2019/05/31LROニュース(6)

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  • 2019.06.03 UP
    2019/05/31LROニュース(6)
    • 【1】排ガス浄化装置の排水の安全評価と規制の整合性の確保について
      • 【1】代替的な硫黄規制遵守手段としての排ガス浄化装置の使用について、2015年には洗浄水排出基準を含めた排ガス浄化システムに関するガイドラインが汚染防止・対応小委員会(The Sub-Committee on Pollution Prevention and Response:PPR)により作成されているが、排ガス浄化装置の排水による海洋環境への悪影響を懸念するシンガポール、フジャイラ港湾では排ガス浄化装置による船外排出を禁止する動きが出てきている等、排ガス浄化装置による排水の安全評価をめぐる各国の対応が異なっている。そのため、第74回IMO海洋環境保護委員会(MEPC 74) では排水の安全評価と規制の整合性の確保に関するPPRの新規作業計画が承認された。2020年2月に開催されるPPR7では、新たに承認された作業計画に関して、その内容と範囲の見直しを視野に入れつつ、MEPC 74に提出された各国の提案の再検討が期待され、検討内容はMEPCに報告する予定。MEPCは、加盟国等から十分な追加資金の提供を受けることを条件として、海洋環境保護の科学的事項に関する専門家合同グループ(Joint Group of Experts on the Scientific Aspects of Marine Environmental Protection :GESAMP)と連携を取り、排ガス浄化装置の排水が環境に与える影響について科学的な検討を行う。
      • 原文 May 24, 2019, Ship & Bunker(田中亜季)
    • 【2】DNV GL: 既に船舶に搭載されたスクラバーの8割は開放型
      • 【2】DNV GLは5月23日webinarを開催し、既に船舶に搭載されたスクラバーの現状等について説明したところその概要は以下のとおり。①新造船・既存船を併せて、既に装備されまたは発注済みのスクラバーの数は3266基と、2018年10月の時点での1850基から大幅に増加している。②開放型スクラバーからの排水を巡る一部の規制の動きにかかわらず、3266基のうち開放型スクラバーは2625基と全体の8割を占め、ハイブリッド型が540基、閉鎖型が65基となっている。③開放型スクラバーが既に禁止または禁止される予定である国・地域等はシンガポール・フジャイラ港・中国の港湾と内水域・ベルギー・独・ラトビア・リトアニア・アイルランド・ノルウェーの世界遺産に指定されているフィヨルド及びおそらくインドとなっている。米カリフォルニア州は船主が適用除外許可を受けない限り全てのスクラバーの使用を禁止、コネチカット州ではスクラバーからの排水を禁止している。④船種別のスクラバー搭載実績は、ばら積み船が1129隻、コンテナ船588隻、製品タンカー470隻、原油タンカー415隻、クルーズ客船265隻となっている。
      • 原文 May 24, 2019, Seatrade Maritime News(長谷部正道)
    • 【3】フジャイラ湾で発生したテロ事件の影響で保険市場が混乱
      • 【3】保険事業者の「戦争共同委員会」は5月初めに、オマーンとUAEとペルシャ湾(the Gulf)を保険料金の算定上、新たにハイリスク海域に追加したが、5月12日にフジャイラ港で発生した4隻のタンカーに対する攻撃の実行者や意図が解明されていないため、保険業界全体として当該海域の戦争リスクに対する見解を統一することができず、保険会社が当該海域に出入りする船舶が支払う特別追加保険料の額はばらばらで最大4倍程度の差があり、当該海域に出入りする船舶の用船者や船主に大きな混乱をもたらしている。仮に最も少ない追加保険料をベースにしても、ホルムズ海峡を通行し、またフジャイラ港に入港する船舶の数は多いので、海運業界全体としては少し前までは全く予期していなかった保険料の大きな追加負担となっている。1980年代にイラン・イラク戦争が終結して以来、戦争保険とは言っても実態は海賊事件程度のリスクを念頭において保険料が設定されており、フジャイラ港での攻撃事件は全く予想していなかったリスクで、保険業界と海運業界を混乱に陥れている。
