2019/04/03LROニュース(6)

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  • 2019.04.04 UP
    2019/04/03LROニュース(6)
    • 【1】 北極海で高まる露・中の軍事プレゼンスと米の対応
      • 【1】2018年からの米国の国防戦略においては露中への対抗に主眼が置かれているが、北極に関しては、米国が中東や太平洋地域に傾注している間に露は北極に大規模な投資を行い、中国は北極評議会のオブザーバーになるなど北極への関心を露わにしている。米議会に提出されたレポートによれば、現状は軍事的視点から見て北極における米国の利益を守るには程遠く、米海軍が必要な競争力を身につける時期を2030年、北極海で大規模な作戦を行う装備が整うのは2030年以降としている。米国防省は2017年には北極海での能力向上に58億ドルを費やすとともに、2011年に解散した第2艦隊を、大西洋と北極海を担当海域として再編したが、同艦隊は現在能力錬成の途上で作戦行動が可能となるのは2020年となる。米国の弱点は砕氷船の欠如であり、現在6隻を整備する計画があるが、現時点で予算が認められているのは1隻のみである。
      • 原文 Mar. 29, 2019, High North News(武智敬司)
    • 【2】 海洋情報を収集し技術開発等を促進するための超党派法案が米上院に提出
      • 【2】民主党のホワイトハウス議員と共和党のマコウィスキ議員(アラスカ州選出)が中心となって、41人の上院議員が参加して、米上院に海洋議連(Senate Oceans Caucus)が設立され、5大湖や海洋の情報の収集を進め、海洋技術開発を促進し、海洋関係の雇用を拡大し、海洋経済に対する理解を促進するためのBlue Glove法案が作成された。同法案は既存の連邦管理海域を対象とした関係省庁連絡会議に対して、国内・国際的な協力関係を向上し、海洋情報の管理とアクセスの強化を求めるとともに、新たに海洋開発関係省庁委員会(Interagency Ocean Exploration Committee)を設置して海洋の開発と観測体制を強化することを目的とする。さらに同法案は民主党・共和党政権にかかわりなく、大統領府の中にハイレベルの海洋委員会を恒久的に設置することも求めている。
      • 原文 Mar. 28, 2019, Murkowski上院議員(長谷部正道)
    • 【3】 深海底鉱物資源の開発に注力する中国
      • 【3】中国は電化製品・太陽光パネル・風力発電用のタービンの世界最大の製造国であるがゆえに、こうした製品の製造に欠かすことのできない銅・ニッケル・マグネシウム・コバルトや、金・アルミニウムなどの希少金属に対する需要が強い。陸上から産出されるこうした鉱物資源の量は減少し、必要な量の確保が難しく高価になっていることから、中国を含む多くの国は海底資源開発に期待している。公海上の海底における資源の探査・開発を行うためには「国際海底機構(International Seabed Authority: ISA)」と契約を締結する必要があるが、中国は現段階で同機構と最も多くの探査契約を締結している国であり、深海底の商業開発を最初に開始する国にもなりうる。太陽光パネルの製造に用いられるニッケルの陸上における資源埋蔵量はあと40年で枯渇することが予測されているが、深海底における商業的な採鉱が可能となれば、さらに40年間分の資源を確保できると見込まれている。
      • 原文 Mar. 29, 2019, The Maritime Executive(長谷部正道)
    • 【4】 合意なきEU離脱:在庫を積み増す英企業にトラックの空き輸送スペースを斡旋
      • 【4】On Truckというベンチャー企業は、自分では貨物輸送手段は持たないが、Uberのような専用ソフトウェアを使用して、貨物を輸送したい荷主のニーズと、輸送余力があるトラックのスペースをマッチングする事業を展開しており、通常はクリスマスのようなピークシーズンに引き合いが多くなるが、合意なきEU離脱の可能性が消えない現在、可能な限り在庫を積み増そうとする英国の荷主からの引き合いが強くクリスマスシーズンのような活況を呈している。同社はバルセロナ・マドリッド・パリ・ロンドンといった大都市を中心に200km以下の短距離の輸送が中心になっているが、プロクターアンドギャンブルやネスレといった特定の大手荷主と提携して、国際輸送をアレンジするEveroad社のような会社もある。
      • 原文 Mar. 28, 2019, Ajot(長谷部正道)
    • 【5】 独のリベリア籍ばら積み船が豪でMLC違反で出港禁止命令
      • 【5】独のBlumenthal社が運航するリベリア籍のばら積み船が豪のケンブラ港の石炭ターミナルに3月25日入港した際に、乗組員から通報を受けた国際運輸労連(International Transport Worker’s Federation: ITF)は、同船に直ちに乗船して調査を行ったところ、同船内に十分な食料が積載されておらず、乗組員が1月23日に南アフリカを出港して以来、上陸が許可されていないことを発見し、豪海上安全庁(AMSA)に通報した。同船は25日に出港する予定だったが、AMSAは出港許可を出さず、翌26日に立ち入り検査を行い海事労働条約(Maritime Labor Convention: MLC)違反で拘束した。同船の独の船主であるBlunmenthal社が運航する船舶について、直ちに立ち入り検査を行い、乗組員に対する人権侵害が認定されれば直ちに拘束するよう緊急警告を全世界に流すようにITFはAMSAに対して要請を行った。同船の乗組員は17人いたが、一人当たりの一日の食費はわずか7ドルしか支給されていなかった。
      • 原文 Mar. 27, 2019, ITF(長谷部正道)
    • 【6】 USCG: 2020年予算要求の減額に苦慮
      • 【6】米国の複数の議員はUSCGの2020年度予算要求について、USCGのオペレーションや技術投資、装備購入に十分な額となっているか疑念を有している。USCGは2019年度予算では船艇・航空機の再編など103億ドルの裁量予算を有していたが、2020年度要求では93億ドルに過ぎない。USCGの新型砕氷船計画についても、2020年度予算要求では控えめに3500万ドルを要求しているにすぎない。USCGは他の軍隊組織と違い米軍再編の対象からは除外されており、主要任務の予算増額は容易ではない。新型砕氷船計画以外の計画、例えば老朽化したアイランド級警備艇の代替を整備する即応カッター計画についても、2019年度予算では6隻の整備費として3.4億ドルが配分されたのに対して、2020年度要求では2隻分の1.4億ドルしか要求していない。USCGにとって、即応カッターよりも新型砕氷船や沖合警備カッター(OPC)のほうが優先度が高いとされており、USCG長官は即応カッターを2隻しか要求しないことについて、USCGが国土安全保障省に属している現実を反映したものであり、優先度の低い案件はOPCや新型砕氷船といった優先度の高い案件との引き換えとなると述べている。
      • 原文 Mar. 27, 2019, USNI News(武智敬司)
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