2019/03/11LROニュース(6)

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  • 2019.03.12 UP
    2019/03/11LROニュース(6)
    • 【1】ソロモン諸島油濁事故:依然として有効な油濁防除措置が取られず
      • 【1】ソロモン諸島の海事安全庁の長官代行によれば、乗組員に対する聞き取り調査は既に終了しているが、座礁当時、サイクローンが接近しているにもかかわらず、国際安全管理コード(International Safety Management Code: ISM Code)に基づく適正な当直が実施されていなかった可能性があり、当該船舶の保険会社である韓国P&Iクラブは保険金の支払いを拒否する可能性があるうえ、同クラブと香港の船主は座礁した船舶の周辺に油濁被害拡大防止のためのオイルフェンスを張るなど迅速かつ必要な油濁被害拡大防止措置をとっていない。海事安全庁自体は油濁防除に必要な資材を一切持っていないので、豪に対し緊急支援を求めている。ボーキサイト採鉱会社は、事故発生にもかかわらず、採鉱と他のばら積み船への荷役を続けているため、こうした活動が漏出した油を拡散し、環境被害を拡大する可能性がある。
      • 原文 Mar. 2, 2019, The Guardian(長谷部正道)
    • 【2】英国政府:3月29日に合意なきEU離脱をした時のビジネスへの影響
      • 【2】2月26日英国政府は、3月29日に合意なきEU離脱となった場合にビジネスにどのような影響をもたらすか纏めた報告書(Implications for Business and Trade of a No Deal Exit on 29 March 2019)を発表したところ物流に関係のある部分の概要は以下のとおり。①EU諸国が相互主義的に同様な措置をとるかとらないかにかかわらず、英国政府はEU諸国に対して短期間の「現状維持的」な対応をとることを2018年5月に決定しており、英国内を走行するトラックの8割はEU諸国のトラックだが、以上の措置により、EU登録のトラックは、合意なき離脱後も現状とおり英国内での走行が可能になる。②今までEU諸国を相手に貿易に従事してきた英国の約24万に事業者は、EU諸国に輸出を継続するために、新たに税関申告手続きを行うことになるが、この申告手続きだけで年間1300億ポンドの追加支出となる。③英国政府は離脱後も「暫定的な通関手続き(Transitional Simplified Procedures; TSP)」などを活用して、物流の混乱が生じないよう最大限努力するが、仏等EU諸国において、通常の通関手続きが適用された場合、通関手続が終了するまで物資の輸送はできないので、ドーバー海峡のフェリーやユーロトンネル経由の主要物流ルートにおいては物流量が数か月は著しく減少することが予想される。
      • 原文 Mar. 29, 2019, 英国政府(澤井由紀)
    • 【3】中国国防部が米国による航行の自由作戦を強く非難
      • 【3】米海軍が南シナ海のスプラトリー諸島付近と台湾海峡で「航行の自由」作戦として艦艇を航行させたことに対し、中国国防部報道官は、違法で挑発的な行動であり、地域のトラブルを扇動するものとして強く非難している。同報道官は、中国は南シナ海における国際法に従った航行と飛行の自由を常に尊重しているが、一方的かつ違法な方法で航行すべきではないと述べるとともに、航行の自由に名を借りて沿岸国の主権と安全を害し、地域の平和と安定を妨げるあらゆる国に対し断固として反対するとして、米国に対し中国の主権を尊重することを求めた。また2月11日に中国外交部の報道官は、中国はスプラトリー諸島に対し明白な主権を有しているとしたうえで、米側に対し直ちに挑発的行動を止めるよう強く求めるとともに、中国の主権と安全、南シナ海の安定を守るために断固必要な措置を取ると述べている。
      • 原文 Feb. 28, 2019, Sputnik(武智敬司)
    • 【4】欧州の気候変動対策強化のカギを握るポーランド
      • 【4】(論説)欧州では多くの子供たちが教室を抜け出して気候変動対策の強化を要求する行動をし、多くの大人も同調して週末のデモ行進を行っており、かつてないほど国民レベルで気候変動対策への関心が盛り上がっている中、2050年までに欧州で炭素中立を実現するという欧州委員会の提案は欧州議会の支持を既に得ており、具体的な法制化に進むためには欧州各国の首脳の全員一致の合意が必要な状況となっている。こうした中で注目を集めているのが、ポーランド政府の動向である。ポーランドはこれまで石炭電力発電に多くを依存してきたため、脱石炭化を意味する炭素中立には反発が強かった一方で、ポーランド国民の大部分は、同国の石炭発電施設の大半が老朽化して維持管理が膨大になってきていることや国内の石炭埋蔵量が枯渇してきており、エネルギーの輸入依存度が急速に拡大しているのを十分承知しているが、英国のEU離脱と同じで、ポーランド政府として石炭中心のエネルギー政策を大きく変更するのは容易なことではない。高い目標の実現のためには、EUの予算を当てにするだけでなく、大規模な民間投資が必要であり、22兆ユーロの運用資金を持つ「気候変動対策のための機関投資家グループ(Institutional Investors group on Climate Change: IIGCC)」などを取り込むことが必要だが、そのためには全てのEU首脳による2050年までに炭素中立を実現する明確な意思表示が必要である。
      • 原文 Mar. 1, 2019, Euractiv(長谷部正道)
    • 【5】EMSAがバラスト水のサンプリング方法に関するガイダンスを発表
      • 【5】バラスト水管理(Ballast Water Management: BWM)条約は、船舶のバラスト水に含まれる有害生物や病原体が拡散されるのを防ぐために、2004年2月13日にIMOの外交会議で採択され、2017年9月に発効した。3月1日、欧州海上保安庁(EMSA)は、同条約のバラスト水の交換に関するD-1規則と、放出可能なバラスト水に含まれる生物の最大数に関するD-2規則に従って、統一的にバラスト水のサンプリング検査を行うための推奨方法(ベストプラクティス)を解説した法的拘束力のないガイダンスを発表した。
      • 原文 Mar. 1, 2019, EMSA(長谷部正道)
    • 【6】露政府が北極海北航路通年運航の確保のため巨大砕氷船の建造承認へ
      • 【6】2018年に、露政府は2024年までに北極海北航路の海上輸送量を8000万トンにすることを命じる大統領令を発出したが、この高い目標を達成する最も簡単な方法は石油ガス等の鉱物資源の輸出を増加させることである。しかし、ロシアが現在保有しあるいは新たに建造中の砕氷船では、冬季にヤマルから北極海北航路経由でアジア市場にLNGを輸出するために必要な砕氷能力がないため、大統領令の目標を達成するためにはより大型の強力な砕氷船Leaderの建造が必要となる。ボリソフ副首相は3月中旬までにLeader砕氷船の建造を承認する大統領令を出すとタス通信に語った。極東のウラジオストクに近いボリショイ・カーメニにあるZvezda造船所を国営最大の石油会社であるロスネフチが、巨大砕氷船の建造が可能となるよう改修する予定。同造船所では、Leader砕氷船に加えて、露の北極海海運を支援するため氷海クラスのタンカー・LNG輸送船等の建造も行う予定。
      • 原文 Mar. 3, 2019, The Barents Observer(長谷部正道)
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