2019/03/25LROニュース(6)

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  • 2019.03.26 UP
    2019/03/25LROニュース(6)
    • 【1】マレーシア・シンガポール両国が港湾境界紛争についての緊張緩和に合意
      • 【1】2018年10月25日に、マレーシアはジョホール・バール港の港域を一方的に拡大し、シンガポールのトゥアス港沖のシンガポール領海を侵害したため、12月6日、シンガポールは対抗措置としてトゥアス港の港域を拡大し、係争海域に停泊しているマレーシア政府の船舶に対して断固たる措置をとることを辞さないと表明した。これに対して、マレーシア政府は両国間の緊張を緩和するために、紛争海域から両国とも船舶を引き上げることを提案したが、シンガポールはこの提案を拒否していたが、3月14日両国の外務大臣は両国が境界紛争の緊張緩和策について合意したと発表したところその概要は以下のとおり。①両国が昨年10月以降、新に主張した港域の拡張の凍結。②紛争海域における商業的な活動の凍結。③紛争海域における政府船舶の錨泊の禁止。④両国の船舶は紛争海域において国連海洋法の規定に従って運航。⑤両国は境界線画定委員会を設置し、1か月以内に上記合意事項を実施し、その後境界線画定に関する交渉を開始する。
      • 原文 Mar. 15, Channel News Asia(長谷部正道)
    • 【2】ソロモン諸島の油濁事故:流出した燃料油は当初予測以上
      • 【2】2月5日に、サイクローンの影響を受けてソロモン諸島の最南端のレンネル島のサンゴ環礁に座礁した香港のばら積み船から流出が続いていた燃料油については、サルベージ作業により更なる燃料油の流出を食い止め、約600トン積載されていた燃料油の内、230トンを船体から回収したが、当初70トン程度と予測されていた漏出油の量より多くの燃料油が漏出したと船主の保険者である韓国P&Iクラブは発表した。漏出した燃料油の多くは海洋に流出したのち、波や温暖な海水温によって拡散し蒸発したものと考えられるが最低でも3マイルの範囲にわたって海岸線とサンゴ礁が汚染されており、清掃活動のためのコストとして最大で5千万ドルが見込まれている。当該ばら積み船の用船者であるボーキサイト採鉱会社は一切の責任を否定し、通常通り操業を継続しているが、ソロモン諸島の首相代行は適切な責任を負わない関係者はブラックリストすると表明している。
      • 原文 Mar. 15, 2019, The Maritime Executive(長谷部正道)
    • 【3】ULCVsにスクラバーを設置するのに200teu程度の空間が必要
      • 【3】現在建造中の20150teuの新造超大型コンテナ船(Ultra-Large Container Vessels: ULCVs)に実際にスクラバーを設置したところ、コンテナ6個から7個の分の幅と40ftコンテナベイのスペースが必要とされた。つまり、平均的なULCVsにスクラバーを設置した場合、最低でも200teu分のスペースとそのスペースに見合う運賃収入を永久に失うこととなるので、船社がスクラバーを選択するか否かの決断をするにあたって重要な要素となる。規制適合低硫黄燃料油(Low-Sulphur Fuel Oil: LSFO)の実売価格は2019年の第3四半期まで発表されない見込みだが、重油(Heavy Fuel Oil: HFO)との価格差が、1トン当たり200ドル程度あれば、スクラバーに対する投資は2年以内に回収することが可能と考えられるが、LSFOの価格が徐々に下がる一方で、HFOの供給事業者が極めて限られることからHFOの価格は上昇し、両者の価格差はせいぜい50ドル程度ではないかとの見方もある。一方で、規制開始時点で十分な量のLSFOが供給される保証がそもそもないことに船社は頭を痛めている。
      • 原文 Mar. 13, 2019, The Load Star(長谷部正道)
    • 【4】デンマークで自律運航・環境にやさしい船舶の開発プラットフォームが始動
      • 【4】J. Lauritzen等の海運事業者・舶用工業事業者・研究技術開発機関・大学等からなる30以上の組織が参加して、デンマークで最初の自律運航で環境にやさしい船舶を開発するための研究開発プラットフォームが3月に発足した。最終目標を達成するために、船舶に搭載した機械が様々な航海情報を学習するAIの開発を主眼に置いたデジタル船舶運航技術開発や船舶の駆動系の電化や複数の動力源を利用するハイブリッド技術などの船舶脱炭素化技術開発に取り組んでいく。このプラットフォームの活動は参加組織の他に、デンマーク発明基金 (Danish Innovation Fund)、デンマーク海事基金(Danish Maritime Fund)、Lauritzen基金などが資金支援を行い、事業期間は3年間を予定している。
      • 原文 Mar. 15, 2019, World Maritime News(長谷部正道)
    • 【5】黒いプラスチックのリサイクル上の問題点
      • 【5】食品用の包装によく利用される黒色プラスチックは、炭素の微粒子であるカーボンブラックを主とする着色剤で製造されており、リサイクル処理施設においての選別作業に主に用いられている近赤外線分光法 (Near-Infrared: NIR)において、黒色が赤外線を吸収してしまうことから選別からはじかれ、理論的にはリサイクル可能であっても、結果的にリサイクル不能とみなされてしまい埋め立て処理に送られている。2011年に廃棄物・資源アクションプログラム(Waste & Resources Action Program: WRAP)は、スーパーマーケットチェーン、包装製造業者、着色剤供給業者との共同研究を発表し、NIR使用処理施設において、NIRによる検知可能着色剤の使用が有効であったと発表したが、検知可能着色剤は既存の着色剤よりも割高になる。とはいえ2017年にはEUが新たな検知可能着色剤の研究に147万ポンド授与したり、2018年にはNIR検知可能な新たな着色剤を発表した会社もあり、さらなる研究が進めば、NIR検知可能着色剤の価格も下がり、多くの使用が期待できる。黒色プラスチックのリサイクル問題の解決策の見通しは立ったものの、それは迅速で簡単なものではない。企業と慈善団体のさらなる協力、ならびに政府の資金援助がプラスチック業界における環境問題解決の大きな助けになってくる。
      • 原文 Mar. 14, 2019, Barker Brettell(澤井由紀)
    • 【6】ノルウェーで世界最初の船舶を利用した起業家のための海上ハブを立ち上げ
      • 【6】起業家支援を目的とするOslo Business Region (OBR)は、このほど中古の旅客船を購入し、改装したうえで、今年のNor-Shippingの開催時に合わせて、Ocean Opportunity Labと命名して、世界から海事関係の起業家が集う世界で初めての海上ハブとしてお披露目することとなった。草の根のボトムアップ起業家精神の象徴として、ノルウェーと北欧諸国が海事分野を改革する革新的な技術を先導する象徴として活用される見通し。
      • 原文 Mar. 18, 2019, Splash247(長谷部正道)
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