フォーラム(長谷部正道)
    • 【5】ナイジェリアで「海賊及び海事違法行為防止法」が成立
      • 【5】ナイジェリアで「海賊及び海事違法行為防止法(Suppression of Piracy and Other Maritime Offences Bill)」が大統領の承認を得て成立したところその概要は以下のとおり。①新法が成立するまでは、ナイジェリアの国内法に海賊を犯罪行為として処罰する法令がなく、海賊を逮捕しても訴追するのが難しかった。ナイジェリア憲法36条第12項には「国内法上違法行為が規定されていない限り、何人も刑法上有罪となることはない。」という規定がある一方で、2007年の海上運送法第215条(b)は1988年の海洋航行不法行為防止条約(Convention for Suppression of Unlawful Act against Vessels at Sea)とその議定書が直接同国内で適用されると定めているものの、この規定をもって憲法上の要件を充足する条約の国内法化がされているといえるかどうか疑問の声があった。②新法は海賊行為を明確に定義したうえで、1982年の国連海洋法(United Nations Convention of Law of the Sea)に従い、海賊行為に対する万国の管轄権(universal jurisdiction)を認めているのみならず、ナイジェリアの排他的経済海域(Exclusive Economic Zone)における船舶に対する暴力行為のみならず、航空機や浮体式・固定式のプラットフォームに対する暴力行為も海賊の定義で読み込めるように定義してある。
      • 原文 July 31, 2019, International Law Office(長谷部正道)
    • 【6】駐独米国大使が米主導の有志連合参加を拒否した独政府に再考を促す
      • 【6】米政府は、英・仏とともに独が米国主導の有志連合に参加することを独政府に対して正式に要請したが、独の外務大臣は7月31日、「独政府は仏政府と本件に関し緊密に協議を行っているが、独政府はこれ以上軍事的な緊張が高まることを阻止したいと考えており、イランに対して「最大限の圧力をかける」という米国の戦略は間違っており、米国主導の有志連合には参加せず、外交的解決を優先したい。」と表明した。これに対し、独駐在の米国大使は「米国は独が西側の一員として残るために多くの犠牲を払ってきており、独の経済面での成功は独が世界に対して果たすべき責務と裏腹のものであることを、欧州随一の経済大国として認識すべきである。」と語り強い不快感を示した。
      • 原文 July 31, 2019, Politico(長谷部正道)
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