2019/04/12LROニュース(6)

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  • 2019.04.15 UP
    2019/04/12LROニュース(6)
    • 【1】アラスカの公営フェリーシステムが予算の大幅削減で存亡の危機
      • 【1】アラスカ海上ハイウェーシステム(The Alaskan Marine Highway System AMHS)は約12隻のフェリーを使用して、東は米本土ワシントン州のべリンハムから、西はアラスカ州西端のダッチハーバーまでの3500マイルのフェリー航路のネットワークを運航しており、年間10億4千万ドルの予算のうち運賃収入は約1/3で、約2/3は州の予算に依存している。最近実施された民営化可能性調査によっても、道路で他の地域とつながっておらず、海路でしかアクセス手段がないような遠隔地の村を結ぶ公共性の高い長距離路線が多いため、どんな手段をとっても民営化は難しいことが判明している。しかし、州知事は現在のシステムを中期的に民営化することをあきらめておらず、観光シーズンが終了する9月からの運航を現在の1/4の規模に縮小することを決定し、AMHSは9月以降の乗船券の発売を停止している。アラスカ州は2013年からすでにAMHSに対する予算を1/3削減してきた。
      • 原文 Apr. 4, 2019, The Maritime Executive(長谷部正道)
    • 【2】GARD: IMO2020規制遵守のため船主等が準備すべきこと
      • 【2】GARD P&I Clubが、来年1月1日から実施されるIMO2020規制の順守のために船主等が準備すべきことをまとめたところその概要は以下のとおり。①バルチック国際海運協議会(BIMCO)が昨年12月10日に発表した「定期用船契約のための2020年燃料経過規定(The 2020 Fuel Transition Clause for Time Charter Parties)」と「定期用船契約のための2020年舶用燃料硫黄含有分規定(The 2020 Marine Fuel Sulphur Content Clause)」を活用して、2020規制に伴って派生する可能性がある賠償責任の客観的な分担を担保する。②船舶実施計画書(Ship Implementation Plan: SIP)を作成し、実施し、実施した内容を記録して記録簿を船上に保管する。SIPの使用に関するIMOのガイドライン(MEPC.1/Circ.878)は昨年10月のMEPC 73で承認されたが、SIPにはどのように異なった種類の燃料を隔離するか、燃料油の規制適合性検査をいつどのように行うか、燃料タンクの清掃をいつどのように行うか等が規定されなくてはならない。③用船契約が2020年1月1日を跨ぐのなら、契約の相手方と、どのように燃料タンクを清掃し、配管等の燃料油システムから重油残滓を取り除くかについて話し合い、合意する。
      • 原文 Apr. 4, 2019, GARD(長谷部正道)
    • 【3】ICS: 船腹の供給過剰が依然として最も大きい懸念
      • 【3】トルコ船主協会が主催した「世界海事サミット2019(Global Maritime Summit 2019」で国際海運会議所(International Chamber of Shipping: ICS)の事務局次長がICSとしての当面の関心事項について講演したところその概要は以下のとおり。①貿易戦争や主要経済国の景気の減速といった環境下で、船舶の新規過剰投資を回避する必要性はこれまでになく高まっている。②過去30年間継続してきた急速なグローバリゼーションの傾向が今後とも継続するのか、或いは2008年の国際金融危機以来貿易成長率が低下したが、成長率の低下が一時的なものではなく、恒常的な構造的な変化なのかについて議論は分かれるが、2019年については、世界経済動向や海上輸送に対する需要が悪化しているのは間違いない。③2018年における新造船の発注は対前年比14%減少し、2008年からの平均発注量から見ても17%の減少となり、新規船舶発注量は船腹量全体の約1割と安定した状況だが、主たる造船国であるアジア諸国(韓国と中国)の政府が造船能力の過剰問題に真剣に取り組まないのは引き続き深刻な問題である。
      • 原文 Apr. 3, 2019, ICS(長谷部正道)
    • 【4】Crown Estate Scotlandが海洋再生可能エネルギーの利用可能性調査
      • 【4】スコットランドの英国王室領を管理する公益法人のCrown Estate Scotland(CES)は再生可能エネルギーの専門コンサルタントに委嘱して、浮体式風力発電・波力発電・潮力発電によって得られた再生可能エネルギーをスコットランド沿岸地域でウイスキー製造業・鮭養殖業・海運業といった主要産業で活用する可能性調査を行い、4月4日報告書が発表した。可能性調査は以下の6つの事例に分けて実施された。①離島に電力を供給するための小規模波力発電②養殖業のための波力発電③大きな島に立地する大規模製造事業者に対する潮流発電④潮力発電で得た電力を遠隔地の港湾の水素分離装置の電源とし、分離した水素を船舶の代替燃料として使用⑤送電網の向上の代わりに、潮力で発電された電力を蓄電池に充電して使用⑥大規模洋上浮体式風力発電施設で発電された電力を使用して、天然ガス掘削用の海上リグで水素を生産し、その水素を陸上と接続されている既存のガスパイプラインを経由して輸送。
      • 原文 Apr. 4, 2019, CES(長谷部正道)
    • 【5】LEG 106: 船舶登録に関係する違法行為を防止するための対策
      • 【5】IMOの多くの加盟国から①正式な船舶登録機関の承認を得ずに勝手に船舶登録が偽装されているケース②船舶登録国と船舶登録代行機関との間の代行契約終了後も船舶登録代行機関が勝手に船舶登録を継続しているケース③旗国が関知しないままに、IMOに偽りの申請書を提出して、IMOの証書や船舶登録番号を取得するケース④AISの船舶登録情報を改ざんし、他の船舶の情報にする替えるケース⑤勝手に違法な船舶登録業務を行うケースなど船舶登録に関する様々な不法行為が報告されたのを受けて、第106回法律委員会では、正式な船舶登録機関に関する包括的なデータベースを創設することなど対応策が協議され合意された。また米国代表からこうした船舶登録に関する偽装工作は国連制裁によって禁止されている違法行為を隠ぺいするために行われる場合が多いとの指摘を受けて、国連制裁の対象となっている船舶を検索するためのデータベースを創設するためにIMOは国連安全保障委員会と連携していくと表明した。
      • 原文 Apr. 5, 2019, Splash247(長谷部正道)
    • 【6】USCG:海上警備対応チームの活動について
      • 【6】海上警備対応チーム(MSRT)はUSCG内でもあまり知られていない、船への侵入と近接戦闘に長けたチームであり、国土安全保障省に属する組織でありながら安全保障におけるその役割は増大している。実際、近年は中東にも派遣されペルシャ湾周辺で薬物阻止や海賊対処において益々重要な役割を果たしている。武装したテロリストに乗っ取られた旅客船への対応訓練では、最小限の実力行使でテロリストを鎮圧した上で旅客を解放し、放射性物質の確保を果たした。MSRTは他の軍の特殊部隊と同様、長く厳しい訓練を受け、戦闘技術を磨いている。また武器の技術にも優れており、昨年の国際狙撃軍事競技会では参加30チーム中、米海兵隊チームを上回る9位に輝いており2年続けてUSCGが海兵隊を上回ることとなった。MSRTは海軍のSEALsや海兵隊のMarine Ridersといった特殊部隊と同列に扱われ、大統領の警護任務にも従事している。
      • 原文 Apr. 4, 2019, Military.com(武智敬司)
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