2019/07/19LROニュース(6)

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  • 2019.07.22 UP
    2019/07/19LROニュース(6)
    • 【1】イランが英国籍タンカーのホルムズ海峡の航行を妨害
      • 【1】米国当局者によると、7月10日、武装したイラン船舶がペルシャ湾において英国タンカーの拿捕を試みたが失敗に終わった。英国タンカーはペルシャ湾からホルムズ海峡にさしかかったところでイラン船舶の接近を受け、進路の変更やイラン領海での停船を要求された。英国当局者によると、英国タンカーの護衛に当たっていた英国艦船が備砲をイラン船舶に向け、立ち去るよう警告を行ったところ、イラン船舶はこれに応じた。先週、英国海兵隊がシリア向けとの疑いでイランタンカーを拿捕しており、先月にはイランによる米国無人機の撃墜が両国間の緊張が高めた。また、イランが2015年の核合意に従わず、ウラン濃縮の増加を始めたことに対する懸念がヨーロッパや米国で高まっている。イラン大統領は、7月10日、不安定な状況を招いているのは英国であり、その結果を思い知ることになると述べていた。米軍は、イランの脅威により緊張が高まる中、当海域における航行の自由を推進するための有志連合の結成に向け調整していることを明らかにしている。
      • 原文 July 10, 2019, CNN(若林健一)
    • 【2】欧州委員会新委員長候補が海運・航空を排出権取引制度に取り込むと表明
      • 【2】7月10日、欧州議会の3政党のトップとの会談を終えた次期欧州委員会委員長候補のフォンデアライエン氏がプレスブリーフで気候変動対策についてコメントした概要は以下のとおり。①現在のEUのGHG排出削減目標は2030年までに4割の削減だが、これを5割に引き上げる法律を導入し、さらに2050年までにEUを炭素中立にすることを支持する。②炭素国境税の導入に対して真剣な議論を始める。③EU排出権取引制度(Emission Trading System)の対象を拡大し、航空・海運も対象に含め、「排出者による経済負担(polluters pay)」の原則を徹底する。④「原子力はクリーンだが危険である。」というメルケル首相の立場を支持する。⑤EU加盟国がそれぞれの約束に従って、実際にGHG排出削減を進めているか監視するための「科学者による審議会(council of scientist)」を創設する。⑥欧州投資銀行の気候変動対策に対する貢献を高め「欧州気候銀行」とする。
      • 原文 July 11, 2019, Euractiv(長谷部正道)
    • 【3】英国運輸省がClean Maritime Planを発表
      • 【3】7月11日、英国運輸省がClean Maritime Planを発表したところその概要は以下のとおり。①2019年1月の発表されたMaritime 2050の中で、「2050年には世界的に炭素排出ゼロ船舶(zero emission ships)が普通に運航されることが予測されるが、英国は他国や国際標準に先駆けて、英国内で炭素排出ゼロ海運への転換を促し、世界の模範となることを目指す。」とされている。②今回発表されたClean Maritime Planは上記Maritime 2050の目標を実現し、かつ全分野横断の英国のClean Air Strategyの枠組みの中で、国民の健康と環境を守るため、船舶の排気に含まれる汚染物質の削減を具体的に目指す。③海運からの炭素排出削減についてはIMOによる国際的な取り組みが最も有効であることは認めつつ、英国が炭素排出ゼロ海運への転換を主導するため「英国船舶排気削減行動計画(UK’s National Action Plan on shipping emissions)」を策定する。計画本文は以下のリンクを参照。
      • 原文 July 11, 2019, 英国政府運輸省(長谷部正道)
    • 【4】露:9月の世界気候変動対策サミットまでにパリ協定批准へ
      • 【4】ロシアは世界で4番目のGHG排出国だが、パリ協定に署名した197国のうち、いまだ批准をしていない12か国の一つであるが、7月5日、露のゴルデーエフ副首相は、環境省と外務省に対して、9月23日から開催される世界気候変動対策サミット(World Climate Action Summit)の前までにパリ協定を批准するために必要な法案を9月1日までに作成するよう政令(government statement)で指示した。また、7月2日に露のエカテリンブルグで開催された世界製造工業会議で挨拶したプーチン大統領は以下のとおり発言した。①北極は世界平均より早く温暖化しており、ロシアも気候変動の影響を受けつつある。②自然界や気候の劣化が続き、干ばつ・農作物の不作・天然災害が先鋭化している。③一方で再生可能エネルギーの開発によって、完全に原子力や化石燃料を放棄すべきではなく、再生可能エネルギーだけに頼るエネルギー絶対主義は非効率で問題がある。
      • 原文 July 9, 2019, Climate Change News(長谷部正道)
    • 【5】合意なきEU離脱に対し高まる物流業界等の懸念
      • 【5】英国政府は「合意なきEU離脱」の現実性について、英国の物流業界等から多くの非難にさらされている。英国国際貨物協会(British International Freight Association)の事務局長は、政府が合意なきEU離脱にあたっての物流混乱回避のための切り札としている「暫定簡素化手続き(Transitional Simplified Procedure: TSP)」の適用を受けるために物流事業者が事前に政府に提出しなくてはいけない「補足的宣言(supplementary declaration)」の中でどのような情報を提供すれば良いのかすらまだ政府は明らかにしていないし、TSPの試験的運用もほとんどなされておらず、関係者間の連絡網もできていないと指摘している。また、北アイルランドについては、アイルランドとの間で年間480万件の物流があるが、合意なき離脱に伴い、アイルランドに対する輸出にEUの関税と非関税障壁が課されることにより、年間1億から1億8千万ポンドの損失が発生すると、貨物輸送協会(Freight Transport Association)は予測している。
      • 原文 July 12, 2019, The Loadstar(長谷部正道)
    • 【6】北極圏における前例のない森林火災により大量のCO₂が放出
      • 【6】7月12日、世界気象機関(World Meteorological Organization)が発表したところによれば、6月に入ってから北極圏で大規模な森林火災が発生し、6月だけでも、スウェーデン1か国から1年間に放出されるCO₂の総量とほぼ同量の50メガトンのCO₂が大気中に放出された。この量は2010年から2018年間において北極圏で発生した森林火災から放出されたCO₂の合計量を上回る規模となっている。北半球において、森林火災は5月から10月にかけて頻発するが、アラスカとシベリアを中心に、今年に入ってから1日1件以上の頻度で400件以上の森林火災が頻発している。シベリアの6月の平均気温は長期的な平均気温より約10℃高く、アラスカにおいても6月の気温は史上2番目に温かい気温となり、7月4日には32℃を記録した。森林火災は太陽光の反射率が高い雪の表面を、熱吸収率の高い黒い煤で覆うことにより温暖化を促進するとともに、温暖化による永久凍土の解凍により多くのメタンガスが空気中に放出されるのを促進する。
      • 原文 July 12, 2019, The Guardian(長谷部正道)
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