2019/03/01LROニュース(6)

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  • 2019.03.04 UP
    2019/03/01LROニュース(6)
    • 【1】PPR 6: 北極海における重油の使用・輸送の禁止と黒煙の排出削減について進展
      • 【1】第6回汚染防止・対応小委員会(Sub-Committee on Pollution and Response: PPR 6)において、北極海における重油の燃料としての使用・輸送については、重油使用・輸送の禁止が北極海の生態系・先住民の地域社会と経済活動に与える影響を評価する方法について合意されたほか、どのような種類の重油をどのように禁止するかについての検討が開始された。また、船舶から排出される黒煙が北極海の環境に与える影響については、重油を含む石油起源の燃料を燃焼させた際の排気を減らす方法のリストについて合意されたが、どの方法によれば最も効率的に黒煙を削減できるかについての議論は5月のMEPC74に持ち越された。北極海における重油の燃料としての使用・輸送の禁止については、北極評議会諸国の中では、フィンランド・スウェーデン・ノルウェー・デンマーク・アイスランド・米が既に賛成を表明しているものの、ロシア・カナダは賛成を表明していない。PPR 6には先住民のイヌイットの代表も参加して、イヌイットとして北極海における重油燃料の使用の禁止を支持することを表明した。
      • 原文 Feb. 22, 2019, Clean Arctic Alliance(長谷部正道)
    • 【2】EMSA、遠隔操縦航空機の行動範囲拡大のため衛星企業と契約
      • 【2】欧州海上保安機関(EMSA)は、運用する遠隔操縦航空機(RPAS)の行動範囲を拡大するため衛星企業のSESネットワークと契約を締結した。RPASと陸上の管制センターが衛星通信で結ばれることにより、従来の無線の見通しの範囲を超えてRPASの運用が可能となる。EMSA事務局長はこれについて、衛星通信により更に詳細な海上画像の入手や複数のセンサーからのリアルタイムなデータの入手が可能になり、現場のオペレーションによりしっかりと集中できるようになると評価している。
      • 原文 Feb. 18, 2019, Marine Digitalization & Communication(武智敬司)
    • 【3】独政府:2050年までに炭素中立をめざす気候変動対策法案を準備
      • 【3】独は、2050年までにCO₂排出量を1990年の水準から80~95%削減すると目標に掲げてきたが、欧州委員会よりEU加盟国に対し2050年までにCO₂排出を実質ゼロにするという目標設定を求められていることを受けて、環境省は、CO₂排出量を2050年までに最低でも95%削減するという環境法の法案を連邦首相府に提出した。この法案は、2020年、30年、40年、50年の独のCO₂排出削減目標を、法律としてきちんと位置づけることを目的とし、気候変動対策行動計画2050(Climate Action Plan 2050)で定められているように、それぞれの経済部門(エネルギー、建築、運輸、産業、農業、廃棄物など)の間でこれらの目標を分割するものである。この部門別目標は年間排出量予算に分割され、各関係省庁は、各部門に確実に目標を達成させる責任を負っている。目標が達成されない場合には、EU加盟国間の努力分担に関する決定(Effort-Sharing Regulation)で定められているように、ヨーロッパの近隣諸国から排出権を購入しなければならない可能性が出てくる。法案では、この権利購入費用は責任省庁の予算で賄われるべきであるとしている。この法案には、与党からの反対意見が出ている上に、法案作成も始まったばかりで、法律化されるかどうかはまだ定かではない。
      • 原文 Feb. 22, 2019, Climate Change News(澤井由紀)
    • 【4】ジプチ港の支配力を強化する中国
      • 【4】ジプチは紅海の入り口に位置するとともにスエズ運河を通行する船舶が沖合を通行する軍事的要衝で、中国が外国における唯一の海軍基地を有するほか、米国・日本も軍事拠点を持つ一方で、商業的にみても、東アフリカ沿岸で唯一大型コンテナ船等の荷役ができる重要港湾である。世界的にトップクラスの港湾ターミナル運営会社であるドバイのDP Worldは2004年に同港のDoraleh Container Terminal(DCT)を25年間運用するコンセッション契約を締結し、DCTの33%のシェアを保有していたが、2018年にジプチ政府は突然DCTを国有化するとともに、中国政府からの投資と支援を引き出すため、ジプチ政府の持ち分の1/4を中国の中国招商局港口控股(China Merchants Port Holdings: CMPH)に譲渡することを提案している。中国政府としては、ジプチは一帯一路戦略の重要な要であり、パキスタン・スリランカ・ギリシャ等の既に中国が支配を確立した港湾と合わせて、中国船とその顧客が優先的な荷役や割安な港湾使用料金を享受して、競争上優位に立つことを狙っている。国営企業である中国土木建設(China Civil Engineering Construction: CCEC)や中国建築(China State Construction Engineering: CSCE)が既にDCTに隣接して多目的物流施設を建設している。
      • 原文 Feb. 21, 2019, WSJ(長谷部正道)
    • 【5】Sea Europeが脱炭素化技術の研究開発にEUの支援を要請
      • 【5】欧州の造船業界と舶用工業界の団体であるSea Europeの事務局長は、2050年までに炭素中立化を実現するために必要な技術開発について、EUの支援を求めたところ概要は以下のとおり。①2019年1月に、欧州の海上輸送業界は、新造船及び内陸水運に使用されるバージについては2030年までに、既存船を含むあらゆる船舶については2050年までにゼロエミッション化するという野心的な「戦略的研究アジェンダ」を発表したが、こうした目標を実現するためには、Horizon Europeなどの支援制度から公正で相当な支援を業界が受けることが不可欠である。②世界で最も革新的な船舶や舶用工業品を設計し製造することによって、欧州の業界がアジアの業界と比べて、競争的に優位に立てるようEUの政策的指導者は欧州の業界の支援を続けるべきである。
      • 原文 Feb. 22, 2019, World Maritime News (長谷部正道)
    • 【6】中国とサウジアラビアが海運を含む複数の協力協定を締結
      • 【6】2月22日、中国を訪問したサウジ皇太子は、2016年に創設され今回で第3回目となる中国=サウジアラビア高級共同委員会の場で、韓正副首相との間で、海運・エネルギー・政治・金融など複数の分野の協力協定を署名した。同皇太子と面会した習近平国家主席は、両国は一帯一路政策に基づき、エネルギー・インフラ・貿易・投資・高付加価値産業等において協力関係を促進すべきであり、特に中国=湾岸協力理事会がリードする自由貿易地域の建設を共同で促進すべきであると述べた。また、中東地域において過激派が拡散するのを防ぐために、テロ対策についても両国は協力すべきであると述べた。中国は2018年中に、19社の製造業、86社の建設業、6社の情報技術業、8社のサービス業の会社がサウジ国内で免許を得た。サウジアラビアは米国との緊密な戦略関係から、中国からの投資については慎重な姿勢をとっていたが、より多角的で開放的な投資戦略に変更した。
      • 原文 Feb. 22, 2019, Global Times(長谷部正道)
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