2019/03/13LROニュース(6)

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  • 2019.03.14 UP
    2019/03/13LROニュース(6)
    • 【1】英国で最初の船舶から発生する海中騒音マップが作成される
      • 【1】環境・漁業・養殖業科学センター(Centre for Environment, Fisheries and Aquaculture Science: CEFAS)の研究者が、海底にマイクロフォンを設置して収集した音声情報をもとに、英国で初めて船舶から海中に放出される騒音の地図を作製した。調査は18か月をかけて、マイクロフォンを英国周辺の海底に、1か所当たり3か月設置して実施された。調査の結果、船舶のスクリューから発生する騒音が最も大きな海中の騒音の原因であることが判明した。船舶からの騒音は、ドーヴァー海峡のように船舶の交通量が多いところに当然ながら集中していたが、船舶のスクリュー音は海中で遠くまで伝播し、海洋哺乳類は船舶から何キロも離れたところでも騒音の影響を受けるため、個体間でコミュニケーションの妨げになったり、コミュニケーションに通常より多くのエネルギーを使うのではないかと懸念されている。米国の研究では、クジラは低周波数の船舶の騒音から識別するために、昔と比べると高周波利用してコミュニケーションするようになっている。
      • 原文 Mar. 4, 2019, BBC(長谷部正道)
    • 【2】プラスチックごみ規制が新たなリサイクルビジネスのチャンスに
      • 【2】EUにおいて使い捨てプラスチック禁止法案が承認間近の昨今、多くの欧州企業やベンチャー企業は、この法案可決の前からプラスチック廃止に新しい製品やサービスのビジネスチャンスを見出してきた。欧州工科大学院(European Institute of Innovation and Technology: EIT)の気候変動対策と適応研究グループ(Climate-KIC)は、企業やベンチャー企業と協力し、さまざまな分野においての技術革新に資金提供することにより、循環型経済への移行を目指している。また、大学や企業と共に旗艦プログラムeCircularを立ち上げ、試験的プロジェクトを支援することで新しい産業モデルの育成を行っている。欧州工科大学院が支援するベンチャー企業の中には、プラスチック廃棄物のリサイクル性を高めるため中小企業などの地域ネットワークを構築するアプリケーション開発を行ったり、製品および包装に関してのリサイクル情報を提供する携帯およびウェブアプリケーションの開発、また、製品寿命を延ばすために改装された電子機器を提供するサイトを作成したものもある。
      • 原文 Mar. 4, 2019, Euractiv (澤井由紀)
    • 【3】パキスタン・グワダル港でサウジが大規模石油精製・貯蔵施設を建設
      • 【3】中国や中央アジア諸国向けのエネルギーの供給は現状のルートを使うと中東から約40日かかるが、中国・パキスタン両国が開発中の中国・パキスタン経済回廊(China Pakistan Economic Corridor: CPEC)を利用すればわずか7日間に短縮できる。このCPECの窓口となるパキスタンのグワダル港では、サウジアラビアが110億ドルを投資して、中国・中央アジア市場向けに最新式の石油精製・貯蔵施設の建造が進んでおり、一日当たり20万から30万バレルの原油の受け入れを目標としている。パキスタン・サウジアラビア両国はこの共同事業を推進するため、覚書を締結し、事業の円滑な促進のため共同作業部会(Joint Working Group: JWG)を設立している。
      • 原文 Mar. 4, The Nation (長谷部正道)
    • 【4】国連本部で世界野生生物の日の式典が開催
      • 【4】3月1日、国連本部で、「絶滅の恐れがある野生動植物の種の国際取引に関する条約(Convention on International trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora: CITES)」事務局と国連開発計画(United nations Development Programme: UNDP)の共催で「国連世界野生生物の日(UN World Wildlife Day)」の式典が開催されたが、今年のテーマは “Life below water: for people and planet”だった。海洋・沿岸の生物資源がもたらす恩恵は膨大で、世界で30億人を超す人類が日々の生活の糧を海洋・沿岸生物資源に依存している。関連産業を含めた海洋・沿岸資源の経済的価値は年間3兆ドルにのぼり、世界のGDPの5% を占めているが、海中の生物は国際貿易に関連する乱獲など多くの脅威にさらされており、商業漁業の対象となっている魚類の3割は過剰漁獲の状況にある。UNDP事務局長は年間500万から1200万トンのプラスチックごみが海洋に流れ込み、この結果、動物プランクトンからクジラまで多くの海洋生物の生態が脅威にさらされ、世界で500以上の海域が低酸素状態でほとんどの生物が生きていくことができない「死の海」になっていると指摘した。
      • 原文 Mar. 1, 2019, UNDP(長谷部正道)
    • 【5】国際労働機関:海事労働条約に関する特別三者委員会を開催
      • 【5】2月末に、国際労働機関(International Labor Organization: ILO)で国際海事労働条約(Maritime Labor Convention: MLC)に関する船主・船員組合・政府からなる特別三者委員会(Special Tripartite Committee: STC)が開催され、女性船員に対する強制的な妊娠試験などの差別的な慣行、女性船員が職を得るための障害、自動化とデジタル化、採用と配置、訴追された船員に対する公正な取り扱い、船員の放棄、陸上での休暇の取得、孤独と精神疾患、ハラスメント、年齢による差別、社会的なコミュニケーションなど多様な問題について意見交換が行われた。合意された今後の行動計画の中には、放棄された船員の帰国支援の問題などが含まれている。船員の放棄の問題は、2017年や2018年に比べれば事件数は減っているものの継続しており、過去6か月の間にILOの放棄された船舶のリストに新たに11隻が追加されている。
      • 原文 Mar. 5, 2019, Splash247(長谷部正道)
    • 【6】中国一帯一路政策に対して対応の分かれるASEAN諸国
      • 【6】(論説)ASEANの中で最も中国の一帯一路政策に積極的に対応しているのが、ラオス・カンボジア・ミヤンマーといった最貧国グループである。これら3か国に対して中国は多くの中国企業・中国人労働者を事業実施のために送り込みこれらの国を借金漬けにしようとしている。次に、中国からの投資の受け入れにより慎重ではあるが、一帯一路政策に対して否定的ではないのが、ベトナム・タイ・シンガポールである。ベトナムは南シナ海問題で中国と対立しているものの、インフラの整備が急務であり、タイは同国東岸を走る高速鉄道を中国資本で建設する計画があるが、交渉は遅々として進んでいない。最後に、最も一帯一路政策を警戒しているのがマレーシアであり、フィリピン、インドネシアもマレーシアほどではないが一帯一路政策に否定的な立場をとっている。マレーシアのマハティール首相は、首相就任後わずか7か月の間に日本を3回訪れ、日本からの支援を要請している。一方、インドもASEAN諸国への影響力を進めるため、インドネシアの港湾投資やメコン川流域の開発を支援している。また、日印米豪は協力して、中国のインフラ投資銀行に対抗する融資期間を共同で設置することを検討している。
      • 原文 Mar. 5, 2019, Egmont Institute(長谷部正道)
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