2019/03/22LROニュース(6)

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  • 2019.03.25 UP
    2019/03/22LROニュース(6)
    • 【1】米が露に対抗するため夏季に北極海に艦隊を派遣することを検討
      • 【1】米欧州軍司令官は上院軍事委員会において、北極海航路の利用可能頻度が増し、資源や商用利用による価値が高まっており北極海を巡る競争が生み出されているとして、水上部隊の派遣などを含め米軍の運用方針を見直すことを明らかにした。同様に米海軍長官も、北極海で米海軍のプレゼンスを示す必要があるとの考えを示したうえで、北極海で「航行の自由」作戦を行う計画があることを明らかにした。ただし、ロシアの沿岸を含むかどうかについては明らかにしていない。米海軍は1960年代以降北極海で潜水艦や哨戒機を運用しているものの、水上艦艇は日常的には派遣しておらず、2018年10月にノルウェー沖での共同訓練に空母を派遣したのが、ここ30年間で初めてのことである。米欧州軍司令官は、このような米軍の方針変更は、北極圏でのロシアの活発な活動の影響であると説明している。
      • 原文 Mar. 11, 2019, High North News(武智敬司)
    • 【2】英領アセンション諸島の周辺海域を海洋保護区に指定
      • 【2】国連生物多様性条約 (United Nations Convention on Biological Diversity: UNCBD)によれば、加盟国は2020年までに、加盟国が管理する海域の10%以上を海洋保護区(Marine Protected Area: MPA)に指定することが定められているが、この条約上の義務をさらに進めて、世界の海洋の30%を2030年までにMPAに指定することを英国政府は世界の各国に呼び掛けているところである。英領アセンション諸島周辺海域は、マカジキやアオウミガメの世界最大の生息海域の一つであるが、2016年に同諸島の理事会が、漁業資源を保護し希少な海洋生物を保護するため同諸島周辺の海域の半分を既にMPAに指定していたが、今回残りの半分の海域もMPAに指定し全面的に商業漁業を禁止することとなった。アセンション諸島周辺の15万スクエア以上の海域がMPAに指定されることによって、英国とその海外領土の管理下にある海域の50%以上がMPAに指定されることとなった。
      • 原文 Mar. 14, 2019, 英国政府(長谷部正道)
    • 【3】ナイジェリア沖で海賊が5人の船員を誘拐
      • 【3】IMBのレポートによれば、3月9日、ナイジェリアのブラッス沖を航行中の沖合支援船(offshore support vessel:OSV)がマシンガンで武装した海賊に襲撃され、略奪を受けるとともに船員5人が誘拐された。襲撃の際、OSVを護衛していたナイジェリア海軍警備艇の武装警備員1名が死亡している。IMBによればコートジボワールからコンゴ民主共和国にかけての海域では2018年に海賊の襲撃が倍増しており、特に2018年第4四半期には事件が急増している。襲撃は主に領海外で発生し、船員を誘拐してナイジェリアに拉致し、身代金が払われるまで拘束されることとなり、ナイジェリア沖海域だけでも、2018年第3四半期に41人が誘拐されている。
      • 原文 Mar. 13, 2019, Safety4Sea (武智敬司)
    • 【4】欧州委員会が「国際的な海洋管理」に関する進捗状況報告書を発表
      • 【4】海洋の安全・安定した・クリーン・健康なかつ持続可能な管理を確保するため、EUは海洋の管理について既存の分野別・縦割的管理から脱し統合的に海洋を管理するため、2016年11月に、欧州委員会と欧州連合外務・安全保障政策上級代表(High Representative of the European Union)は「国際的な海洋管理」に関する共同コミュニケを発表し、50の具体的な政策を掲げ、より良い海洋管理を促進するために5億9千万ユーロを投資し、Horizon 2020研究開発計画のもとに、5億ユーロをかけて海洋研究を進めてきた。コミュニケ発表から2年がたち、3月15日、その進捗状況を欧州議会と欧州理事会に報告するための共同報告書を作成して発表した。内容的には①国際的海洋管理に関する枠組みの改善②海洋に対するプレッシャーの削減と持続可能なブルーエコノミー形成のための環境の整備③国際海洋研究と情報収集の強化の3本柱に分けて整理されている。欧州委員会と欧州連合外務・安全保障政策上級代表は、世界中の海洋関係の専門家・民間団体の代表・研究者・政策決定者を結集してEU国際海洋管理関係者フォーラムを立ち上げ、このフォーラムが今後EUの決定する優先順位に従って各事業をフォローアップし、国際的海洋管理に関する現在と今後の課題について議論し、今後の行動計画を提言する予定。
      • 原文 Mar. 15, 2019, 欧州委員会(長谷部正道)
    • 【5】UNEA: 国連環境計画が北極海の気温上昇は既に不可避と報告
      • 【5】3月14日、国連環境計画(UN Environment: UNE)は国連環境総会(UN Environment Assembly)において、世界の各国がパリ協定に従って、いかなる気候温暖化対策をとったとしても、過去にすでに排出されたGHGによる遅効的な影響により、1985年から2005年までの間の平均気温と比較して、北極海の気温は2050年までに3℃から5℃上昇し、2080年までに5℃から9℃上昇することが既に不可避であるという内容の報告書を発表した。報告書は世界で公表されている100以上の研究をまとめたものであるが、ある研究結果によれば、北極圏に建設されている建造物の最大7割が永久凍土の融解によって破壊の危機に瀕している。また、北極圏の温暖化は、新たな経済活動のチャンスを生むものの、北極圏で生活する人々は、北極海の温暖化が止まるというようなことは期待せずに、予想される温暖化へのしっかりとした対応策を準備する必要があるとしている。
      • 原文 Mar. 14, 2019, CBC News(長谷部正道)
    • 【6】UNEA: 米が地球工学的気候変動緩和技術の管理に関するスイス提案を阻止
      • 【6】ケニアで開催された国連環境総会(UN Environment Assembly)において、スイス政府は地球工学上の技術を管理する枠組みを検討することを求める決議案を共同提案国と共に提出し、地球温暖化対策に用いられる地球工学を国際的にどのように規制するか、またされるべきか物議を醸していたが、13日の夜、ニュージーランド、ボリビアなど多くの支持を集める中、米国とサウジアラビアの強い反対を受け決議案は棄却された。ここ数年においてトランプ政権は、サウジアラビアと共同し、海運部門のCo²排出量削減を含む数々の国際気候変動交渉に反発している。地球工学は、環境システムを修正する多くの技術であるが、最も論議を呼んでいるものは、日光を反射させるためにエアゾール粒子を空中に放出したり、より反射性を高めるために海水滴を雲中に噴霧することなどであり、これらは検証されたことがないため、天候にどのような影響を与えるのかについては不明である。また、一番の不安事項は、各国が汚染を続ける盾に地球工学を利用することにある。
      • 原文 Mar. 14, 2019, Climate Change News(澤井由紀)
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