2019/05/30LROニュース(6)

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  • 2019.05.31 UP
    2019/05/30LROニュース(6)
    • 【1】 欧州委員会INEAが自律運航船開発事業に補助金を支出
      • 【1】欧州委員会の交通ネットワークの整備を担当するInnovation and Network Executive Agency(INEA)は、2018年に募集を開始した”two-stage Mobility for Growth”に応募した事業の中から、新規29事業に対し合計で1億6600万ドルの助成金を与える決定をした。”two-stage Mobility for Growth”事業は、低炭素化に対応した持続可能な交通のための革新的な技術を開発し、安全で自然災害に対して抵抗力のある交通システムを構築し、欧州の交通システム全体の国際競争力を強化することを目的とする。海事関係では、2隻の遠隔・自律運航船と陸上管制運用センターを建設し、システムをTRL7(実際に運航される環境の下で、プロトタイプのデモンストレーションを行う。)以上のレベルに引き上げることを目指す。試験航海はバルト海沿岸から他のEU主要港湾の間の実際の内航海運や内陸水運の航路で、安全に船舶が自律運航できることを明らかにすることを目的とする。新たな技術的な要素としては、完全な自律運航システム・自律判断能力・予知能力・運航計画の立案・高いサイバーセキュリティ防護力を持った通信システムなどが含まれる。
      • 原文 May 24, 2019, 欧州委員会(長谷部正道)
    • 【2】 カナダが国連大陸棚限界委員会に同国の北極海の大陸棚境界の申請書を提出
      • 【2】国連海洋法(United Nations Convention on the Law of the Sea: UNCLOS)においては、沿岸国は沿岸国の大陸棚の海底やその下の地層の天然資源に対して主権を有する。2003年にカナダはUNCLOSの加盟国となり、それ以来、カナダの大西洋と北極海の大陸棚の境界画定作業を開始し、2006年以来、他の北極海沿岸国とともに、大陸棚の境界を確定するために必要な情報を収集するため、17回にわたって北極海の科学的調査を実施した。カナダは2013年には、大西洋の大陸棚の境界について、国連大陸棚境界委員会(Commission on the Limits of the Continental Shelf:CLCS)に境界案を既に提出しているが、5月23日北極点を含む120万㎢の大陸棚を同国の北極海の大陸棚として境界を申請した。今回の申請は条約の科学的・法律的な規定に従い、政治的な配慮は行っていないので、結果としてCLCSにすでに申請されている他の北極海沿岸諸国の申請と大陸棚が重複する海域があるが、全ての北極海沿岸国は、国際法に従い、平和的に大陸棚の境界問題を解決することに合意している。
      • 原文 May 23, 2019, カナダ政府(長谷部正道)
    • 【3】 ロシアの最新世界最大の原子力砕氷船が進水式
      • 【3】 北極海北航路の通年海上運航支援のためにロシアが力を入れる世界最大最強の原子力砕氷船建造事業(Project 22220)のうちの1 隻であるウラル号が5 月25 日、セントペテルスブルグのバルト造船所で進水した。新型砕氷船は既存の舶用原子炉よりはるかに出力の大きい新型原子炉に加え、ロシア製の最新式電気推進装置と、40 年間使用が可能な新しいタービンを装備している。同事業の下の他の2 隻の砕氷船も現在同造船所で建造中。新型砕氷船は3m までの厚さの海氷を砕氷することができ、現在は冬季の運航が困難なヤマル・ギダン半島からアジア太平洋に抜ける北極海北航路の東航ルートにおけるLNG・原油等の通年輸出を可能とする。
      • 原文 May 25, 2019, TASS(長谷部正道)
    • 【4】 欧州宇宙庁が世界のCO₂排出状況を観測できる衛星を2025年に打上計画
      • 【4】欧州宇宙庁(European Space Agency)は、CO₂歳出削減対策が実際に実行され。効果を上げているか検証するため、2025年に3基のCO₂観測衛星を打ち上げる計画があると表明した。具体的には、EUの2021年から2027年までの予算措置の中で、欧州議会・加盟国の承認が得られれば約6億3300万ユーロをかけて、新たに設計された3基のSentinel 7衛星を打ち上げ、全世界をカバーしてどの地域から盛んにCO₂が排出されているか監視・特定することが可能となる。現状では各国から排出されるCO₂の実績値を測定することはできないので、各国が国内で燃焼した化石燃料の量を各国に自主申告してもらい、当該化石燃料消費量からCO₂排出量を算定しているが、この方式は先進国には適しているが、大部分のその他の国においてはそもそも国内でどのような燃料がどれだけ使用されているかをきちんと把握していないため、各国で実際に排出されているCO₂量を把握することは困難であるが、CO₂観測衛星が打ち上げられれば、これらの国から排出されているCO₂の量を把握することが可能となる。
      • 原文 May 27, 2019, Climate Change News(長谷部正道)
    • 【5】 MEPC 74: 規制適合油が調達できなかった場合の残存規制不適合油の取り扱い
      • 【5】 規制適合燃料油が寄港地で給油できず、規制不適合燃料油を代替給油した船舶が次の寄港地で規制不適合燃料油の陸揚げができない場合について、国際バンカー産業協会(International Bunker Industry Association)と豪・米は第6回汚染防止・対応小委員会(Sub-Committee on Pollution Prevention and Response)における議論を踏まえ、IMO海洋環境保護委員会(MEPC74)にその対応策を提案(MEPC 74/10/7)した。具体的には、規制不適合燃料油の陸揚げを寄港地で行うことを原則とするが、もし出港前に当該寄港地で陸揚げが不能な場合は、当該船舶は次の寄港地まで公海上で規制不適合燃料油を使用することを関係当局が許可できることを提案し、また印も個別に同様の提案(MEPC 74/10/1)を行った。陸揚げされた規制不適合燃料油を受け入られる船舶や陸上施設が現在まだ十分に整備されていないことから、規制実施後の半年から1年間は、世界各地で規制適合燃料油の給油を受けられない場合が頻発することが予想される。そのため、これはあくまで時限的な緊急措置としての提案であり、MEPC74では一定の支持を得たものの、規制不適合燃料油は寄港地で陸揚げすることのみ許されるという意見も強く、承認にはいたらなかった。
      • 原文 May 24, 2019, IBIA(田中亜季)
    • 【6】 ロッテルダム港がハイパースマートコンテナ42事業を開始
      • 【6】ロッテルダム港は世界で一番技術革新が進んだ港(smartest port)となるため、港湾や物流活動のデジタル化で世界をけん引している。このため新たに「コンテナ42」事業を立ち上げて、様々なセンサーや情報発信装置が内蔵されたコンテナ42を2年間世界各地に転送して、実際にコンテナが海上・陸上輸送される際にコンテナが被る振動・傾斜・音・大気汚染・湿度・温度などの様々な情報を収集する。またコンテナには太陽電池パネルも装着され、船舶・鉄道・トラックでコンテナが輸送される際にどれだけの発電が可能かも調査する。こうして収集された情報によって、コンテナ輸送中の様々な課題を分析し、実際の港湾をデジタル化した港湾版デジタルツインの開発に役立てることを目的としている。コンテナ42は実際に世界中を旅する前に、6月にミュンヘンで開催されるTransport Logistic 2019に出展され、一般に公開される。
      • 原文 May 24, 2019, ロッテルダム港(長谷部正道)
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