      • 原文 May 28, 2019, Splash 247(長谷部正道)
    • 【4】MEPC 74: 北極海における黒煙の排出規制について
      • 【4】北極海の環境問題に取り組むNGOのClean Arctic Alliance (CAA)は、第74回IMO海上環境保護委員会(MEPC 74)において北極海における黒煙排出規制について大きな進展がなかったことについて、5月17日、遺憾の意を表明したところその概要は以下のとおり。①CAAのメンバーであるPacific Environment等の環境団体は、重油燃料から蒸留油への切り替えを含むいくつかの黒煙排出削減対策について、MEPC 74に情報提供を行ったが、黒煙の排出を管理するための規制の検討について加盟国から広い支持があったものの、重油燃料からの切り替えなどの具体的な対策については進展がなかった。②北極海で船舶から排出された黒煙は、海氷や雪の表面に付着して太陽熱をより吸収し北極圏全体の温暖化を加速する上に、人体にも有害であることが判明している。③5月に開催された北極評議会閣僚会合においては「北極圏全域における黒煙の排出削減に関する各国の施策と国際協力を支持する。」と表明されており、北極評議会加盟国及び北極に関心を持つ国々は、黒煙排出規制問題に対処する道義上の義務がある。
      • 原文 May 17, 2019, CAA(長谷部正道)
    • 【5】米国務省高官が太平洋島嶼国に台湾との外交関係の維持を要請
      • 【5】豪を訪問中の米国務省マーフィー主席国務次官補代理は5月24日の記者会見で、中国が太平洋島嶼国に対し台湾との外交関係を解消するよう圧力を与えていることは現状の変更による緊張と対立を招くとして、太平洋島嶼国に対し台湾との外交関係を解消しないよう求めた。現在、太平洋島嶼国のうち6か国が台湾と外交関係を有しているが、先月の選挙で政権を追われたソロモン諸島のリック・ホウエニプウェラ首相(当時)は台湾との外交関係見直しを約束しており、現在も継続した懸案となっている。マーフィー次官補代理は、中国が太平洋地域に大規模な海軍基地の建設を目論んでいるとされていることについて豪側と協議したかどうかは言及しなかったが、中国による太平洋地域の軍事化は南シナ海と同様の不安定化につながると述べた。マーフィー次官補代理は翌25日、南シナ海の支配を支持するなど中国寄りのオニール氏が首相を務めるパプアニューギニア(PNG)に向かう。米国は豪とともにPNGのマヌス島の海軍基地の再開発を支援しているが、これはPNGとのパートナーシップによるものであり、中国のプレゼンスに対抗したものではないとしている。
      • 原文 May 24, 2019, Navy Times(武智敬司)
    • 【6】ReCAAP ISC週間レポート(5月21日-27日)
      • 【6】5月21日から27日の間、ReCAAP情報共有センター(ISC)に報告された海賊及び武装強盗事件は下記の2件であった。また、比当局の最新の報告によれば、2016年3月以降にスールー海・セレベス海で誘拐された船員66名のうち、解放または救出されたものが56名、殺害されたものが10名で、現時点で人質となっているものはいない。 ①5月11日午後6時頃、インドネシアのLubuk Gaung錨地に錨泊中のばら積み船の機関士が、機関室の予備品倉庫が荒らされているのを発見した。調査の結果、複数の予備品が盗まれていることが判明した。 ②5月13日午前2時10分頃、インドネシアのPalau Mapurの東方約4マイルを航行中の貨物船に長刀で武装した4人の賊が侵入した。賊は船長と甲板手の居室に押し入り、両名を縛り上げて現金と私物を強奪し、貨物船のインマルサット電話の配線を切断して逃走した。
      • 原文 May 28, 2019, ReCAAP(武智敬司)
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